KONASUKEの部屋

最近はすっかり昆虫ブログと化してます(笑)
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野口池湿地で自然観察~第59回自然観察会~

2018年09月16日 | 植物
サワヒヨドリ。
昨日、第59回自然観察会に参加してきました。

天候は、生憎で、観察そのものは、1時間で切り上げましたが。
上の地図の黄色くマークした所が、今回観察した場所。

笠間市内にある貴重な湿地・野口池湿地にて。
標高30mの湿地は貴重なんですよ。
大体、開発で無くなっちゃってますから。
しかも何故か暖地性の植物と高地性の植物が同居すらするという。
過去には「尾瀬に匹敵する」との評価も。
昆虫では、日本最小のトンボ・ハッチョウトンボや、高地性のオゼイトトンボなども生息していたと言います。

しかし、現在はアシやハンノキが増加しており、乾燥化が心配されています。
湿地は草刈りなどして管理されないと、やがて陸地化します。
植生遷移
地元の方々が草刈りをしたり、木道を作ったりして湿地保護に努めておられます。

サワヒヨドリ。
湿地に生えるヒヨドリバナほどの意味。

ミズハナビ。

ミズトンボ。
湿地に生えるトンボソウほどの意味。

カモノハシ。

その根元。

ミミカキグサの仲間。
詳しい種類を聞きそびれました。

今回、スマホで撮っているので、ピントがちょっと。
花にピント合わせたかったんですが。
実が耳かきっぽいので、ミミカキグサ。
食虫植物の仲間です。

イグサの一種。

これはまた別の種。

サワギキョウ。

ここまで、湿地で観た植物。
悪し(アシ)はやっぱり多かった。
他に、イボクサの花も咲いてましたね。
アキノウナギツカミもあったらしい。

今回、残念ながらモウセンゴケは観られず。
事前調査では、少なかったけど、観られたそうなんですが。
一時は外来種のナガエノモウセンゴケが持ち込まれ、蔓延っていたとのこと。
地元の方々による駆除が進んだからか、今回は見られませんでしたが。
園芸店で「モウセンゴケ」として売られているのは外来種なので、絶対に野外に持ち込まないでね!

ここから、周辺で観られた植物。
以下3種は帰化植物。

アメリカタカサブロウ。

アメリカキンゴジカ。

他に、マメアサガオも。
カワイイ花ですが、畑に蔓延して、農業の妨げになっているとのこと。
雨で種が流されて、分布を広げているらしいとの意見も。
生えているのを除去すると、新しい芽が次々と出てくるという。
抜かないでいると、新しい芽は生えて来ないんだそう。
上に同種の株があると、発芽しない、何らかのシステムを備えていると考えられます。
何らかの物質を出しているんですかね?
もし発見出来たら、発芽を止められるかも知れませんねぇ。

他に、イヌザンショウ、カナムグラ、キツネノマゴ、セイタカアワダチソウ、タケニグサ、ツユクサ、ノブドウ、ヒメコウゾ、ヘクソカズラ、ヨウシュヤマゴボウなど。

フユノハナワラビ。

下で開いているのが、もっぱら光合成を行う栄養葉。
上に伸びているのが胞子を作る胞子葉。
胞子葉を持つことは、シダ植物が種子植物へと進化する過程とも考えられるとか。

フユノハナワラビは、植木屋さんとかではカンワラビの名で売っていることも。
冬には葉の表が赤くなります。
葉の先は丸い。

近似種にアカハナワラビがあり、葉の裏も赤くなることで区別できます。
葉の先は尖る。

さらに最近、両者の中間的な個体が発見されたとのこと。
確か、裏も赤くなるけど、葉の先は丸いんじゃなかったっけ?
アカフユノハナワラビと呼ばれますが、遺伝子解析の結果、交雑種ではない、とのこと。

