くっしーの徒然日記

5千万光年の彼方から(M58)

さて、3月の新月期前後の週末最後の3月31日の富士山遠征だが、M49を
撮影し終わると既に時計は3時半を回っている。薄明まで残り1時間。
いつもなら、球状星団に移る所だが、この日はもう少し銀河を追いかけた。

既に西に傾きかけたおとめ座のM49から少しだけ上に上がってM58を
撮影した。

撮影の最後には薄明で少し背景が青くなってきたが、何とか20枚を
写し終えて、その内、追尾エラーの少ない13枚をコンポジットした。


【↑M58 おとめ座の棒渦巻き銀河】
Vixen SuperMirror-R125S/D:130 f:720 EP:UW9mm 80倍 GPE/SkySensor2
LPS-P2使用 コリメート法 Canon PowerShot S90 F:2.0 f=6.0mm
ISO3200 S:101秒x13コマ ダーク減算無し 撮影場所:山梨県南都留郡
撮影日:2012/4/1 03:45~04:24
jpegからRegistacsでコンポジット→YIMGで回転、トリミング、
→FlatAideでかぶり補正→YIMGでガンマ補正、リサイズ

M58は、9.8等級、5分角と、見かけ上、M49より一回り暗くて小さい。
しかし写真では、中心の棒状の腕と、そこから伸びる銀河の2本の腕が
丸く渦巻いて、さらに淡く広がって行く様が、ぎりぎりだが捉えられた。
もう少し腕がハッキリ写れば良かったのだが、だいぶ傾きかけて高度を
下げている事も多少影響しているだろうか?

M58も、M49やその他のおとめ座の銀河とほぼ同じ5500万光年ほど離れた
距離にある。余りにも大きな数字で、なんともピンと来ないのだが
その銀河の消え入りそうな腕の写りに、多少はその距離感を感じられる
と言った所だろうか?

この距離だと、渦巻銀河の腕もかなり薄くしか写ってくれないのは、
今のシステムの限界だろうか。もう少し長めの露光を掛ければ、
多少はハッキリ映し出せるだろうか、、、


【↑南に高く上ってきた天の川】Canon IXY910is 2012.4.1
3:58 ISO:800 S=64秒 F=2.8 f=4.6mm(35mm版28mm相当)

南の空には、富士山を背景にさそり座が南中し、天の川もかなり
高い位置まで上ってきた。夏の夜空もすぐそこまで迫ってきている。


【↑星座線を入れるとこんな感じ】

今年もまた、夏の華やかな星雲たちが、そろそろ写し頃を迎える。
去年の撮影は、まだ長秒露出が、初めてうまく行った頃だった。
今年はもう少し綺麗に写してやることが出来るだろうか、、、

2012.4.1(4/27)

コメント一覧

くっしー
http://air.ap.teacup.com/kussy/
Nikon 8cmさん

かろうじて腕が写ってくれたので棒渦巻き銀河とやっと判別できる感じです。だいぶ遅くに撮ったので、高度がかなり下がってきていましたが、もう少し早い時間で、高度の有る内に撮ればもう少しましかも知れません。

もう少し画角を撮れば、いくつかの銀河が写って来ますから、複数銀河で攻めてみてはいかがでしょうか?
NIkon 8cm
http://nikon8cm.exblog.jp/
くっしーさん

車のハンドルのような姿が、ちゃんと写っていますね。
露光時間が100秒でも、ここまでの写りだとすると、手動追尾だと相当に手強い対象ですね。だとすると、私の場合はとにかく画像に見た証拠を残すのだ!と割り切るしかなさそうです。
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