星空指数を見ると、長野の北のほうか新潟まで足を延ばせば、かなり
いい数字に成っている。GPVで見る限りは、金曜日の夜なら、不安定な
雲の流れはある物の、ある程度の晴れ間が期待できそうな感じである。
この金曜日(4/20)は実は病院の検査で午後半休を取っている事も有り、
病院が終れば普段の就業後より多少早めに出発することも可能だ。
しかし、予報はあくまで予報。わざわざ、高い交通費と時間を掛けて
遠くまで遠征に出ても、晴れ間が見えない、超ガッカリコースも
ありえる訳で、ここはかなり思案のしどころである。
と色々考えつつ、機材積み込みだけはしておき、ギリギリまで星空指数と
GPVの情報更新を見比べながら、思い切って新潟の妙高高原まで遠征する
ことにした。
関越道に乗るのは、実に9年振り位だろうか？三鷹から所沢ICへ、昔よく
使ってたの裏道で行こうとしたが、出だしのルートを間違えて、いっこうに
知ってる裏道に出ない。途中から、それっぽい車の後を着いて行くが
だんだん不安になり、スマホのGPSで現在地と地図を検索してやっとの事で
従来の裏道に合流して所沢ICにたどり着いた。
5時前に所沢ICから乗って、妙高高原までは、概ね高速250km程。休憩を
取りながら8時頃には、妙高高原ICを降りた。一般道の途中の交差点には
かなりの雪の壁が出来ていた。さすが新潟。雪の量は富士山の比じゃないな。
そこから観望地の笹ヶ峰に向けて車を走らせるが、走り始めて周りに
コンビニはおろか何も無くて晩飯を食べ損ねる危機感を感じた。
あわてて外に出て、GPSで地図を確認。この時、頭上にはしし座が見えて
いたので、何とか天気は良くなってきている感じだ。
一旦、逆の妙高高原駅方面に車を走らせ、開いてたお店でパンを仕入れて
再び笹ヶ峰に向かう。
暫く行くと、途中に似たようなお店が2軒ほど開いていたので、わざわざ
戻るまでも無かった。但し、何時まで開いてるかは疑問だ。
SAで仕入れてくるのがBESTだろうか。
途中のお店も過ぎて、暫く笹ヶ峰方面に行くと↓冬季通行止めの看板
あれ、この先行けないのかな？と不安に思いつつも取り合えずそのまま
進む。そこからは、雪の壁にはさまれたワインディングロードが続く。
初めての場所だし、走りながら、かなり不安になる。
観望地の駐車場もひょっとすると雪の壁の中で入れないんじゃ無いだろうか？
それ以前に、そこまで行けるのだろうか?
それに、ICを降りてからスタンドが無かったので給油してない。
おかげで残りのガソリンも心もとない、、、、
先週『ぼちぼちスタッドレスを履き替えるかな』と思ったが替えなかった。
道路に雪は無いものの、スタッドレスを履いてる事が随分心の支えになる。
延々山道を走ると、突然目の前に、除雪がされてない道に行き当たり、
行き止まり！
【↑雪で行き止まりの道（翌日の朝に撮影）】
ありゃ～！駄目なの～！！
と思いつつ、車を降りてGPSで位置を確認すると、目的地を少し過ぎてる！
目的地の駐車場は少し手前だ。そう言えばちょっと前に脇に入る道が
あった様な、、、、
Ｕターンしてゆっくり戻ると、『有りました！』駐車場の入り口！
ゆっくり入ると、駐車場内は、部分的にではあるが除雪されてる。
がしかし、その除雪された狭い駐車場スペースには、何故か20台位、
既に車が止まっている！！
【↑除雪済みの狭い駐車場スペースには、既に一杯の車！！】
何だコリャ？である。かろうじて3台分位の空きスペースが点在して
いたので、その一つに車を止めた。
外に出て、周りの車と、見晴らしと北極星を確認する。
車は、地元長岡ナンバーが多いが県外ナンバーもいくつか見えるが、
だれも乗っていない。全くもって駐車場代わりに使っているのか？
いや、駐車場なのだから間違っては無いが、、、、みんな何処にいるの？
見晴らしと北極星の位置、望遠鏡を広げるスペースの確保を考慮して
比較的、入り口に近いスペースに車を止めて機材の準備を始める。
夜空は、少し雲もあるが、8割ぐらい晴れている感じだろうか。
良かった！『超ガッカリ！』パターンじゃなくて！
空の暗さは、富士山と比べて、幾分暗い様な感じである。
北極星が少し雲で見え隠れしている。準備の途中で、早めに極軸を
合わせておく。舗装の駐車場なので沈まない分だけ楽だ。
と言う訳で、やっとの事でたどり着いた笹ヶ峰。
本日、最初のターゲットは、メシエナンバーの銀河で残っている、
おとめ座の銀河、M59/M60からだ。
両方を同一写野に収めるべく、アイピースはUW15mmを選択。F2がキープ
出来、64秒で足りそうなので、IXY30Sを使う。光害フィルターは少し
悩んだが、だいぶ暗そうなので、つけないで撮って見る事とした。
【↑M59/M60 おとめ座の楕円銀河】
Vixen SuperMirror-R125S/D:130 f:720 EP:UW15mm 48倍
GPE/SkySensor2 コリメート法 Canon IXY 30S F:2.0 f=4.9mm
ISO3200 S:64秒x21コマ ダーク減算無し 撮影場所：新潟県笹ヶ峰
撮影日：2012/4/20 23:22～23:52
jpegからRegistacsでコンポジット→YIMGで回転、トリミング、
→FlatAideでかぶり補正→YIMGでガンマ補正、リサイズ
撮影を始めて、いくつかの銀河が写っているのに気づき、少し写野を
ずらせて、なるべく沢山銀河が写るようにしたが、ちょっと周辺部は
像の流れが強くてもう一つだった。UW15mmは同じUWシリーズの中でも
一番流れる感じだ。これならUW20mm36倍にした方が良かったかもしれない。
M59/M60は、9.8等級/8.8等級、5分角/7分角の、どちらも楕円銀河で、
その銀河の腕が確認できないのでちょっと寂しいのだが、代わりに沢山の
銀河が写りこんだので、中々にぎやかな写真になった。
写りこんでる銀河で判る物のナンバーを入れるとざっとこんな感じだ。
【↑おとめ座、M59/M60周辺の銀河群】
さて、初めての新潟星見遠征。新月の夜はこれからだ！
2012.4.20(5/1)