本日の環境アドバイザーのお二人。
吉武和治郎先生(左)、安見珠子先生(右)。

野口池湿地の場所はこの辺↓

池の南西の「入」という漢字に似た場所。

附録:事前調査で確認された生物
Ⅰ 花が咲く植物(種子植物)
   1 アオキ(ミズキ科)
   2 アオツヅラフジ(ツヅラフジ科;実)
   3 アカネ(アカネ科)
   4 アカメガシワ(トウダイグサ科;亜高木)
   5 アキカラマツ(キンポウゲ科;花)
   6 アキノウナギツカミ(タデ科)
   7 アキノタムラソウ(シソ科)
   8 アキノノゲシ(キク科;花)
   9 アズマネザサ(イネ科)
  10 アシ(ヨシ:イネ科)
  11 アメリカイヌホウズキ(ナス科;花)
  12 アメリカセンダングサ(キク科)
  13 アメリカタカサブロウ(キク科)
  14 イヌザンショウ(ミカン科)
  15 イヌツゲ(モチノキ科)
  16 イヌノハナヒゲ(カヤツリグサ科;花)
  17 イヌノヒゲ(カヤツリグサ科;花)
  18 イノコズチ(ヒカゲイノコズチ:ヒユ科;実)
  19 イボタノキ(モクセイ科)
  20 ウド(ウコギ科;実)
  21 ウワミズザクラ(バラ科)
  22 エゴノキ(エゴノキ科;実)
  23 エノキ(ニレ科)
  24 エノキグサ(トウダイグサ科)
  25 エノコログサ(イネ科;実)
  26 エビヅル(ブドウ科)
  27 オオバコ(オオバコ科)
  28 ガガイモ(キョウチクトウ科)
  29 カタバミ(カタバミ科;花)
  30 カナムグラ(アサ科←クワ科;花・実)
  31 カラスウリ(ウリ科;実)
  32 カラタチバナ(ヤブコウジ科)
  33 キクイモ(キク科;花)
  34 キツネノマゴ(キツネノマゴ科;花)
  35 キンミズヒキ(バラ科;花)
  36 クサレダマ(サクラソウ科;花後)
  37 クズ(マメ科)
  38 クヌギ(ブナ科)
  39 クリ(ブナ科)
  40 ケヤキ(ニレ科)
  41 ゴウシュウアリタソウ(アカトカルプス科)
  42 ケヤブハギ(マメ科;花)
  43 コクサギ(ミカン科)
  44 コケオトギリ(オトギリソウ科;花)
  45 コゴメガヤツリ(カヤツリグサ科;花)
  46 コナラ(ブナ科)
  47 コバギボウシ(ユリ科)
  48 コヒルガオ(ヒルガオ科;花)
  49 コムラサキ(シソ科;実)
  50 ゴンズイ(ミツバウツギ科;実)
  51 サワギキョウ(キキョウ科;蕾・花)
  52 サワヒヨドリ(キク科)
  53 サンショウ(ミカン科)
  54 シオデ(シオデ科;実)
  55 シラカシ(ブナ科:高木)
  56 シロツメクサ(マメ科;花)
  57 スイカズラ(スイカズラ科)
  58 スギ(スギ科)
  59 セイタカアワダチソウ(キク科)
  60 セイヨウタンポポ(キク科;花)
  61 センダン(センダン科)
  62 センニンソウ(キンポウゲ科;花)
  63 タケニグサ(ケシ科;花・実)
  64 チゴザサ(イネ科;花)
  65 チヂミザサ(イネ科;花)
  66 チャ(ツバキ科)
  67 ツタウルシ(ウルシ科)
  68 ツユクサ(ツユクサ科;花)
  69 ナワシロイチゴ(バラ科)
  70 ニワウルシ(ニガキ科)
  71 ヌスビトハギ(マメ科;花)
  72 ヌマガヤ(イネ科;花)
  73 ヌルデ(ウルシ科)
  74 ノイバラ(バラ科)
  75 ノダケ(セリ科)
  76 ノダフジ(マメ科)
  77 ノブドウ(ブドウ科;実)
  78 ハキダメギク(キク科;花)
  79 ハンノキ(カバノキ科)
  80 ヒサカキ(ツバキ科)
  81 ビナンカズラ(マツブサ科;花)
  82 ヒノキ(ヒノキ科)
  83 ヒメコウゾ(クワ科)
  84 ヒメシロネ(シソ科;花)
  85 フユイチゴ(バラ科)
  86 ヘクソカズラ(アカネ科;花)
  87 ホザキノミミカキグサ(タヌキモ科;花・実)
  88 ホトトギス(ユリ科;植栽?)
  89 マンリョウ(ヤブコウジ科;実)
  90 ミズオトギリ(オトギリソウ科;蕾)
  91 ミズトンボ(ラン科;花)
  92 ミズハナビ(ヒメガヤツリ:カヤツリグサ科)
  93 ミズヒキ(タデ科;花)
  94 ミゾソバ(タデ科;蕾)
  95 ムベ(アケビ科)
  96 ムラサキシキブ(シソ科;実)
  97 ムラサキミミカキグサ(タヌキモ科;花)
  98 メヤブマオ(イラクサ科;花)
  99 モウセンゴケ(モウセンゴケ科)
 100 ヤエムグラ(アカネ科)
 101 ヤナギノイノコズチ(ヒユ科;実)
 102 ヤブガラシ(ブドウ科;花)
 103 ヤブマメ(マメ科;花)
 104 ヤブムラサキ(シソ科;実)
 105 ヤブラン(ユリ科)
 106 ヤマウルシ(ウルシ科)
 107 ヨウシュヤマゴボウ(ヤマゴボウ科;実)

Ⅱ シダ植物
  1 イヌワラビ(イワデンダ科)
  2 オクマワラビ(オシダ科)
  3 オオベニシダ(オシダ科)
  4 スギナ(トクサ科)
  5 ゼンマイ(ゼンマイ科)
  6 ハリガネワラビ(ヒメシダ科)
  7 ヒメシダ(ヒメシダ科)
  8 ベニシダ(オシダ科)
  9 ミドリヒメワラビ(ヒメシダ科)
 10 ワラビ(コバノイシカグマ科)

Ⅲ 地衣類
  1 コモジゴケ(モジゴケ科)
  2 ツブダイダイゴケ(ダイダイゴケ科)

Ⅳ 動物
  1 ツクツクボウシ
  2 ツマグロヒョウモン(タテハチョウ科)
  3 コハクオナジマイマイ(オナジマイマイ科)

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