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「われらは、全世界の国民が、ひとしく恐怖と欠乏から免れ、平和のうちに生存する権利を有することを確認する」

キルウォノクハルモニ、朝鮮学校を激励

2010-05-21 | 日々のニュース
 韓国の日本軍「慰安婦」被害者キルウォノクハルモニ(83歳)が5月13日から17日まで来日し、東京や大阪各地で日本軍「慰安婦」問題の解決を訴えられていました。
ハルモニは自分の問題だけでなく、朝鮮学校が高校無償化から排除されていることについても各集会で訴え、そして日本滞在の最後の日である5月17日に、差別に負けないように激励するために大阪朝鮮学校を訪問しました。

 私はたまたまこの日だけご一緒させてもらいました。私は以前、韓国系の民族学校の文化祭に行ったことはあるのですが、日常の朝鮮学校というのはこれが初めてでした。
 ハルモニと共に授業参観までさせてもらいました。数学、英語、国語(朝鮮語)、イルボノ(日本語)の4つの授業を見学しました。数学や英語は先生の言葉は分かりませんでしたが、黒板に書いてある説明はよく理解できました。国語の時間では生徒が二人ずつ組になって討論をしながらプリントを埋めていくという作業をしていました。面白かったのは日本語の時間でした。『平家物語』の「敦盛の最後」のところをしていたのですが、先生が「~」は何という意味でしょうと質問したのに対して、珍解答が続出。それに対して先生は粘り強くいろいろヒントを出して、やっと正解にたどり着きました。先生に対して生徒が言いたいことを言えるとても良好な関係だと思いました。

 お昼には生徒たちも食べる給食を出してもらいました。白ご飯にフライはちょっとほか弁のようなメニューですが、キムチと野菜とすじ肉がたっぷりのスープには大満足。すじ肉はよく煮込んであり、とてもおいしくいただきました。

 昼休みに、生徒の代表が4人ハルモニたちの控え室にやってきました。彼女らに対してハルモニは自分が日本軍に「されてはならないことをされた」と訴え、そして今もなお朝鮮学校が差別されていることも含めて、「恨(はん)はたくさんあるけれど、それを復讐によって晴らすのではなく、立派な朝鮮人になることで晴らしておくれ」と切々と訴えておられました。(鈴)

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3 コメント

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Unknown (ハンマー)
2010-05-21 14:20:33
自身が言葉で言い表せないようなひどい仕打ちを受けただけでなく、自分の孫やひ孫にあたるような子どもたちが朝鮮人だというだけで差別され続けている状況は、ハルモニにとって耐え難いものだということがひしひしと伝わってきました。そんな思いを強いる日本政府や橋下知事がゆるせません。それでも子どもたちを勇気づけるキルウォノクハルモニに拍手です。
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涙! (へばらぎ)
2010-05-21 18:39:49
始めまして!

記事アップ、感謝します。

わたしのブログに、紹介させて頂きました!

事後報告、お許し下さい!
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Unknown ()
2010-05-24 10:41:43
へばらぎさん、はじめまして!
記事のご紹介ありがとうございます。

本当に明るくのびのびと授業に真剣に取り組んでいる高校生たちでした。ハルモニと会議室で面談したのは女子学生だけでしたが、学校を出発しようとする時に出会った体操服姿の男子学生たちと握手を交わしていました。その時の彼らのちょっとはにかみながらもとてもうれしそうな笑顔を浮かべていたのも印象的でした。

最近『ウリハッキョ』という北海道の朝鮮学校の日常を撮ったドキュメンタリー映画を見たのですが、その中でも明るくのびのびと自然にふるまう子どもたちの姿が映し出されていました。それは、自尊感情をとても大切にされているからではないかと思いました。

その一方で、日本社会の差別がどれだけ彼らの自尊感情を傷つけているのか、そのことに深く思い至りました。
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