DV加害者更生プログラム(既婚、未婚、問わず)

DVをしているのではないか、悩んでいる方に心理テスト、グループエンカウンター等を用いて更生の道をお手伝いします

妻の皆さん、結果を見てください

2018-10-31 14:06:03 | 【DV加害者更生教育プログラム】
60代男性投稿
グループエンカウンターで離婚裁判中のメンバーの話です。

彼は別の加害者プログラムから移ってきて3年ほど更生プログラムを受けています。
参加当初から比べると、自分の問題点をしっかり見つけ、家族との関係改善のための
準備は十分にできていますが、妻からは離婚を求められています。

最初に通っていた加害者プログラムは、「更生の証明は妻の望むことに
応えることだ。」との考え方です。
だから、離婚を求める妻に応えて初めて更生される。と言う考え方です。

それでは、夫たちは更生プログラムに通う意味はあるのでしょうか?

リエゾンに通っているメンバーは更生の先に家族を再生させるために
勉強を続けています。

離婚してしまえば、たとえ元夫が慰謝料と養育費を払ったとしても
経済的に厳しい状況になりますし、子ども達は父親を失う場合もあります。

自分が更生し夫婦関係を再生できれば、離婚よりは良い結果になります。
しかし、別居となった夫婦が同居に戻るには大きな壁があります。
同居に戻った妻は、夫が本当に更生したか疑心暗鬼の状態です。

夫がその状況を通り抜けるだけの力を持たないと、同居に戻ったとしても
また離婚に向かってしまいます。

リエゾンに通うメンバーは、そのことを理解して努力を続けています。
ハードルが高く、途中で挫折するメンバーも沢山います。
でも、彼は3年間頑張っています。

彼は、「離婚よりも、もっと良い提案を持っています。」と堂々と主張できる
状態だと思います。(本人の了解を取っての掲載)



リエゾンからのコメント

いつからでしょうか。リエゾンに妻が来ないと、彼の反省や頑張りを見ようとしないなと感じたのは。
本当にそれで終わりにしてしまってよいのでしょうか。
だって、ほんの何年か前は、彼に治って欲しいと心から願っていたはずです。
今、彼は何年も真面目に取り組み、子どもの父親でありたい、家族を再構築したいと願って努力を重ねてきました。
被害者からしたら、そんなこと当り前で、許さないと決めたらもう何も知りたくないと思うことでしょう。
でも…でも…、あなたが願っていた結果がここにあるのに。
確かめて欲しい。加害者プログラムを行っている私からの願いです。

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DVの治らない人はどんな人か。

2018-10-31 14:03:33 | 【DV加害者更生教育プログラム】
 リエゾンにおいてDVが完全に治らない人はいます。

それはどんな人かと言うと

① パーソナリティ障害A群の方
 
 A群は 妄想性パーソナリティ障害、スキゾイドパーソナリティ障害、失調性パーソナリティ障害があります。
これらの方は、現状を今よりは良い状態にすることを目的とし、
完全に良くなると思わずに取りかかる事が大切です。

その他のB群、C群の方はインナーチェンジングセラピーで解決できますが、本人が治りたいという意志が続くこと、カウンセラーと良好な関係性を持てて、カウンセリングを
継続的に続けることが大切になります。

② インナーチェンジングセラピーの個人面談のみ希望し、グループに出たがらない方。
 グループは父性を学び、妻の話に対する共感力を身に付け、
適切な自己開示力を高める場です。
つまり、出たがらないということは、妻との関係性を中途半端なままでも良いということでしょう。それでは対等で尊重しあう関係性は訪れません。
ただし、彼の生い立ちから来る問題は解決されます。

③ やる気を失った方。
 当たり前のようですが、インナーチェンジングセラピーは本人の変わりたいという
エネルギーが非常に大切なので、妻がそこそこ話してくれるようになったからもういいな、妻が別居から戻って来たからもういいや、俺ばっかり大変なのは納得いかないな、
など自分に甘くなってきたら、解決から遠のいていくでしょう。

④ 広汎性発達障害の方
 程度にもよりますが、現状を今より、少しでも良くすることはできますので
完全を目指すのではなく取りかかる事が大切です。

何においても大切なことは本人のやる気であることを伝えておきます。
実際、発達障害の方、パーソナリティ障害の方も改善されています。
変わりたい意志が結果を生み出していくと思います。

