紀州新聞 THE KISYU SIMBUN ONLINE

和歌山県の御坊市と日高郡をカバーする地方紙「紀州新聞」のウェブサイトです。主要記事、バックナンバーなどを紹介。

日高町の西山でアサギマダラの渡りピーク 〈2023年10月19日〉

2023年10月19日 08時30分00秒 | 記事


西山のアサギマダラの谷に多く飛来

浅葱色と斑模様の羽に見立てたのぼり


 渡り鳥のように長距離を移動することで知られているチョウ「アサギマダラ」の飛来が、一日300匹を超えるなど日高町の西山でピークを迎えている。22日には町が西山での観察会を予定しており、天気予報から、今後も飛来は続くと見られ、期待できそうだ。

 アサギマダラ(Parantica sita)は、タテハチョウ科マダラチョウ亜科に属し、前羽の長さが5センチほど。渡り鳥のように春には北上し、秋には南下移動する。移動距離など調べるために近年は研究者が羽に記号をマーキングしてインターネットで情報を公開している。
 西山には、以前から特に好むというヒヨドリバナが群生するため渡りの中継点として多く飛来する。この飛来地をPR、誘客しようと、町は西山の一角に、ヒヨドリバナ属のフジバカマを植栽して「アサギマダラの谷」として整備している。
 西山で調査を続けている日高町の崎山孝也さんによると、これまで群馬県、富山県、長野県、石川県、福島県、兵庫県からマーキングされたアサギマダラも再確保、放蝶。先週から飛来には適温で14日、15日はいずれも300匹を超すアサギマダラを観測したという。
 町は交流人口の増加へ向け、アサギマダラ大観察会を計画。9日には三重県津市美杉町の太郎生地区への出張観察会を開いており、22日には西山での観察会を企画し、8組15人が参加予定で専門家による指導で特徴等を学び、マーキングなどする。崎山さんは「天候にもよるが、特に植栽地にはこれまで見たことがないほど集まってきている。観察会当日は期待できそう」と予想。
 アサギマダラは、黒と褐色の模様と、ステンドグラスを思わせる透けるような薄い浅葱(あさぎ)色の斑(まだら)紋様の羽を持つ。大観察会事業の一環で、町は縦180センチ、横70センチのアサギマダラの羽に見立てたのぼり30本を作成し、18本を西山へ通じる道や町内の県道や国道などに立て飛来地をPR。町は「今後も飛来シーズンに設置するようにしたい」としている。


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子孫の吉田家が私財を投じ、八幡山城跡に公園や遊歩道整備 〈2023年10月18日〉

2023年10月18日 08時30分00秒 | 記事


日高平野を一望できる城跡で吉田擴氏ら4きょうだい

完成した石碑を囲んで関係者の皆さん


 御坊市藤田町吉田、ヨシダエルシス(株)代表取締役会長の吉田擴氏(80)が委員長を務める八幡山城(別名・吉田城)城跡整備事業委員会が、吉田八幡神社がある八幡山に残存する城跡に公園や遊歩道を整備中。南北朝時代初期の1346年に城を築いた吉田蔵人源頼秀の子孫にあたる吉田擴氏ら4人のきょうだいが私財を投じ「長年の夢がようやく実現できる」と感慨深げ。日高平野を一望できる城跡からの見晴らしは「最高」で、新たな観光名所として注目されそうだ。

