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「われらは、全世界の国民が、ひとしく恐怖と欠乏から免れ、平和のうちに生存する権利を有することを確認する」

アンカー シリーズ「憲法を考える」4回目「教育を受ける権利は「国民」限定?」

2013-07-10 | 本・番組・映画など

  スーパーニュースアンカーで7月8日放送されたシリーズ「憲法を考える」4回目「教育を受ける権利は「国民」限定?」
 
 立命館大学の女子学生5人が立命館宇治高校の生徒を相手に授業を行う様子を取材したもので、現憲法の矛盾と基本的人権のあり方を鋭く突く、とてもいい内容だった。

第二十六条  すべて国民は、法律の定めるところにより、その能力に応じて、ひとしく教育を受ける権利を有する。
 2  すべて国民は、法律の定めるところにより、その保護する子女に普通教育を受けさせる義務を負ふ。義務教育は、これを無償とする

 これに対して大学生が「疑問に感じませんか?『すべて国民は』と書いていることに。『すべて国民』の中に在日外国人は入らないんでしょうか?」 と問いかける。

 ここで、GHQ草案の原文には「people」や「person」など「人民」を表す言葉が使われており、決して日本国民限定ではなく、「日本国内にいるすべての人々」に人権が与えられようとしていたことが説明される。また、GHQ草案で「教育権」を表す条文には「人」を指す言葉はない。

   Free, universal and compulsory education shall be established.(自由で普遍的かつ強制的な教育が設立されるべきである)

 ところが第26条の主語が「国民」となっているだけでなく、日本国憲法では人権に関するほとんどの「人」を指す言葉が「国民」に変更されてしまっている。

 獨協大学・古関彰一教授は、これは当時の日本政府が意図的に行った変更で、戦前からの偏狭なナショナリズムに基づいていることを指摘する。

 教育権は、日本国民に限定されるべきなのか--ここで朝鮮学校無償化問題に目を向ける。 

 日本で生まれ育った朝鮮籍の玄順愛(ヒョン スネ)さんは朝鮮学校の卒業生で、自分の子どもも朝鮮学校に通わせている。

■ヒョンさん 「日本に生まれ育っても、民族の言葉とか、歴史とか文化とか学びたいと思うし…日本の社会にいても朝鮮人として生きていきたい」

「自分が何者かを知るために、朝鮮学校に行く」――その当たり前の選択によって権利が保障されなくなるという現実はおかしい。

☆☆高校生の話し合い☆☆
「差別はダメ。他の学校を対象にするなら朝鮮学校も同じように考えるべき。ひとつだけ除くのはまずおかしいし…」

「国ってさ、教育とかに入ったらあかんねんやろ?教育に対して。国が教育に対して意見を言ってきたら、日本政府がいいように言わはるやんか。国が教育に対して、私たちの生活に入ってきたらあかんねん」

☆☆大学生のまとめのことば☆☆
「素晴らしい教育を受けられているのは日本国憲法26条で教育を受ける権利が守られているから
・・・でも実際に教育を受ける権利を持っていない人たちがいるということに今日は気づいて欲しい。そして『憲法は誰のためにあって、何のためにあるのか』というのを一人一人が意見を持って考えてほしいなという風に思います」

☆☆授業した学生の感想☆☆
「日本国憲法は日本国民だけに限定されているように感じたし、でも今21世紀はグローバル化が進んで当たり前に日本に住んでいる外国人なんていっぱいいるし、マイノリティの人たちもしっかり認めてあげられる日本国憲法ができたらいいなという風には思いました」

 自民党の改憲草案は、この大学生の思いとは全く逆の方向--マイノリティから人権を剥奪する方向へ進んでいる。

(ハンマー)


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