田園 里山 野鳥そしてアルプスの山々

日進市と近隣の里山、春から秋にはアルプスの山々を歩いて感じたこと、考えたことなど・・・

高天原・雲の平・鷲羽岳登山 -その1

2013年08月24日 | 山歩き

8月下旬、2年ぶりの北アルプス行きを計画。今回の目玉は4年前に行きそびれた高天原温泉と、鷲羽岳です。天気図と予報を睨み、24,25日の週末は雨模様を覚悟し、26日からの晴天を狙うことにしました。

当日朝早く出ていきなり登るのは自信が無かったので、前日新穂高の登山口近くまで入ることにしました。妻も山麓の温泉まで合流ということになり、23日午後自宅を出発。中尾高原の温泉に1泊することにしました。

          霧にけむる錫杖岳 -中尾高原の宿の部屋から

この写真は宿の部屋から見た錫杖岳方面。露天風呂からも同じような景色が見えました。翌日に備え早めに就寝。

翌朝は4時半過ぎに私だけ宿を出発。宿は朝食用に握り飯の弁当を用意してくれました。新穂高の駐車場に5時に着き、支度をして出発。左俣の林道を歩くこと1時間半でわさび平小屋に着きました。ここで宿が用意してくれた朝食をとり一息。前夜わさび平小屋に泊まった20人ほどのツアー客が準備体操をしていました。聞くと、大阪から来て笠ヶ岳を目指し、鏡平山荘まで行ったものの昨日は雷雨予報で登頂をあきらめ、ここに泊まって今日は大阪へ帰るとのこと。気の毒ではありますがツアーでは仕方がないことなのです。

7時過ぎ、わさび平を出発して鏡平を目指します。ここ小池新道は5年前、40年ぶりに北アルプスに登った道で、よく整備されて登りやすい道です。しかしこの日は雨の中を滑らないよう注意しながら登りました。鏡平到着は11時半。雨はやみましたが前回は見えた槍ヶ岳は雲の中でした。

ここで昼食をとっていると12,3人のグループがやってきてまわりの空いている席に座りました。そのグループに女性登山家の田部井淳子さんがいて、その日は同じ双六小屋泊まりとのことでした。

11時40分、鏡平山荘を発ち、双六小屋に向かいます。出発の直前、ほんの一瞬ですが槍ヶ岳が雲間から顔を出しました。

              雲間に一瞬槍ヶ岳が姿を見せる

鏡平から弓折岳山腹のゆるやかな山道を登り、1時間ほどで弓折乗越に着き、ひと休み。その後は尾根伝いに上り下りを繰り返し、双六小屋に向かいます。ひとつふたつピークを越すと目指す双六小屋が見えてきます。雨はすっかり上がり、小屋の向こうに鷲羽岳が姿を見せています。

              鷲羽岳 手前は今日の宿 双六小屋

このあたりから見る鷲羽岳は立派です。その左うしろに見えるはずの水晶岳は雲の中でした。

双六小屋到着は午後3時。途中雨に降られ、新穂高から食事、休憩を含め10時間かかりましたが順調な第1日目でした。

    双六小屋 中央のキャタピラー車でヘリから下ろした荷物を運ぶ

休んでいると、ヘリコプターがやってきて荷揚げ作業をしています。昨年の中央アルプス木曾殿山荘や南アルプス聖平小屋と違い、写真中央に見えるキャタピラ付きの運搬車があり、下ろされた荷物を小屋に運ぶ作業は一人でやっています。さすがに北アルプスは進んでいると感じさせられました。

夕食前後は談話室で同宿の皆さんと歓談。田部井さんのグループは遠くてお話を交す機会はありませんでしたが、こちらのグループには黒部五郎小屋、鏡平山荘で働くアルバイトの女性と58歳のベテランの男性がいて話が弾みました。風呂は水がないので4日に一度が原則。しかし水不足のときは1週間入れない時もある、最近はテント泊がファッションになっているが、食事やトイレは小屋に頼られるので小屋の能力で間に合わないことが増えてきた、など、いろいろな苦労話を聞くことができました。

土曜日にもかかわらず天候のせいかすいていて、夜はゆっくり休むことができました。

   


小川村から鬼無里へ

2013年08月23日 | 旅日記

8月17日、長野県の小川村、林りん館に一泊し、鬼無里、白馬村、安曇野と旅しました。林りん館の標高は800mほどですが、泊まった部屋の窓から北アルプスを見ることができます。

  宿から見る夕暮れの北アルプス ”天使の階段”の左に爺ヶ岳、右に鹿島槍、五竜岳

夕暮れどき、雲は多かったのですが、雲間を縫う陽光が眩しく差し込みます。明け方は満天の星に天の川がきれいでした。

朝食前に車で小川村の中をドライヴ。いったんオリンピック道路の走る谷に下り、反対側の斜面を登るとアルプス展望台があります。

                  アルプス展望台からの風景

林りん館からとは少し違う雰囲気で北アルプスが見えます。さらに進むと長野県の県宝、高山寺。三重塔は、江戸時代中期に木食山居上人が再建したと伝えられています。

                  長野県の県宝 高山寺

朝食の後、宿を発って鬼無里の里へ向かいました。峠を越えると、里を前景に戸隠連山が鋭い峰頭を見せてくれます。

               戸隠連峰 -鬼無里へ向かう道より

里へ下りたところに松厳寺があります。17世紀のはじめに建てられた禅寺で、鬼女紅葉の菩提寺として知られています。鬼女紅葉の伝説、私は知らなかったのですが、妻は上村松園の美人画で知っていたようで、何気なく訪れたところがゆかりの寺とわかり、感慨深かった様子でした。