 市史や和歌山城郭調査研究会によると、八幡山城は八幡山東方「城ケ峰」(神社裏山)の丘(標高73~60メートル)にあり、残存する城郭は南北約20メートル、東西約30メートルの長円形を上段とし、それに付随する下段から成っており、城跡の西方に大きな堀切がある。矢田荘吉田村領主だった吉田蔵人が築城、南朝の正朔を奉じたと伝えられる。
 吉田家資料によると、吉田氏は政所として吉田に住し、土生城主逸見氏や日高川筋で50カ村を領していた山崎城主川上氏と婚姻関係を結んで、この地を治めた。その後、1379年に北朝軍の進攻により共に敗退するが、その間、頼秀、その三男吉田金毘羅丸源頼貞は逸見氏らと道成寺に梵鐘を寄進、屋根修理世話人など大檀那となった。
 城跡整備は吉田擴氏の亡父・八五郎氏の夢だったといい、長男の擴氏、次男の敏展氏(76)三男の豊氏(74)長女の上道君子さん(84)が受け継ぎ、4人で整備費用約900万円を出した。昨年10月に4人と神社総代長の京保信一氏、総代で市観光協会副会長の向井孝行氏、当時吉田区長の阪本康敬氏、施工の林弘一・松樹園代表で委員会をつくり、整備を始めた。
 神社周辺から頂上の城跡に通じる2ルートの遊歩道を整備中で、うち車が通行できる遊歩道は約350メートル。城跡には城の歴史を伝える石碑を設置し、17日に委員会、後援の市観光協会と市教育委員会関係者で完成神事を執り行った。城跡は約200坪あり、芝生公園として整備し、桜などを植える。文化財調査を並行して行っており、完成は来年3月を予定。
 擴氏は「長年の夢だった城跡の整備が、多くの皆さんのご協力のお陰でようやく完成する見通しがつきました。城主の吉田蔵人も喜んでいると思います。今後は多くの皆さんに愛され、親しまれる公園として存続できるようご協力をお願いします」と話した。
 近くには道成寺や国史跡に追加指定された愛徳山王子跡北東参詣道などもあり、市観光協会は「道成寺や熊野古道、宮子姫などを組み合わせたウオーキングイベントを計画している。熊野古道の立ち寄りポイントにも入れてもらい、新たな観光名所として売り出していきたい」としている。


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15日、管内各地で秋祭りにぎわう 〈2023年10月17日〉

2023年10月17日 08時30分00秒 | 記事


宮前で四つ太鼓の「サイテクリョー」が響く(吉原祭)

豪快に屋台が競り合う(由良祭)

見物人の注目を集めた双頭の踊り獅子(土生祭)

切目郵便局前で競り合う屋台(切目祭)


 絶好の秋晴れに恵まれた15日、日高地方では塩屋祭(御坊市)、由良祭(由良町)、吉原祭(美浜町)土生祭(日高川町)、切目祭(印南町)などが行われた。各地とも多くの見物客でにぎわい、四つ太鼓や獅子舞、屋台の競り合いなど、威勢のいいかけ声が秋空に響いた。

 吉原祭 美浜町松原王子神社で行われ、4組の四つ太鼓や屋台が練ってにぎわいを見せた。
 田井を先頭に吉原東、吉原西、新浜の順に宮入りし、宮前で各組がのぼり差しを披露した後、四ツ太鼓の「サイテクリョー」の声が響き、見物人らから拍手が起こることも。
 浜の御旅所にお渡りし、獅子舞などを奉納し、日が落ちる頃に、のぼりや屋台が御旅所内を練った後、宮入とは逆の順番に宮に戻った。
 由良祭 宇佐八幡神社で行われた。午前8時前頃から横浜、里、南、江ノ駒、網代、阿戸の順に宮入り。境内では阿戸ののぼり差しに続いて屋台のせり合いが始まり、管内で最も大きいとされる6・1メートルを誇る屋台は迫力満点。若衆の「そりゃこい、そりゃこい」の威勢のいい掛け声とともに、豪快に競り合い、盛り上がった。このあと各組の獅子舞が奉納され、肩車しながらの遠見の舞などで見物客を楽しませた。
 午後からは渡御を行い、お旅所でものぼり差しや屋台の競り合い、獅子舞などが行われた。
 土生祭 土生八幡神社で行われ、午前の宮入りでは四つ太鼓が「サイテクリョー」の掛け声とともに高々と持ち上げた。午後はお渡りが始まり、役場前のお旅所では当屋、小熊組が県指定無形民俗文化財の双頭の踊り獅子を奉納。笛や太鼓の音がなく、雌雄の鬼が持つ矛とささらの発する気配のみを頼りにした静寂の舞を披露し、見物人の視線を集めた。鬼が深く背を反らすと見物人から「ええぞ!」の声が上がった。巫女
は可憐な神楽舞を奉納した。
 お旅所前の交差点では各組がのぼり差しで力強い妙技を見せ、屋台が練り歩き、小熊組が奴を披露した。
 切目祭 切目王子神社(元村、上道、西ノ地、高垣区)と中山王子神社(島田区)でそれぞれ行った。神社で獅子舞を奉納したあと、御輿、屋台、子ども屋台・御輿がお旅所の切目浜へお渡り。道中を練り歩いた。切目郵便局前ではのぼり差しや切目王子神社の元村、上道、中山王子神社の島田の3台の屋台がせり合うなど若中らが気勢を上げた。お旅所でも獅子舞を奉納し見物客らを楽しませた。


