
ホソミオツネントンボのカップル。
田植え前の、水を張った田んぼから突き出た、スズメノテッポウに産卵中。
ホソミオツネントンボ(細身越年蜻蛉)とオツネントンボ(越年蜻蛉)は、成虫で冬越しして、田んぼに水を張る頃、水田に現れます。
稲作と上手く適合して、生きてきたんでしょうね。
こっちはオス。
トンボのオスは、腹の先がハサミ状になっていて、交尾の時、メスの首を挟むのに役立ちます。
水面に映る。
撮影した5月3日は風が強くて。
必死でしがみついています。
産卵管がはっきり見えます。
そして植物体の中に刺し込んで卵を産みます。
メスの色は地味な印象がありますが、こうして観ると案外、きれいですね。
しかし、イトトンボのように、体が細い被写体を、離れたところから撮るのは、オートだとピント合わせが難しい。
今回は、スズメノテッポウが出ている水面辺りにピントを合わせて撮っています。
RDB:
絶滅危惧ⅠB類:北海道、東京都
準絶滅危惧種:静岡県、松山市
情報不足:秋田県
要注目種:神奈川県
分類:
トンボ目イトトンボ亜目アオイトトンボ科オツネントンボ亜科
体長:
♂35~42mm
♀33~41mm
腹長:
♂27~33mm
♀26~32mm
後翅長:
♂18~22mm
♀19~24mm
分布:
全国(北海道では記録が少ない)
平地~山地・止水
成虫の見られる時期:
1年中(年1化)
成虫で冬越し
エサ:
幼虫・・・ミジンコ類、ボウフラ、ユスリカ類やハナアブ類の幼虫
成虫・・・飛翔性昆虫
その他:
新成虫はオツネントンボ同様、全身褐色。
越冬後、成熟して♂は青色に、♀は緑がかった青色に変化する。
翅を揃えると縁紋が重なる。
(オツネントンボでは、明確にずれる。)
前胸背の斑紋の側縁は波状で、下に点状の斑紋がある。
(オツネントンボでは直線的で、下に線状の斑紋がある。)
翅を閉じて止まり、腹部を上下に動かす習性がある。
(ホソミイトトンボは腹を上下に動かすことはない)
主に丘陵地~低山地の林や池などの周辺で見られる。
木立に囲まれた、抽水植物の多い明るい池や沼を好む。
底質は砂泥、水質は淀んだ陸水。
関東以西の低地では、オツネントンボと入れ替わりに、むしろ普通に見られる。
しばしば高地でも採集される。
晩夏~初秋に羽化した新成虫は、森林などに移動して栄養飛翔を行う。
時にかなり離れた場所まで移動することがある。
日当たりの良いがけ下や林床の植物に、頭をこすりつけるようにしがみついて越冬する。
真冬でも暖かい日には活動することがある。
晩春から初夏に成熟して水辺に移動、交尾、産卵する。
♂の縄張りは静止占有型で、植物の茎に垂直に近い角度で止まって行う。
交尾は静止型で、植物などに止まる。
♂♀が連結したまま、挺水植物や抽水植物、水面に張り出した生きた植物の組織内に産卵する。
(連結静止型)
♀単独での産卵も観察される。
2~3週間で孵化する。
1カ月半~3カ月を幼虫で過ごし、5~7月頃見られる。
幼虫は体長15~17mm、側尾腮長7~8mm。
体は淡褐色で、腹部各節の側面に、暗色の斑点が二対ある。
(コバネアオイトトンボでは一対。)
下唇はアオイトトンボ科としては短く、後脚の付け根を超えない。
腮刺毛は6対で、その内最も内側の1対は著しく小さい。
側片は3歯に分かれ、中央のものはさらに先端で2つに分かれる。
側刺毛は3本で、1本は動鉤の上にある。
尾鰓は特に先端部が細くなることはなく、淡褐色で透き通り、周縁部に6個の暗褐色斑がある。
体全体が柔らかく、表面はすべすべしている。
主に砂泥を這ったり、植物性沈積物に紛れ込んで生活する。
羽化は直立型。
成虫の寿命は約1年近くに及ぶと推定される。
室内実験によると、成熟した♂♀とも、10℃以下で再び褐色化し、20℃以上で再び青色化する。
青色化は8~20分で完了するが、褐色化は6~12時間を要する。
参考:
茨城の昆虫生態図鑑(メイツ出版)
ポケット図鑑日本の昆虫1400②(文一総合出版)
学研の図鑑LIVE新版昆虫(学研プラス)
原色日本昆虫生態図鑑Ⅱトンボ編(保育社)
かたつむりの自然観撮記
虫ナビ
昆虫エクスプローラ
yagopedia
神戸のトンボ
はなもく散歩
ざっそう屋
レッドデータブックまつやま2012
神戸のトンボ
日本のレッドデータ検索システム
田植え前の、水を張った田んぼから突き出た、スズメノテッポウに産卵中。
ホソミオツネントンボ(細身越年蜻蛉)とオツネントンボ(越年蜻蛉)は、成虫で冬越しして、田んぼに水を張る頃、水田に現れます。
稲作と上手く適合して、生きてきたんでしょうね。