本殿の天井画や欄間の彫刻道元禅師、も時代が古い物のようで立派でした。

                   欄間の彫刻 道元禅師一代記

この寺には川端康成が訪れたこともあり、後に村の人々が文学碑を建立しています。碑には川端康成の筆で道元の歌が刻まれています。

         

   川端康成文学碑 碑文

      「春は花 夏ほととぎす 秋は月 冬雪さえて冷(すず)しかりけり」

鬼無里からは白馬村に向かい、黒菱林道を登って八方尾根を散策しました。

        雲間に時おり頭を出す白馬三山と大雪渓  -八方尾根より

白馬から大町を通り、安曇野インターに入ると、西の空は翌晴れ、日没を迎えました。梓川のサービスエリアで一休みし、夕映えのアルプスを眺めつつひと時を過ごしました。

   夕映えの北アルプス 中央の丸い実ねの右奥に蝶ヶ岳、その右のピラミッドが常念岳

                                   - 梓川サービスエリアにて

安曇野をあとに一路自宅へと向かい、夜10時に無事到着し、北信の山里をを巡る旅を終えました。

    

 


スピカ(おとめ座)の掩蔽

2013年08月13日 | 天体

お盆休みはどこも混雑するので出かけないつもりでしたが、天気が良いのとペルセウス座流星群が見られそうだというので、12日、急きょ八ヶ岳山麓の原村に宿をとり、出かけることにしました。
ここには”八ヶ岳自然文化園”という施設があり、この日は500円払うとプラネタリウムの観覧と明け方までの星空観察が、レーザーポインターを使っての説明付きで見られるのです。一般には許可されない強力レーザーポインターの威力はすごいもので、夏の大三角形、アンタレス、アンドロメダ星雲など、野外で、実際の空にある星をさし示しながらわかりやすく解説していくのには驚かされました。

50円でござを借りてあお向けに寝ころび、9時から11時までほぼ2時間、流星群の観察ができました。妻は11、私は10の流星を見つけました。200人以上の家族連れやカップルが寝ころんで、見つけるたびに歓声が上がるのも、なかなかの雰囲気です。

流星を撮影するのは難しいのではじめからあきらめていましたが、この日はちょうどおとめ座のスピカが月に隠される”掩蔽”も起こるというので、日没直後、三脚を据えつけ、月の明るい側から出てくるスピカを待ちました。薄い雲が流れ、月も隠されがちでしたが、月の裏から姿を現す瞬間のスピカの姿を何とか捕えることができました。三日月の右上、矢印の所から徐々に離れていく様子がわかります。なお、月の裏に隠れる瞬間は日没直前でスピカを見ることができず、この日は観測不能ということでした。

        19:29 月の裏側から姿を現した直後のスピカ(矢印の先)

             19:31 スピカは少し月の縁から離れました

 19:35 こういう薄い雲が頻繁に月とスピカを隠すので、撮影がなかなか難しい状況でした。

  19:40 スピカはだいぶ月の縁から離れました。日食と同様、月と地球は動いている、と実感できます。

     


御嶽山夕景

2013年08月07日 | 旅日記

白木峰からの帰り、高山から国道361号線で木曾市へと向かいました。途中御嶽山のふもと、開田高原を通ります。

夕方に近く、空も晴れてきたのでしばし休息。日暮れに地蔵峠に登りました。ここには展望台があり、眼前の御嶽山の巨大な姿を見ることができます。ここで御嶽山の右手に夕日が沈んでいく様子をしばらく眺めていました。

ここからの御嶽山は立派です。右手に継子岳、中央に摩利支天、左手に最高峰の剣ヶ峰の3つのピークが明瞭に見てとれます。地元のカメラマニアの人が一人やってきて、同じように夕日を撮影していました。朝夕の姿を撮って、コンテストに応募するのだそうです。10月6日の頃には太陽が御嶽山の背後に沈む光景が見られるとのこと。「その頃来るとまたいいですよ」、と誘いを受けました。

涼しい高原を後に、暑い名古屋に向かって帰途につきました。

    


巨大なバッタ?

2013年08月06日 | 旅日記

巨大なバッタが空を飛ぶ!?

 
       

実は車のフロントガラスに止まっているのです。どこで飛び乗ったのでしょうか?白木峰から41号に出る間の国道471号というのが実は”酷道”で、狭い道の両側から木の枝や草が張り出す中を走ってきました。多分そのあたりから30分以上便乗していたと思われます。走り出すと動きをとめてじっとしています。きっと見たことのない光景にとまどっているのでしょう。3~4回停車した間にガラスを這ってフロントミラーの陰に入り、見えなくなりました。車にひかれずにうまく脱出できたでしょうか? 富山からの帰り、高山付近の国道41号での出来事でした。