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御坊市文化賞に個人は司法書士の岡本恒男氏、団体は御坊短歌会 〈2023年10月15日〉

2023年10月16日 08時30分00秒 | 記事


岡本恒男氏

御坊短歌会


 令和5年度御坊市文化賞に、個人は司法書士の岡本恒男氏(69)=熊野=、団体は御坊短歌会(黒田有希子代表)が選ばれた。岡本氏はまちの身近な法律家として活動するかたわら市社会福祉協議会長などを務め、社会奉仕活動、市の生活文化向上に大きく貢献。御坊短歌会は前身を含めて70年以上の歴史があり、短歌の普及発展、伝統文化の継承に大きく尽力。表彰式は11月2日午前10時30分から市民文化会館で行い、三浦源吾市長から賞状と記念品が贈られる。今年で48回目。今回を含めて受賞者は80人、31団体。

 岡本恒男氏 昭和52年に関西大学卒業後、司法書士事務所を開設し、まちの身近な法律家として46年にわたり活動。常に依頼者に寄り添った姿勢から信頼も厚く、地元企業や住民から親しまれ、信頼される司法書士として地域における司法書士会の第一人者として業界をリード。
 御坊ロータリークラブ会長を務め、創立50周年記念事業では昭和39年の東京五輪招致に貢献した御坊ゆかりの和田勇氏を紹介するDVD作成等に携わり、ロサンゼルスの和田氏宅も訪問。現地で集めた資料等は和田氏が名誉市民第1号に選ばれた際の貴重な参考資料になった。次代を担う子どもを対象にした和田勇物語感想文コンクールにも積極的に取り組んでいる。
 平成29年に官民で設立した和田勇顕彰会の立ち上げに当初から関わり、設立後は事務局長として顕彰活動に力を尽くした。令和元年12月から市社協会長を務め、地域福祉向上にも献身的に取り組んでおり、住民生活に寄り添った活動や社会奉仕活動は市の生活文化向上に大きく貢献した。
 岡本氏の話 身に余る光栄で感謝に堪えません。大学卒業の年に司法書士試験に合格し、仕事をしながら地域社会のお役に立ちたいとの思いは今も変わりません。今後も自分なりに地域に貢献できるよう、地域の方々のお役に立てるよう精進していく所存です。
 御坊短歌会 昭和52年に結成。前身の御坊文化協会短歌部の活動期間を含めると70年を超える。会則の「特定の結社や流派に所属せず、会員の自由な短歌の研鑽と相互の親睦を図る」ことを目的に先人たちの意志を引き継ぎ、毎月例会を行うなど活発に活動。
 短歌は日々の生活の中の感動から生まれるもので、その感動を「五・七・五・七・七」の31文字の中で語彙を選びながらいかに自分の思いを凝縮させ、心地よく詠み上げることが醍醐味であり、例会では会員が互いに短歌を詠み、意見を出し合い、議論しながら相互の上達につなげている。
 若い世代の入会が少なくなっている中、より多くの人が短歌にふれ、興味を持ってもらえるように中央公民館、まちかどミュージアムへの展示を積極的に行うなど愛好者の増加、新規会員の育成に向けた取り組みも続けており、短歌の普及促進、伝統文化の継承に大きく貢献している。
 黒田代表の話 大変栄誉ある賞をいただき誠にありがとうございます。これまでの諸先輩方の活動をはじめ、短歌を通して多くの皆さまと関わり、そして応援していただいたお陰です。この度の受賞をさらなる励みとし、短歌を通じて地域文化向上に努めていけるよう頑張ってまいります。


