知人に紹介されなかったら、この映画を知ることはなかった。
多分、口コミ以外どこにも紹介されてないと思う。
上映期間も短く、今は大阪の十三でしか観られない。しかも7日で終わる。
見るかどうか迷ったけど、この映画館にかかるのは、観たら忘れられないような厳しい映画ばかり。だから行ってみることにした。
北口ユースケ第一回監督作品。監督も知らんし、知ってる俳優も、ほとんどいない。
けど、ぐんぐん引き込まれた。
子供が風呂場でひとり、服を着たまま音のはずれたハッピーバースデーを歌ってる。暴力的で悲惨になりがちな虐待シーンを少しだけユーモラスに描いていて斬新。
主人公オトセは虐待する両親の家を抜け出し、児童養護施設で育つ。やがて、社会に出て自立の道を模索しようとするが、音信不通だった母が現れ…とちょっとおなじみな展開になるもオトセは負けない真っ直ぐな精神を育んでいた。途中、地下アイドルに出会ったり色々なエピソードがあるが、ラストに、ぐうたらな母との対峙を決心するオトセが切なく、あっぱれ。
オトセ?変わった名前。
チラシのストーリーを読むと、室町時代の堺市に実在したと言われる伝説の遊女「地獄大夫」の人生をモチーフにしたとのこと。オトセは地獄大夫の幼名だ。
え?地獄大夫って、あの地獄大夫?
nhkで数年前放送されてた「オトナの一休さん」の一休禅師の彼女じゃなかった?
とにかく地獄大夫って実在してたらしい。
とても綺麗で頭の良い人だったそう。
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