西山のアサギマダラの谷に多く飛来
浅葱色と斑模様の羽に見立てたのぼり
渡り鳥のように長距離を移動することで知られているチョウ「アサギマダラ」の飛来が、一日300匹を超えるなど日高町の西山でピークを迎えている。22日には町が西山での観察会を予定しており、天気予報から、今後も飛来は続くと見られ、期待できそうだ。
アサギマダラ(Parantica sita)は、タテハチョウ科マダラチョウ亜科に属し、前羽の長さが5センチほど。渡り鳥のように春には北上し、秋には南下移動する。移動距離など調べるために近年は研究者が羽に記号をマーキングしてインターネットで情報を公開している。
西山には、以前から特に好むというヒヨドリバナが群生するため渡りの中継点として多く飛来する。この飛来地をPR、誘客しようと、町は西山の一角に、ヒヨドリバナ属のフジバカマを植栽して「アサギマダラの谷」として整備している。
西山で調査を続けている日高町の崎山孝也さんによると、これまで群馬県、富山県、長野県、石川県、福島県、兵庫県からマーキングされたアサギマダラも再確保、放蝶。先週から飛来には適温で14日、15日はいずれも300匹を超すアサギマダラを観測したという。
町は交流人口の増加へ向け、アサギマダラ大観察会を計画。9日には三重県津市美杉町の太郎生地区への出張観察会を開いており、22日には西山での観察会を企画し、8組15人が参加予定で専門家による指導で特徴等を学び、マーキングなどする。崎山さんは「天候にもよるが、特に植栽地にはこれまで見たことがないほど集まってきている。観察会当日は期待できそう」と予想。
アサギマダラは、黒と褐色の模様と、ステンドグラスを思わせる透けるような薄い浅葱(あさぎ)色の斑(まだら)紋様の羽を持つ。大観察会事業の一環で、町は縦180センチ、横70センチのアサギマダラの羽に見立てたのぼり30本を作成し、18本を西山へ通じる道や町内の県道や国道などに立て飛来地をPR。町は「今後も飛来シーズンに設置するようにしたい」としている。
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