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日高川町副町長ら入札妨害等で起訴 〈2023年10月14日〉

2023年10月14日 08時30分00秒 | 記事


再逮捕の対象となる屋上改修工事が行われた丹生中校舎


 日高川町が昨年6月に発注した江川小校舎屋根防水改修工事などを巡る入札妨害事件で、和歌山地検は12日、同町副町長の小早川幸信容疑者(66)=同町三佐=を官製談合防止法違反(入札妨害)と公競売入札妨害の罪で、(株)駒場工務店元代表取締役の駒場一仁容疑者(60)=高津尾=を公競売入札妨害の罪で、それぞれ和歌山地裁に起訴した。また、県警は同日、令和2年に実施した丹生中校舎屋上の工事に関しても同様の容疑で2人を再逮捕した。

 起訴状によると、小早川容疑者は同町が発注する公共工事の入札手続等全般を統括する職務に従事しており、令和4年6月30日に入札を執行した江川小屋根防水改修工事ほか2件の入札に関して、前日の29日に町役場で駒場容疑者に最低制限価格の算定基準となる金額を教示。駒場工務店が最低制限価格に近接した金額で落札し、入札等の公正を害すべき行為を行い、駒場容疑者は小早川容疑者と共謀で同行為を行ったもの。罪名は、小早川容疑者が「入札談合等関与行為の排除及び防止並びに職員による入札等の公正を害すべき行為の処罰に関する法律違反」、両容疑者ともに「公契約関係競売入札妨害」。
 同日、御坊署と有田湯浅署、本部捜査第二課は両容疑者が、令和2年11月6日に執行した丹生中屋上防水改修工事の入札に関しても起訴された3件と同様の容疑で再逮捕した。小早川容疑者は、最低制限価格に近い基準額(779万円)が設計額(820万円)の95%だと教え、駒場工務店がわずか1000円の差額の778万9000円で落札した。同工事の入札には駒場工務店を含む8社(町内2社、町外6社)が参加していた。県警は、捜査に支障があるとして2人の認否を明らかにしていない。

副町長の辞職届を受理 
 町長「起訴を重く受け止め」
 起訴を受け、小早川容疑者から弁護士を通じて副町長の辞職届が提出され、同日付けで受理。久留米啓史町長は、起訴と再逮捕を受け、住民向けにホームページ上で謝罪文を掲載し、職員には13日始業前に訓示した。町長は「改めて住民の皆様の信頼を大きく裏切る行為であり、深くお詫び申し上げます。起訴された事実を重く受け止め、今後の裁判の経過で明らかになる事実に真摯に向き合うとともに、再逮捕による更なる警察の捜査にも協力してまいります。原因究明、再発防止及び法令遵守に取り組み、職員一同信頼回復に向け全力で努めてまいります」と謝罪した。


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日高川町、ふるさと納税下位脱却へ懸命 〈2023年10月13日〉

2023年10月13日 08時30分00秒 | 記事


温州ミカンが人気で9月は過去最高の
寄付額だった日高川町のサイト


 ふるさと納税寄付額実績で、一昨年度は県下30市町村の29位と低迷する日高川町は、令和4年度から共通返礼品に参画し、ポータルサイトを追加開設するなどして1つ順位を上げ28位に。今年度は、10月からの寄付額に対する経費率厳格化を前に、駆け込みが増えた9月は過去最高の2570万円を記録した。9月までに3626万円と過去最高ペースだが、今月からの制度変更による反動があり、残る3か月は見通しが厳しく、町ではサイトをさらに2つ増加するなど下位脱却に懸命だ。