 













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昨年の「妻たちの座談会」出席者からのメッセージを振り返って。

2018-10-29 21:07:03 | 【DV加害者更生教育プログラム】
底無し沼の毎日が、学んだことで、
自分で切り開いていく鮮やかな日々になりました。

夫婦関係はふたりでつくるもの。

たとえ別れてもまた同じ事態とならないように、
ぜひ今の、そしてこれまでの自分を知ってほしいです。(妻Aさん)


夫に変わってもらおうと思う前に、まず
『あなたが強くなる』ことが大事。

中島さんに最初に言われた言葉です。
夫の顔色を伺いながら、日々怯えている私には、変わるなんて無理!

でも変われました。強くなりました。

諦める前に、できることから始めてみませんか?(妻Bさん)

リエゾンからのコメント

昨年から1年経って、妻たちはどうしているか、気になるところだと思います。

被害者ではなくなった妻たちは被害者に戻りません。
なぜなら、芯から強くなったからです。

リエゾンでは、DV加害者が治るだけではありません。

リエゾンに来て学んだ妻は、DVの仕組みが分かります。

自分の生い立ちから来る弱点が分かります。
その弱点を克服していきます。
弱点を持ったままだとたとえ別れたとしても、
その弱点を突いて利用してくる人に出会ってしまうかも
しれません。

芯から強くなります。

だから、もう被害者にはなりません。

ある女性が言いました。

「私が弱いからいけないのですよね。」

そんなことないです。弱い事は悪い事ではないのです。

弱さにつけこみ支配しようとすることが悪いに決まっています。

交流分析では、足を踏まれたら痛いと言おう、
それは心でも同じことと教えます。

黙って耐える事をやめ、踏まれないために
出来ることを身に付けるのです。
ただ、自分を変えるのみです。
そう学んだ者勝ちなのです。

その先には夫婦が対等で尊重しあえる関係性が待っています。

夫が変わることを待っているだけでは、
この対等で尊重しあえる関係性は訪れないでしょう。

子どもたちの為にも
夫婦二人が対等で尊重しあえる親交親密な関係性をもてること
それが大切なのだと思います。




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昨年の「妻たちの座談会」回顧録を振り返ってみました。

2018-10-29 19:40:17 | 【DV加害者更生教育プログラム】
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昨年の「妻たちの座談会」回顧録を振り返ってみました。

2018-10-29 19:23:09 | 【DV加害者更生教育プログラム】
9月3日日曜日、調布市共催の元 市民プラザあくろすにて第1回妻たちの座談会が行われました。以下はその時の記録になります。お陰様で満員という盛況振りでした。

