昨年9月のバルト海でのノルドストリーム1・2パイプライン爆破について、シーモア・ハーシュ記者が事件の真相について公表しました。シーモア・ハーシュ氏はベトナム戦争でのソンミ村虐殺事件の暴露でピューリッツァー賞を受賞たのをはじめ、イラク戦争でのアブグレイブ捕虜虐待事件、ロッキード事件、CIAによる米国内スパイ事件など数々の事件を暴いてきた著名な調査報道記者です。
※ How America Took Out The Nord Stream Pipeline
ハーシュ氏はノルドストリームパイプライン爆発についてCIAと海軍のダイバーチームが主体と成り、バイデン大統領をはじめホワイトハウスの指示の下に、国家安全保障担当補佐官ジェイク・サリバンが実行の責任者となって、ノルウェー海軍の協力を得て実行したと言っています。昨年6月に行われたNATO海軍演習バルトップス22の間に遠隔操作起爆装置付きの爆薬を設置し、9月26日にノルウェー海軍の対潜哨戒機P8がソノブイを投下し、爆破信号を送って爆破したというのです。結果として4本のパイプラインのうち3本が完全に破壊されました。
バイデン政権はノルドストリーム2か稼働すればドイツの天然ガス消費量の半分を供給できることからドイツ政府がロシアに対して制裁と対決に踏み出すことをひるむのではないかと疑い、また爆破によって競争相手でもあるドイツ産業界に大きな打撃を与えることができると爆破に踏み切った、一石二鳥を狙ったのだと報じています。
半年たってもノルドストリームパイプライン爆破は犯人も事件の真相も明らかにされません。NATOの沿岸関係国、スウェーデンやデンマークなどが独自に現場を調査しながら、何の結果も公表せず、爆破現場の残留品なども公表されません。また、被害者であるロシアの調査を拒否する異常な事態が続いています。NATO全体が意図的に事件を隠蔽しているとしか言えない事態が続いているのです。
ノルドストリームのパイプラインは水面下80メートルにあり、直径1.2メートル、厚さ4センチの鋼鉄のパイプの外側に11センチのコンクリートをまいたパイプを、海底の土などに埋め込んでいます。パイプラインは完全に破断しているばかりか、その範囲は50メートルにも及びます(BBC)。これだけの破壊を行うためには数百キロの爆薬、敷設のための専門的チームとサポートの船舶が必要であり、海軍と特殊作戦に長けたダイバーが必要なのは明かです。
ハーシュ記者が暴露したように、米海軍やCIAと特殊ダイバーチームなどが一番オン容疑者であったことは間違いありません。何よりも、バイデン大統領は2002年2月にドイツのオラフ・ショルツ首相にロシアがウクライナに侵攻したら「ノルドストリーム2は消滅する」と警告しました。また、パイプライン爆発後の9月30日の記者会見でアントニー・ブリンケン国務長官は、「ロシアのエネルギーへの依存をきっぱりと断ち、それによってウラジーミル・プーチンが帝国復興の思惑を進める手段としてエネルギーを兵器化するのを妨げる絶好の機会だ」と発言しています。公然と馬脚を表したというべきでしょう。
ハーシュ記者が報じたように米政府の指令で米軍・CIA等が関与してパイプライン爆破を実行したのなら、それはロシアに対する戦争行使そのものです。第3次世界大戦の危険をもてあそんでいるのです。ハーシュ記者の突き付けた問題に対して、米政府に真相を明らかにさせなければなりません。
※ How America Took Out The Nord Stream Pipeline
ハーシュ氏はノルドストリームパイプライン爆発についてCIAと海軍のダイバーチームが主体と成り、バイデン大統領をはじめホワイトハウスの指示の下に、国家安全保障担当補佐官ジェイク・サリバンが実行の責任者となって、ノルウェー海軍の協力を得て実行したと言っています。昨年6月に行われたNATO海軍演習バルトップス22の間に遠隔操作起爆装置付きの爆薬を設置し、9月26日にノルウェー海軍の対潜哨戒機P8がソノブイを投下し、爆破信号を送って爆破したというのです。結果として4本のパイプラインのうち3本が完全に破壊されました。
バイデン政権はノルドストリーム2か稼働すればドイツの天然ガス消費量の半分を供給できることからドイツ政府がロシアに対して制裁と対決に踏み出すことをひるむのではないかと疑い、また爆破によって競争相手でもあるドイツ産業界に大きな打撃を与えることができると爆破に踏み切った、一石二鳥を狙ったのだと報じています。
半年たってもノルドストリームパイプライン爆破は犯人も事件の真相も明らかにされません。NATOの沿岸関係国、スウェーデンやデンマークなどが独自に現場を調査しながら、何の結果も公表せず、爆破現場の残留品なども公表されません。また、被害者であるロシアの調査を拒否する異常な事態が続いています。NATO全体が意図的に事件を隠蔽しているとしか言えない事態が続いているのです。
ノルドストリームのパイプラインは水面下80メートルにあり、直径1.2メートル、厚さ4センチの鋼鉄のパイプの外側に11センチのコンクリートをまいたパイプを、海底の土などに埋め込んでいます。パイプラインは完全に破断しているばかりか、その範囲は50メートルにも及びます(BBC)。これだけの破壊を行うためには数百キロの爆薬、敷設のための専門的チームとサポートの船舶が必要であり、海軍と特殊作戦に長けたダイバーが必要なのは明かです。
ハーシュ記者が暴露したように、米海軍やCIAと特殊ダイバーチームなどが一番オン容疑者であったことは間違いありません。何よりも、バイデン大統領は2002年2月にドイツのオラフ・ショルツ首相にロシアがウクライナに侵攻したら「ノルドストリーム2は消滅する」と警告しました。また、パイプライン爆発後の9月30日の記者会見でアントニー・ブリンケン国務長官は、「ロシアのエネルギーへの依存をきっぱりと断ち、それによってウラジーミル・プーチンが帝国復興の思惑を進める手段としてエネルギーを兵器化するのを妨げる絶好の機会だ」と発言しています。公然と馬脚を表したというべきでしょう。
ハーシュ記者が報じたように米政府の指令で米軍・CIA等が関与してパイプライン爆破を実行したのなら、それはロシアに対する戦争行使そのものです。第3次世界大戦の危険をもてあそんでいるのです。ハーシュ記者の突き付けた問題に対して、米政府に真相を明らかにさせなければなりません。