 日高川町では返礼品を特産品に特化していたため、令和2年度の実績で県下30市町村で25位、3年度はさらに順位を下げて29位と低迷。地場産業振興と育成を目指す久留米啓史町長の方針で、これまでは町内事業者が生産する町特産のかんきつ類やアユの加工品など地元特産品に特化していたが、共通返礼品がないため地元特産品も伸び悩んだ。
 下位脱却を目指して一昨年10月頃から周辺市町村と同様に共通返礼品を加え、新たなポータルサイトを追加開設して9サイトにするなど方針転換。令和4年度は、前年度の約3700万円から約5600万円に増加したが、依然として管内では最下位、県下でも28位と低迷している。
 今年度の寄付品目約9割が特産のかんきつ類で、中でも温州ミカンが人気で上位3品を占める。1位の「若野の早生みかん」は寄付額1万~1万1000円の10キロ入りが700ケースがすぐに完売する状況で、出品量が増えれば寄付額が増加する余地は十分にあり、下位脱却には栽培者らの出品協力も必要となりそう。担当の企画政策課では「例年は年末にかけて寄付額が増加するが、10月からの制度改正で寄付額が減っていて楽観視出来ない。人気のかんきつ類の出品量増加や新たな地場産品の掘り起こしなどに努めたい」と話す。


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木村稔歯科医師(美浜町)に功労者厚生労働大臣表彰 〈2023年10月12日〉

2023年10月12日 08時30分00秒 | 記事


厚労相表彰を受賞する木村歯科医師


 長年にわたり歯科保健事業に携わり、地域の公衆衛生向上に著しい功績のあった個人や団体をたたえる「令和5年度歯科保健事業功労者厚生労働大臣表彰」の受賞者が決まり、日高地方から御坊市薗、医療法人木村歯科医院理事長の木村稔歯科医師(67)=美浜町吉原=が選ばれた。母子から高齢者にいたる口腔衛生向上や口腔疾患予防などに取り組み歯科保健の普及・向上に尽くしていることなどが評価された。

 県内での受賞は木村歯科医師ただ1人。表彰式は14日に秋田市で開かれる第44回全国歯科保健大会で行われる。
 木村歯科医師は、日高高校を経て昭和56年春に大阪歯科大学卒業。大阪市内の歯科医院、御坊市薗の野尻歯科で勤め、昭和61年2月に歯科医院を開業。日高歯科医師会理事のあと、平成21年から県歯科医師会理事、現在は常務理事。
 親切、丁寧、的確で最新の豊かな見識、技術をもって診療治療し、患者の歯と口の健康を守る。歯科医療は日進月歩。遠方での講習会に参加するなど努力を惜しまず最新の見識、技術を追求、吸収している。「いまでは大学で学んだことが通用しない。教えてもらっていないことばかり」と語る。
 近年、認知症や糖尿病、心臓病など歯の健康は全身疾患と関係があることがわかり、クローズアップされている。それだけに「歯から地域住民の健康を守る」と歯科医師として努める一方、歯科医師会理事として行政と連携しながら地域の歯科保健事業を推進している。歯と口の健康に関する各種コンクールや8020運動(80歳で20本の歯を保つ)などさまざまな活動を通じて、地域住民の意識を高め歯と口の健康は飛躍的に向上。以前と比べ、虫歯がある子どもが大幅に減り、健康な歯を保つお年寄りも年々多くなっている。
 木村歯科医師は「身に余る光栄です。多くの歯科医師の先生方や行政の方々が協力して取り組んだ歯科保健事業が評価された。私が代表で受賞させていただくだけのこと。これからも地域住民の歯と口の健康を支えていきたい」と話した。


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秋祭りサンデー(8日)各地にぎわう 〈2023年10月11日〉

2023年10月11日 08時30分00秒 | 記事


四つ太鼓で盛り上がる(森祭)

周囲を笑いの渦に包み込みながら先導する鈴振り(笑い祭)



