8月17日、長野県の小川村、林りん館に一泊し、鬼無里、白馬村、安曇野と旅しました。林りん館の標高は800mほどですが、泊まった部屋の窓から北アルプスを見ることができます。
宿から見る夕暮れの北アルプス ”天使の階段”の左に爺ヶ岳、右に鹿島槍、五竜岳
夕暮れどき、雲は多かったのですが、雲間を縫う陽光が眩しく差し込みます。明け方は満天の星に天の川がきれいでした。
朝食前に車で小川村の中をドライヴ。いったんオリンピック道路の走る谷に下り、反対側の斜面を登るとアルプス展望台があります。
アルプス展望台からの風景
林りん館からとは少し違う雰囲気で北アルプスが見えます。さらに進むと長野県の県宝、高山寺。三重塔は、江戸時代中期に木食山居上人が再建したと伝えられています。
長野県の県宝 高山寺
朝食の後、宿を発って鬼無里の里へ向かいました。峠を越えると、里を前景に戸隠連山が鋭い峰頭を見せてくれます。
戸隠連峰 -鬼無里へ向かう道より
里へ下りたところに松厳寺があります。17世紀のはじめに建てられた禅寺で、鬼女紅葉の菩提寺として知られています。鬼女紅葉の伝説、私は知らなかったのですが、妻は上村松園の美人画で知っていたようで、何気なく訪れたところがゆかりの寺とわかり、感慨深かった様子でした。
本殿の天井画や欄間の彫刻道元禅師、も時代が古い物のようで立派でした。
欄間の彫刻 道元禅師一代記
この寺には川端康成が訪れたこともあり、後に村の人々が文学碑を建立しています。碑には川端康成の筆で道元の歌が刻まれています。
川端康成文学碑 碑文
「春は花 夏ほととぎす 秋は月 冬雪さえて冷(すず)しかりけり」
鬼無里からは白馬村に向かい、黒菱林道を登って八方尾根を散策しました。
雲間に時おり頭を出す白馬三山と大雪渓 -八方尾根より
白馬から大町を通り、安曇野インターに入ると、西の空は翌晴れ、日没を迎えました。梓川のサービスエリアで一休みし、夕映えのアルプスを眺めつつひと時を過ごしました。
夕映えの北アルプス 中央の丸い実ねの右奥に蝶ヶ岳、その右のピラミッドが常念岳
- 梓川サービスエリアにて
安曇野をあとに一路自宅へと向かい、夜10時に無事到着し、北信の山里をを巡る旅を終えました。