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総選挙和歌山3区 本間(諸新)二階(自前)畑野(共新)根来(無新)各氏 31日投票へ短期決戦の火ぶた切る 〈2021年10月20日〉

2021年10月20日 08時30分00秒 | 記事

 第49回衆議院総選挙は19日に公示され、31日投開票まで12日間の選挙戦に入った。和歌山3区は政治団体・新党くにもり新人で代表の本間奈々氏(52)=札幌市=、自民党前職で前幹事長の二階俊博氏(82)=御坊市、当選12回=、共産党新人で党県地区常任委員の畑野良弘氏(61)=串本町=、無所属新人で元不動産会社員の根来英樹氏(51)=田辺市=が立候補し、選挙事務所等で第一声を放ち、短期決戦の火ぶたを切った。圧倒的な組織力、豊富な経験、実績に優る前職に新人3人がどう挑むか。18日現在の3区有権者数は25万605人(男11万7020・女13万3585)。

消費税ゼロ実現しよう

本間奈々候補

 田辺市の熊野本宮大社と闘鶏神社で祈とうした後、近くの事務所前で出陣式を行い、本間候補が支持者を前に「新党くにもりを立ち上げ、たくさん苦しいこともありましたが、ここまでこれたのも、皆様のおかげ。選挙は戦争と同じと思っております。厳しい戦いではありますが、闘鶏神社で出陣太鼓まで頂き、これから出発します。皆様に押し上げていただき、支えていただきたい。期待を背負って、ここから頑張っていきます」と述べ、頑張ろうコールで気勢をあげた。
 政党基本施策で「国民の命と大切な人生を守り抜け!消費税ゼロ実現を!」をスローガンに消費増税絶対反対、ゼロ%のほか、デフレ脱却へ向けた積極財政で内需拡大、予算倍増による国防力強化と国防軍創設、税制改正等で所得分配見直しと国民の格差是正などを掲げた。
 提言目標に、新型コロナウイルス感染症の感染拡大を全力で防ぐとともにコロナショック以前の国民生活・雇用・経済力・生産能力の維持や持続化給付金の拡充、中小企業に対する政府保障による資本注入、特別定額給付金の複数回追加給付などをあげた。
 同市内を各所で歩きながら訴えかけ、JR田辺駅前で街頭演説。街宣車で回った後、日高地方や有田地方入りして支援を訴えた。


過去最多得票で圧勝を

二階俊博候補

 午前7時30分から御坊市の小竹八幡神社で必勝祈願を行ったあと、午前11時から同市島の選挙事務所で出陣式を行い、第一声を上げた。仁坂吉伸知事、鶴保庸介参議院議員をはじめ県議や地元市町長、市町議会議員、支持者ら400人(主催者発表)が参集し「過去最多得票の圧勝で13選を飾ろう」と気勢を上げた。
 吉井和視・党県連会長代行、榎本長治・新風会長が「過去最多得票で国会に送り出せるよう、みんなで頑張ろう」、仁坂知事が「激励ではなく、恩返しに来ました。皆さんも一緒に恩返しをやっていただきたい」と述べ、鶴保議員や三浦源吾御坊市長、松本秀司日高郡町村会長(日高町長)らも支援を訴えた。
 二階候補は「生まれ育ったふるさと発展のため、懸命に働いてきた。国政の場で発言し、行動することは皆さんに選ばれた私の責任。政治は闘い。いかなることがあろうと、私はバックはしない。その思いで闘いに挑んでいる。和歌山を良くすることが全国の地方を良くすることにつながる。まだまだ若い人には負けない。皆さんのご期待と熱意を受け、今後も県政をリードし、国政に立ち向かう。皆さんのご期待、思いを政治の場で実現させ、いつの日か、皆さんに送り出して良かったと言っていただけるよう全力で頑張る」と力強く語った。


国民の怒りぶつけよう

畑野良弘候補

 田辺市、国道42号線沿いのファッションセンターしまむら前で出発式を行った。畑野氏は集まった支持者らを前に「国民の政治への怒りがマグマのようにたまっている。このマグマを総選挙にぶつけ噴火させよう」と力強く第一声。安倍・菅政権のコロナ対応に「専門家の意見を聞かず科学を無視した。〝自宅療養だ〟と自己責任論を持ち込んだ。この2つの致命的欠陥を直さない限り国民の命は守れない」と指摘し「次の感染拡大の波を起こさせないためにワクチン接種と大規模検査、病床確保が必要。自粛は保障と一体で」と力を込めた。自公政治を倒しての新しい政治として▽国民の命と暮らしを何よりも大切にする政治▽地球規模の気候危機を打開する政治▽ジェンダー平等の日本▽憲法9条を生かした平和外交の日本-への「4つのチェンジ」を力説し、「皆さん、力を合わせて政権交代を成し遂げよう。共産党を躍進させていただき、3区は元自民党幹事長と対決する野党統一候補、畑野に一票を」と訴えた。選挙事務所長の高田由一県議は「国政、県政の大問題を打ち破る選挙。畑野候補を国会に押し上げてほしい」、市民連合田辺西牟婁山本智久代表は「岸田政権では何も変わらない。畑野候補を国会へ送り和歌山3区から大きなうねりを」と呼びかけた。


一般国民の代表として

根来英樹候補

 午前11時過ぎからJR御坊駅前で第一声を放った。立候補の理由については、最近3回の総選挙・和歌山3区で与党候補が圧勝していること、親や生まれた場所によって人生が左右されるとあきらめる若者の存在や、政治の世界にも世襲制があることから「性別や年齢問わず、いろんな立場の人が国民の代表になることが本来の民主主義に近づいていくと思っています。私は高学歴でもないし、エリートでもありません。心もとない候補者かもしれませんが、一般国民の代表として全身全霊で戦ってまいります」と決意を述べた。
 選挙公約については、所得の多い人も少ない人も同じ税率で負担する消費税は合致しないとし今こそ減税すべきとし、外交面では日米と台湾の関係強化による日本の安全保障体制の確立を挙げ、経済規模で約3倍、軍事規模で約5倍の中国に日本だけで対峙するのは難しいことから、自由と民主主義という同じ価値観を持つ米国や台湾との関係を強化すべきとした。
 防災では、南海トラフ地震など大規模自然災害は国をあげて取り組むことであり、国民の命を守ることが必須とし、安全保障と並び災害対策は重要課題であると強調し「この3点を共有できる方々と協力していきます」と力強く述べ支持を訴えた。


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