紀道神社の駆け馬


 秋祭りサンデーとなった8日、御坊市で森祭、由良町で衣奈祭、日高川町で笑い祭や紀道祭、下阿田木祭、日高町で原谷祭、印南町で大歳祭などが行われ、日高路は祭り囃子でにぎわった。秋雨のあいにくの天候にもかかわら地元民らは4年ぶりの余興がある秋祭りを楽しんだ。

 森祭 午前中に御輿、屋台、四つ太鼓が御旅所の塩屋漁港までお渡り。須佐神社で神殿式のあと、南塩屋、森岡、明神川、切山の四つ太鼓や屋台が馬場を練り歩いた。四つ太鼓は乗り子がリズムよくたたく太鼓と、若中の「サイテクリョー」の威勢のいい掛け声で盛り上がった。勇壮なのぼり差しや獅子舞も奉納された。
 笑い祭 県無形文化財の奇祭として知られる日高川町江川の丹生神社祭礼で、鬼の出迎え後、各組が獅子舞を一斉に披露。派手な化粧と衣装に身を包んだ鈴振り役の吉田幸司さんが登場すると、カメラマンや見物人が取り囲んだ。顔を白く塗って両ほほに赤字で「笑」と書き、右手に鈴、左手に宝箱を持ち「永楽じゃ、笑え、笑え、世は楽じゃ」と囃し立て周囲を笑いの渦に包み込みながら御輿を丹生神社まで先導。各組の四つ太鼓や屋台も練り歩き、境内で和佐の踊り獅子、松瀬の竹馬、山野の雀踊り、江川の奴踊りを奉納した。
 紀道祭 日高川町三百瀬の紀道神社で行われ、四つ太鼓やだんじり、駆け馬が行われた。
 昼前の宮入りで三百瀬と南の屋台、平川と北の四つ太鼓が練り、三百瀬のだんじりが今年は「徳川家康」をテーマにした飾り物で登場。あいにくの雨空でシートをかぶったままで、からくりは披露できなかった。
 獅子舞が奉納されたあと、午後3時すぎから駆け馬が行われ、4頭の馬が1頭ずつ約400メートルの馬場を疾走。三百瀬の芦毛馬には地元の原直弘さんが手綱を取る珍しい姿に、見物人から歓声が沸き起こった。


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警察功労で危険業務従事者叙勲 管内から谷本倫夫、西政雄(みなべ町)新家和夫(日高町)各氏〈2023年10月8日〉

2023年10月10日 08時30分00秒 | 記事

 

 警察官や消防士、自衛隊など危険性の高い業務に精励した人に贈られる第41回危険業務従事者叙勲の受章者が決まった。日高地方から瑞宝双光章に警察功労でみなべ町西本庄182の5、元県警部の谷本倫夫氏(73)と、同町東神野川812、元県警部の西政雄氏(73)。瑞宝単光章に警察功労で日高町原谷205、元警視庁警部補の新家和夫氏(73)の3人が選ばれた。11月上・中旬に各省庁、県庁で伝達、その後、東京で拝謁。県下受章者は32人で今回を含めて1101人。

瑞宝双光章 谷本倫夫氏
 昭和43年に県警に採用され、串本署を皮切りに白浜署、田辺署、和歌山西署で勤務。平成22年に御坊署で定年を迎えた。主に交通畑で地域住民の交通安全に尽くした。
 交通事故の現場に駆けつけ、何度も悲惨な現状を目の当たりにしてきた。「当事者をはじめ、家族や友人も本当にみんな精神的に辛い」とおもんぱかる。「そんな思いは誰ひとりしてほしくない」と交通安全、事故の未然防止へ職務を全う。地域住民に交通ルールの厳守と安全意識の向上を呼びかけてきた。「昔と比べて事故は本当に少くなくなったと思います。飲酒運転は激減、シートベルトもほとんどの人が着用し、速度超過、一旦停止などあらゆる違反とも少なくなった気がします。皆さんの交通意識が高まったのだと思います」と話す。
 谷本氏の話 先輩や同僚、地域の方々の支えはもちろん、家族の理解と協力のおかげで無事に務められたと感謝しています。

