LiveInPeace☆9+25

「われらは、全世界の国民が、ひとしく恐怖と欠乏から免れ、平和のうちに生存する権利を有することを確認する」

集団的自衛権解禁=9条解釈改憲に反対する(5)朝鮮半島での戦争挑発と「シーレーン防衛」の危険

2014-04-29 | 集団的自衛権

集団的自衛権解禁=9条解釈改憲に反対する(5)
--朝鮮半島での戦争挑発と「シーレーン防衛」の危険

 安保法制懇の「5条件」の一つに「放置すれば日本の安全に大きな影響が出る場合」というのがあります。
 米政府はすでに「放置すると将来脅威になるから攻撃してもいい」という論理を、「先制的自衛権」と称して、侵略行動の最大の論理に祭り上げています。
 しかしこれは米国の世界覇権の邪魔になる国々、自国の権益に少しでも触れる国々に対して、侵略戦争を仕掛ける便利な理由に他なりません。1994年に「北朝鮮の脅威」を騒ぎ立て、朝鮮半島全体が戦争の舞台にされ多大な犠牲が出ても戦争で決着をつけようとしたのも「先制的自衛権」でした。米国は他国から攻撃されるはずもない強大な軍事力を持っています。「個別的自衛権」「集団的自衛権」、果ては「先制的自衛権」と、次々と侵略の口実を使って自国の支配権,権益のために世界中を侵略する国家なのです。

 安保法制懇が想定する事例として朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)との戦争があります。彼らは「北の無責任な行動で朝鮮半島の緊張が激化し、ついに北朝鮮が韓国に対する武力行使をし、それに米国が集団的自衛権で参戦した。自衛隊も戦争に参加する米艦隊に護衛や後方支援として直接参加し、これを守る。その為に集団的自衛権行使が必要だ」と言います。しかし、実際はこれとは全く違います。軍事的力関係に圧倒的な格差があります。主導権と先制攻撃能力を持つのは米側なのです。米側は米欧日メディアを通じて北朝鮮の動きを針小棒大に全世界で喧伝し、どらや太鼓を打ち鳴らし、韓国軍や在日米軍や自衛隊を全面的な警戒・出動態勢に入らせます。毎年やっている米韓軍事演習を活用することも可能です。先制攻撃を加えることも、軍事的挑発を繰り返すことで北朝鮮側の忍耐を切らせることも可能だです。いずれにしても、米韓側の意志で朝鮮半島を戦場にすることができます。集団的自衛権を決定すれば、この朝鮮半島の戦争に参戦し、米艦隊を護衛し、支援することになります。こうして日本は米軍の武力行使をきっかけに再び朝鮮半島に侵略することになるのです。

 もう一つの例が「シーレーンにおける戦闘中の機雷掃海」です。戦闘中(戦争中)に機雷封鎖が行われていれば、タンカーはおろか民間船舶が近づくはずもなく、掃海の必要性もありません。戦闘中に掃海が必要な場合は、その海域に上陸部隊を送ったり侵攻する場合だけです。朝鮮戦争で日本の掃海部隊は元山沖で上陸作戦に先立つ掃海作戦で戦死者まで出しました。政府の事例が示すのは、この上陸作戦で(集団的自衛権のパートナーである)米軍の露払いを自衛隊がするということに他なりません。
 こうした事例が実施されれば、自衛隊に戦死者が出るのは避けられません。米国に対する集団的自衛権行使を解禁するとはそういうことなのです。しかし安倍政権は、こうした戦争の実態を全く語ることなく、国民への覚悟を語ることなく,なし崩しで強行しようとしています。

(ハンマー)


最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。