米軍による「トモダチ作戦」が気になっていたが、その本質が次第にはっきりしてきている。沖縄の新聞では早くから批判的に報じられ論じられてきたが、本土の新聞でも、まとまった報道や論説が出はじめた。4月7日に朝日新聞が第3面で大きく報じ、4月10日には読売新聞が社説で論じた。
読売新聞4月10日の社説は、「トモダチ作戦 / 日米同盟深化の重要な一歩だ」と題して、「米軍が東日本大震災で自衛隊と連携し、空前の規模の支援活動を実施している。日米同盟を深化させるための重要な一歩と高く評価したい。」と論じている。
「支援活動」のところを「日米共同軍事訓練」と置き換えれば、ほぼ「トモダチ作戦」の全体的な評価となるのではないか。
冒頭に続いて、米軍の「支援活動」を具体的に紹介して絶賛している。震災復旧のことに続いて福島原発のことにも触れている。そして、…
「米軍が原発問題に真剣なのは、同盟国の支援に加え、自らの原発推進政策を堅持するうえで重要との判断がある。」と述べている。なるほど。
“対処を間違えば、日本全体が反原発の国になってしまうかもしれない。そうなれば、全世界的に大きな影響が出るし、米軍の存在への風当たりも一段と強まるだろう。そうならないようにしなければ……。”米国の判断は、おそらくそんなところではないか。
その後で、「2001年の米同時テロは米国の世界観を変えたとされるが、「3・11」の衝撃と影響は、その「9・11」をも上回るものだ。」と論じる。そして、「だが、この試練は、日米同盟をより強固にする機会でもある。」と続ける!!
米国は「9・11」を利用して危機感と愛国心を煽り、アフガン・イラク侵略戦争を開始した。日米は「3・11」を利用して、どのような「日米同盟の深化」を画策しているのであろうか。意識的な監視と警戒が必要である。
全国的な反原発の運動が急速に盛り上がろうとしている。それが反米軍基地の運動と結びつくことを切に願う。
「トモダチ作戦」は欺瞞だ!
「日米同盟の深化」を許すな!
原発も米軍基地もいらない!
(ヒデ)