瑞宝双光章 西政雄氏
 昭和43年4月に県警察官を拝命。振り出しは新宮署で、県警本部で交通機動隊を務めたあと、和歌山東署、田辺署、串本署、御坊署とまわり、白浜署で平成22年に退職するまでの42年間、ほとんどを交通畑で勤め上げた。
 昔は今よりも事故が多かったと話す。田辺署では龍神村や大塔村など奥地には、より急いで出動しなければならなかったり、帰ってきた頃に再度出動するケースや、死因が分からず、正月に解剖したりすることも。坂道に止めた自身のトラックが動いて轢かれて死亡するなど悲惨な交通事故も思い出されるという。
 違反者の取り締まりで文句を言う人もおり、ルールを守ってもらえるよう、根気よく話すしかないとの強い気持ちで対応。長年、地道な取り締まりを続けた。
 西氏の話 非常に名誉で光栄なこと。上司、先輩、同僚、地域のおかげで続けてこられ、受章できたと思います。

瑞宝単光章 新家和夫氏
 御坊商工を卒業後、航空自衛隊や海上自衛隊に入隊したが、警察官である伯父の影響を受け警察官を志し、昭和46年9月8日、警視庁巡査を拝命した。目黒区の碑文谷署、大田区の蒲田署、立川署、世田谷区の成城署、八王子署、調布署で勤務。39年余りを交番で勤務した。自転車やバイク、徒歩で住民の安全を守るために一晩中、パトロールすることもあった。
 20代前半、パトロール中に不審者を発見。裸足で走っていたため、取り押さえて、周辺に聞き込みをしたところ、女性に暴れられて逃げたことが判明し、強姦未遂の容疑で緊急逮捕。この功績が認められ、警視総監賞を受けた。
 町の人とのコミュニケーションを大切に、町の安心安全のため、巡回連絡も続けた。
 新家氏の話 生きているうちにいただけてありがたいです。家族や仲間のお陰です。家族に喜んでもらえるのはいいことです。


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御坊市が令和6年度予算編成方針を各部課に通達

6日、第2回和歌山県人会世界大会のふるさと巡りツアー開催

御坊寺内町会館で濵之瀨組(御坊祭)の祭礼道具展示

三百瀬若中(日高川町)のだんじり飾りが完成、4年ぶりの飾りは「徳川家康」


5日、管内最大の御坊祭にぎわう 〈2023年10月7日〉

2023年10月07日 08時30分00秒 | 記事


4年ぶりに四つ太鼓が練り歩く(紀小竹組)

御旅所で保存会員が戯瓢踊奉納


 管内最大規模の秋祭り、御坊祭(小竹八幡神社秋季祭礼)は5日、4年ぶりに余興が復活し、盛大に行われた。各組の宮入りでは、奴踊りや獅子舞を奉納、威勢良く屋台や四つ太鼓を練り回し、夜遅くまで見物人を楽しませた。
 神殿式のあと、各組が美浜町浜ノ瀬の御旅所まで渡御。のぼりや傘ぼこを持って、各組が並んで歩き、道中を彩った。各組ののぼり、屋台などが続々と御旅所に到着すると、巫女の舞、戯瓢踊り。御旅所前の煙樹ヶ浜では、四つ太鼓を新調した中組、紀小竹組、御坊町、名屋組、上組の潮かけも行われた。
 午後は、お宮で下組がすずめ踊り、上組が子ども奴踊りを奉納。このあと午後3時から中組がトップで宮入りを飾ると、浜之瀨組、下組、紀小竹組、御坊町、名屋組、東薗組、春日組、上組ののぼり、屋台、四つ太鼓が順番に宮入りした。
 のぼりは、5反、3反と力強く差し、勇ましい姿を見物人に披露。屋台も宮入りし、境内で奴踊りや獅子舞を奉納。芝では、四つ太鼓が「サイテクリョウ」「ホーエンヤ ホーランエ ヨイヤサノサ」と大いに盛り上がりで、屋台と四つ太鼓が激しく競り合い、威勢の良い声は夜遅くまで聞かれた。


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