トンボのオスは、腹の先がハサミ状になっていて、交尾の時、メスの首を挟むのに役立ちます。


必死でしがみついています。



しかし、イトトンボのように、体が細い被写体を、離れたところから撮るのは、オートだとピント合わせが難しい。
今回は、スズメノテッポウが出ている水面辺りにピントを合わせて撮っています。
RDB:
絶滅危惧ⅠB類:北海道、東京都
準絶滅危惧種:静岡県、松山市
情報不足:秋田県
要注目種:神奈川県
分類:
トンボ目イトトンボ亜目アオイトトンボ科オツネントンボ亜科
体長:
♂35~42mm
♀33~41mm
腹長:
♂27~33mm
♀26~32mm
後翅長:
♂18~22mm
♀19~24mm
分布:
全国(北海道では記録が少ない)
平地~山地・止水
成虫の見られる時期:
1年中(年1化)
成虫で冬越し
エサ:
幼虫・・・ミジンコ類、ボウフラ、ユスリカ類やハナアブ類の幼虫
成虫・・・飛翔性昆虫
その他:
新成虫はオツネントンボ同様、全身褐色。
越冬後、成熟して♂は青色に、♀は緑がかった青色に変化する。
翅を揃えると縁紋が重なる。
(オツネントンボでは、明確にずれる。)
前胸背の斑紋の側縁は波状で、下に点状の斑紋がある。
(オツネントンボでは直線的で、下に線状の斑紋がある。)
翅を閉じて止まり、腹部を上下に動かす習性がある。
(ホソミイトトンボは腹を上下に動かすことはない)
主に丘陵地~低山地の林や池などの周辺で見られる。
木立に囲まれた、抽水植物の多い明るい池や沼を好む。
底質は砂泥、水質は淀んだ陸水。
関東以西の低地では、オツネントンボと入れ替わりに、むしろ普通に見られる。
しばしば高地でも採集される。
晩夏~初秋に羽化した新成虫は、森林などに移動して栄養飛翔を行う。
時にかなり離れた場所まで移動することがある。
日当たりの良いがけ下や林床の植物に、頭をこすりつけるようにしがみついて越冬する。
真冬でも暖かい日には活動することがある。
晩春から初夏に成熟して水辺に移動、交尾、産卵する。
♂の縄張りは静止占有型で、植物の茎に垂直に近い角度で止まって行う。
交尾は静止型で、植物などに止まる。
♂♀が連結したまま、挺水植物や抽水植物、水面に張り出した生きた植物の組織内に産卵する。
(連結静止型)
♀単独での産卵も観察される。
2~3週間で孵化する。
1カ月半~3カ月を幼虫で過ごし、5~7月頃見られる。
幼虫は体長15~17mm、側尾腮長7~8mm。
体は淡褐色で、腹部各節の側面に、暗色の斑点が二対ある。
(コバネアオイトトンボでは一対。)
下唇はアオイトトンボ科としては短く、後脚の付け根を超えない。
腮刺毛は6対で、その内最も内側の1対は著しく小さい。
側片は3歯に分かれ、中央のものはさらに先端で2つに分かれる。
側刺毛は3本で、1本は動鉤の上にある。
尾鰓は特に先端部が細くなることはなく、淡褐色で透き通り、周縁部に6個の暗褐色斑がある。
体全体が柔らかく、表面はすべすべしている。
主に砂泥を這ったり、植物性沈積物に紛れ込んで生活する。
羽化は直立型。
成虫の寿命は約1年近くに及ぶと推定される。
室内実験によると、成熟した♂♀とも、10℃以下で再び褐色化し、20℃以上で再び青色化する。
青色化は8~20分で完了するが、褐色化は6~12時間を要する。
参考:
茨城の昆虫生態図鑑(メイツ出版)
ポケット図鑑日本の昆虫1400②(文一総合出版)
学研の図鑑LIVE新版昆虫(学研プラス)
原色日本昆虫生態図鑑Ⅱトンボ編(保育社)
かたつむりの自然観撮記
虫ナビ
昆虫エクスプローラ
yagopedia
神戸のトンボ
はなもく散歩
ざっそう屋
レッドデータブックまつやま2012
神戸のトンボ
日本のレッドデータ検索システム
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます