映画『ウリハッキョ』(キン・ミョンジュン監督)を観た。
思った以上にいい映画だった。驚いた。
北海道札幌市にある朝鮮学校の1年を追ったドキュメンタリー。
屈託なく笑い、学び、遊ぶ子どもたち。
とても明るいが、日本人の子どもとそんなに変わらないな~、というのが最初の印象。
だが、映画が進むにしたがって、別の印象も出てくる。
朝鮮学校に行くことは、在日の子どもたちにとっても当たり前のことではない。
北海道にある朝鮮学校はこの1校だけだから、遠方の子は寄宿舎生活になる。
小学生から親元を離れるのは大変なこと。
お金もかかる。
何よりも差別を受ける恐れがある。
家の近くの日本の学校に通った方がよっぽど楽だ。
朝鮮学校に行くかどうか、葛藤もあったに違いない。
それでも、この子たちは、自分たちの民族的アイデンティティを守るために、あえてこの学校に通うことを選んだのだろう。
子どもたちの明るさに引っ張られて、明るいトーンで映画は進む。
が、高校3年が北朝鮮に行く修学旅行のシーンで雰囲気が一変。
飛行機で新潟へ移動して一泊、ここで生徒たちに注意が伝えられる。
翌朝バスで新潟港へ向かうが、「迎えのバスが着いたら素早く乗り込むこと」。
「港にはマンギョンボン号に抗議する人が来る。君たちにはよく分からないだろうが」。
生徒たちの表情はそれまでとはまるで違う。こわばった表情。
でも、北朝鮮へ着いた生徒たちは、ホントに嬉しそう。
「人々の目が違う」、「いい人ばっかり」。
北朝鮮の、普通の人と交流できたとは思わないが、生徒たちがここまで喜ぶのは、普段日本で向けられている視線が冷たいからだろう。
それとの落差の大きさに、感激したのではないだろうか。
夢のような日々が終わり、マンギョンボン号で新潟に戻った生徒たちは、また現実に引き戻される。
女生徒には、チマチョゴリからジャージに着替えるようにとの指示が出た。
感動の卒業式で映画は結ばれる。
朝鮮学校を高校無償化から排除するなどということが平気で行われる今の日本。
この映画を、是非多くの人に観てもらいたい。少しは偏見も解消されるだろうか。
by ウナイ
思った以上にいい映画だった。驚いた。
北海道札幌市にある朝鮮学校の1年を追ったドキュメンタリー。
屈託なく笑い、学び、遊ぶ子どもたち。
とても明るいが、日本人の子どもとそんなに変わらないな~、というのが最初の印象。
だが、映画が進むにしたがって、別の印象も出てくる。
朝鮮学校に行くことは、在日の子どもたちにとっても当たり前のことではない。
北海道にある朝鮮学校はこの1校だけだから、遠方の子は寄宿舎生活になる。
小学生から親元を離れるのは大変なこと。
お金もかかる。
何よりも差別を受ける恐れがある。
家の近くの日本の学校に通った方がよっぽど楽だ。
朝鮮学校に行くかどうか、葛藤もあったに違いない。
それでも、この子たちは、自分たちの民族的アイデンティティを守るために、あえてこの学校に通うことを選んだのだろう。
子どもたちの明るさに引っ張られて、明るいトーンで映画は進む。
が、高校3年が北朝鮮に行く修学旅行のシーンで雰囲気が一変。
飛行機で新潟へ移動して一泊、ここで生徒たちに注意が伝えられる。
翌朝バスで新潟港へ向かうが、「迎えのバスが着いたら素早く乗り込むこと」。
「港にはマンギョンボン号に抗議する人が来る。君たちにはよく分からないだろうが」。
生徒たちの表情はそれまでとはまるで違う。こわばった表情。
でも、北朝鮮へ着いた生徒たちは、ホントに嬉しそう。
「人々の目が違う」、「いい人ばっかり」。
北朝鮮の、普通の人と交流できたとは思わないが、生徒たちがここまで喜ぶのは、普段日本で向けられている視線が冷たいからだろう。
それとの落差の大きさに、感激したのではないだろうか。
夢のような日々が終わり、マンギョンボン号で新潟に戻った生徒たちは、また現実に引き戻される。
女生徒には、チマチョゴリからジャージに着替えるようにとの指示が出た。
感動の卒業式で映画は結ばれる。
朝鮮学校を高校無償化から排除するなどということが平気で行われる今の日本。
この映画を、是非多くの人に観てもらいたい。少しは偏見も解消されるだろうか。
by ウナイ