この日の月没は23時過ぎである。機材を設置した後、最初に鏡筒を向けたのは、しし座の銀河トリオ、M65、M66、NGC3628である。すでにしし座も南東の空に高く昇って来ている時間帯だ。
【↑M65 M66 NGC3628 しし座の銀河トリオ】
SM-R125S/D:130 f:720 UW15mm 48倍 35mm版換算で1344mm
SP赤道儀+AL90+SkySenser2 コリメート法 PowerShotS90+CHDK
ISO:3200 F:2.0 f=6mm 合成F=2.2 S:80秒x11枚 Noise減算:ON
撮影場所:山梨県鳴沢村 撮影日:2013/02/16 23:09-24:19
Registaxでコンポジット→FlatAideで除算補正→GIMPでトーンカーブ
・68%(1976mm相当)にトリミング・サイズ調整
しし座の銀河トリオは、一昨年の10月頃に一度撮影したきりだったが、当時は、IXY30Sによる64秒露出で、光害フィルターを使用している事と、まだ時期が早かったので、薄明前に東の空にやっと昇って来た所を撮った物だった。
当時としては、初めてしし座トリオを撮影した事も有り、それなりに良く写ったと思っていたが、今回の写りは明らかに次元が一つ上の感じの写りで捉える事が出来た。
三つ有る銀河の左上がM65で、右がM66、下がNGC3628である。前回に比べて、一番大きく違うのはやはり、NGC3628エッジオン銀河の中心から少し離れた部分の淡い部分がかなり良く描写されている。よく見ると暗黒帯の濃淡も見て取れる様だ。
M65もバルジの部分は、中で銀河の腕が渦巻いている濃淡の様子がかすかだがうかがえる。M66は棒渦巻き銀河の構造と腕の中の暗黒帯らしき模様も見えているようだ。
前回の撮影と一番異なるのは光害フィルター無しであることだろうか。露出も64秒→80秒と伸ばしている事、撮影時の高度が30度→60度の部分もかなり効いているかもしれない。
こうやって比べてみると、やはり銀河の様な白っぽい対象は、光害波長カットのメリットよりも光量が半減するデメリットの方が大きいかも知れない。特に三鷹の様な街中での撮影ならともかく、富士山ぐらいまで来ると、1~2分の短時間露出での撮影では、半減した光量を補い切れずに、銀河や青い星雲には、向いていないかもしれない。Hαを含む赤系には、富士山でも抜群の効果があるのだが、やはりTPOで使い分けるようだろうか。
しかし、今回各銀河の構造が結構写ってる感じなので、次回は是非UW9mm、80倍でそれぞれ単独で撮影して、銀河の内部構造をもう少し描写して見たいものだ。
2013.2.16-17(3/5)
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