センター・オブ・ジ・アース2 神秘の島
Journey 2: The Mysterious Island
2012年 94分 アメリカ
いやぁ駄作でした。見事なださく、完璧なダサク。
でも楽しめました。
あの大冒険から数年。青年になったショーンはかたくなになっていた。人工衛星施設へ侵入して警察に捕まり、義理の父や母にも反抗し心を閉ざしていた。そんな彼が試みていたのは謎の解明。彼は数日前に無線を傍受していた。それは行方不明の冒険家の祖父からの連絡と確信していた。「ヴェルヌ信者」の祖父からの連絡は暗号で、それを解けば彼にとってのヒーローの祖父の居場所がわかるはず。交流をしようと試みていた父ハンクは、元軍人で暗号を解くことができる。2人で解いた結果ある座標が。それはヴェルヌが描いた「神秘の島」。宝島もガリバー旅行記もヴェルヌの描いた島と同じところを指しているのでは? 場所は「パラオ沖100マイル」。船の墓場と言われ,誰もツアーガイドをしてくれない場所。パラオに飛んだショーンとハンクは現地ガイドのガバチョに声をかけられ出発することになったが・・。
警察に捕まったところから暗号を解いて出発するまでの展開が速すぎて余韻もくそもない。映画館ならともかく自宅のTVで見ると、植物や風景がいかにもちゃちな作り物であることがわかり興ざめする。彼の地で出会った祖父アレキサンダーの態度にも話にもムカつく・・ってことがあるのだけど、昔読んだヴェルヌの描写、アトランティスの伝説、不思議な風景・・など、子ども心をわくわくさせる内容盛りだくさんで、それらを帳消しにする楽しさがある。前にも書いたけど、義父役の俳優さん、カリフォルニア・ダウンに出ていた人、が魅力的で、その効果もあったと思う。90分間楽しかったから満足です。
映画としてはやはり駄作でしょうね。評論家の評価もひどいんじゃないかな。これも3Dで上映されたみたいだから、内容よりは映像や音響を楽しむための映画なのでしょう。映画館でこのCGを見たら迫力満点だったと思います。
最後まで誰かを傷つけたり殺し合ったりするシーンがなく、全ての人に良いエンディングとなったのが最高かな。やはり映画はこうでないと。
ちょっと違和感があったのはノーチラス号。私の(読んだ)記憶では、ひれのような形状はあっても、もっと長細い普通の潜水艦の形状だったように感じていた。「あれ、こんなんだっけ??」って思いました。展開も「いくら何でもあり得ない」ってシーンが多くて、やり過ぎ感があったことも否めないです。
最高のシーンは、ハンクが歌を歌うところ。これいいな。
と思っていたら、エンディングもこの曲。「この素晴らしき世界」(英語: What a Wonderful World)」。ルイ・アームストロングのオリジナルしか持ってないんだけど、この映画のサントラがあるなら欲しいぐらいだ。
エンドロール前の映像も素敵なので、本編だけでなく最後まで見てくださいね。