発表者:妻3名と1組のご夫婦
発表内容の抜粋
・DVがひどかった時は私が殺されるか、私が夫を殺すかと思うほどの状況だった。
・最初に通ったDV加害者プログラムでは夫に反省を求め、彼を追い詰めていった。
・追い詰められた夫に対し、私が逆DVになり、夫婦改善にはならなかった。
・謝るから許すの繰り返しに疲弊していた。抜け出せない事に無力感を感じていた。
・外部の相談員は別れろ、離れろ、自立しろとしか言わない。
・カウンセラーや相談員に家の中の事には口を出せないと言われて、傾聴されても何の役に
 も立たない。大変ですね、と言われても救われないし誰にも私を助けることができない
 と思ってしまった。
・親との関係性に心が荒んでいた。彼女にぶつけていた。ひどいことをしてしまった(夫)
・答えが欲しいのに誰もこうだと言ってくれない。
・別れられないつらい心境を理解してくれる人がいなかった。
・なんで離れないんだと言われてもそんなに割り切った行動ができるわけじゃないことを
 誰も親も含めてわかってくれなかった。
・精神科医は薬をくれるだけ。ぼぅっとして根本解決にはならない。(夫)
・リエゾンで初めてこうすればいいと教えてもらえた。(夫、妻)
・真剣にならない夫に対し、妻だけでも学んだもの勝ちといった意味がよく分かった。
 学ぶことの大切さがわかった。
・どこでもDVは治らないと言われたが、リエゾンだけは治ると言ってくれた。
・自分一人では絶対に治せなかったと思う。(夫)
・間違っていた対応をしている自分に初めて気が付いた。
・いつも暴力と謝罪と許すこととの繰り返しに初めて許さないことを覚えた。
・タイムアウトは大切。傷つけあう前に距離を取れる。
・二人で学ぶ意味が最初はわからなかった。最初は怪しいと思ったが、学ぶうちに自分が強 くなっていきその意味が理解できた。
・初めは宗教か何かと思ったが救ってくれるところがなかったからやってみた。やってみて
 良かった。被害者癖から抜け出せた。
・夫婦二人が学んでこそ意味があると思った。(夫、妻)
・感情を感じていると思っていたが、違う感情が隠れていたことに気が付いた。
・怒りを感じていると思っていたけど、違う感情だった。(夫、妻)
・本物の感情を感じるようになった。(夫、妻)
・自分で決めて自分の足で初めて歩いているという感覚を持った。
・自分の感じていることを言っても良いと思えた。(夫、妻)
・自分を見つめ直せる。自分を変えられた。
・相手が変わっていった。自分も真剣に変わりたいって思えた。
・親は介入させないほうが良い。
・親は味方になってくれなかった。傷つけられた。
・DVは治ると実感したが、一人だけでは解決困難だと思う。良い解決策を持つアドバイザー
 に付くことが大切だと思っている。
・今の彼の努力を認めてあげたいと思う。
・フラッシュバックは起きる。起きたら相手に伝えていく。自分に無理はしないし我慢もも うしない。
・恨みで仕返しをすることはしない。仕返しは良くないと思う。逆DVにならないように
 していきたい。
・お互いに尊重しあえる関係性を持てるようになっていっていると思う。


アンケート
・話を聞いて希望が持てました。
・妻たちの生の声はとてもリアルでした。
・誰にでも起きる話だと思いました。もっと広まってほしいです。
・被害者、加害者、両方の当事者の話が聞けたので期待通りでした。
・聞かせていただいた話を今後は活かしていきたいと思います。
・もう少し会話がしあえる時間があると良かったです。
・皆様の話がとても興味深く、いろいろ考えるきっかけになりました。
・具体的にどのようなことをされているのかはわからなかったけれど、明らかに
 更生されるということが分かる発表会だったと思います。
・修復ありきでなく、別居or離婚という形での更生もありなのか知りたいです。
・妻たちの気持ちをあらためて聞けて勉強になりました。
・啓発が広まるように何度でも実施を、市民として希望します。
・DV加害者、被害者の方からリアルな話を聞くことができ、色々と考えさせられました。
・TA(交流分析)の実践などを聞き参考になりました。
・リエゾンをもっとPRしてはどうです?
・4人の方々の真剣な取り組みの成果を聞かせて頂き、本当に素晴らしい活動を
 されておられるのだと思いました。
・妻、夫たちの話を聞いていて、自分の経験を思い出し、涙が出てきました。皆さん
 よく話されたなと思います。
・家に帰って、交流分析のテキスト・プリントを見直してみようと思います。二人で学んだ ことを活かしているか話し合う良い機会になりました。
・似た環境の方のお話を伺えて、自分も本当の自分にかえりたいと思いました。
・男性の気持ちを聞けて良かったです。一人では治せなかった…これは大切な言葉だと
 思いました。
・様々な事例を聞かせて頂き良かったです。
・自分の学んでいることに自信がつきました。
・加害者、被害女性の生の声が聞けてとても勉強になりました。
・今の一番の悩みは家族です。今も昔も変わりません、両親の関係が…ということで
 自分の将来のこともなかなかプラスに考えられません。今は周りの人が良い人ばかりで
 毎日HAPPYですが、家族の事を考えると毎回涙が出ます。でも同じような家族が
 たくさんいて同じ思いをして、更生できていることはすごいと思いました。
 
リエゾンから
発表者の皆さん、来てくださった皆さん、本当にありがとうございました。
私自身、発表者の隣にいて聞いていましたが、心が震えるくらい感動しました。
こんなにみんなが強くなっていることに嬉しかったですね。
これからも自信をもって取り組んでいこうと心に誓いました。



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