御坊市内と日高川上流を結ぶ日高川線を運行する
熊野御坊南海バス
全国的に赤字の路線バスが廃止される中、日高川町は、御坊市方面から日高川上流に向かう熊野御坊南海バス「日高川線」の維持と地域格差是正を図ろうと、町民の回数券と通学定期券の購入を初めて補助する。回数券は、購入額の半分の最大1万円、通学定期券は川原河~御坊駅間を購入した場合で最大約12万5000円を補助し、路線バス利用促進と地域格差是正の一助にしたい考えだ。
御坊市方面や町役場本庁と日高川上流の中津、美山地区を結ぶ熊野御坊南海バス日高川線は1日往復7便(休日6便)で運行。一般住民が御坊市近郊の医療機関への通院や買い物だけでなく、高校への通学にも利用している。一方、少子高齢化と人口減少で利用客は減少。運賃も川原河~町役場本庁前まで片道950円、JR御坊駅まで1100円かかる。そんな中、全国的に赤字路線が廃止される動きがあり、路線維持のために、町は実証実験的(2年継続)な試みとして回数券の運賃を補助して利用促進を図る。
回数券、通学定期券補助ともに町民またはその保護者が対象。回数券は、南海バスが販売する「ふれあい回数乗車券」の1冊2000円(2200円分)の半分を最大1人10冊(最大1万円)まで補助する。町役場本支所で本人確認をして割引券を受け取り、南海バスの回数券取り扱い窓口か日高川線バス車内で補助分を引いて購入できる。
御坊市内などに通学する中高生などが、居住地最寄りのバス停から学校等までの通学に購入する通学定期券を補助。1年分の代金を購入月数で割り、1カ月あたり最大5000円の負担に抑制する。例えば、川原河~JR御坊駅間の定期1年分は18万5470円と高額だが、利用者の負担は最大年間6万円とし、残りの12万5470円を町が補助。同様に早蘇中前から御坊市島までの3カ月定期券購入の場合、3カ月分4万5140円のうち1万5000円だけの負担となる。南海バスで通学定期券購入の際、申請書兼委任状に記入し、在学証明書を提出すれば補助金額を引いた額で購入できる。
問い合わせは、役場本庁企画政策課(電話22・2041)と中津、美山支所地域振興課または熊野御坊南海バス(電話22・1020)へ。
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