築38年以上が経過し老朽化した役場美山支所庁舎(旧美山村役場)
築約40年が経過し、老朽化した日高川町役場美山支所の今後のあり方などについて検討してきた「美山支所庁舎とその周辺整備検討会」が、市木久雄町長に「現庁舎解体撤去と効率的な新庁舎建設」「バスターミナル移転や憩いの場設置」を望む答申書を提出した。市木町長は、現庁舎の継続使用に対する修繕費の増加などの問題点から建て替えに理解を示し、29日に就任する久留米啓史新町長に申し送りする旨を伝えた。久留米新町長も町長選出馬に際して建て替えに前向きな方針を示している。
平成17年に旧3町村が合併して誕生した日高川町は、旧川辺町舎を本庁舎、旧中津村、旧美山村両庁舎を役場支所として使用している。中津、美山両支所は老朽化が著しく、中津支所の旧庁舎は昨年度に撤去して木造平屋のコンパクトな庁舎に生まれ変わった。
昭和54年3月に竣工した鉄筋3階建ての美山支所庁舎は築38年以上が経過。雨漏りする建屋本体だけでなく、庁舎内の設備も老朽化しており、これまで同様に修繕などを重ねれば、今後も修繕費用の増加が大きな問題となる。合併で2、3階は未使用の部屋も多い。そんな中、町が今後の支所や周辺整備について昨年10月に地元に諮問。元支所長や区長、一般代表者ら7人で構成する検討会(浅間俊幸会長)が協議してきた。
同検討会では、平成21年の耐震診断で倒壊または崩落する危険性があり、地域の防災拠点機能を担う上で補強が必要と指摘。隣接する保健福祉センターや山村開発センターなどの使用状況なども含めて今後のあり方を検討した結果、両センターなどに支所機能を移転することは不適当と判断し、現庁舎を解体撤去して同地に支所機能として最小限必要なスペースの効率的な新庁舎を建設することでやむなしとの結論を出した。
新庁舎建設に向けては、林業振興の観点から木造建てで、地域振興課、林業振興課、会議室、機械室が備えられる規模。過去の水害水位に対応するとともに、山村開発センター前のバスターミナルや公用車庫を支所前に移転すること、規模縮小に生じる空きスペースに「住民の憩いの場」のような施設整備の検討や若者の意見反映を求めている。
隣接する山村開発センターは、今年度の当初予算に耐震補強や改修工事費が計上されており、支所庁舎の建て替えが実施される場合、改修後の同センターを仮庁舎として一時使用することも可能で、早ければ同センター改修後の平成30年度から庁舎建て替えに着手することも考えられる。
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