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大津市は学校選択制なんですけど

2012-07-13 | 学校選択制

 7月10日のブログ記事「子どもの自殺まで学校選択制推進に利用する橋下の卑劣」において、「学校選択制でいじめ自殺が防げるなんてあり得ない。むしろ、学校選択制で間違いなく競争が激しくなり、それによるストレスは、いじめをもっと悪化させるだろう」という指摘がありましたが、実際、大津市は学校選択制を採用している地域なのです。

「市立小・中学校と幼稚園の学校選択制」(大津市ホームページより)

 いじめを避けるために転校することは、学校選択制が採用されていない地域でも認められています。下記の法令に「相当と認めるとき」というのがありますが、ここにいじめを理由とすることも含まれています。

(学校教育法施行令第8条)
市町村の教育委員会は、第5条第2項の場合において、相当と認めるときは、保護者の申立により、その指定した小学校又は中学校を変更することができる。この場合においては、すみやかに、その保護者及び前条の通知をした小学校又は中学校の校長に対し、その旨を通知するとともに、新たに指定した小学校又は中学校の校長に対し、同条の通知をしなければならない。

 一方、学校選択制度と言っても、入学時に選択できるだけであって、入学後に自由に転校できるわけではありません。大津市でも「入学・入園した後、転居等やむを得ない場合を除き、途中で学校・園を変更することはできません」とあります。したがって、いじめなどで転校を希望する場合は、この制度ではなく、上記の法令に則っておこなわれるのですから、学校選択制度の有無で転校のしやすさが決まるわけではありません。

 7月8日におこなわれた講演会「学校選択制を考える~選択制を廃止した杉並区の経験から~」において、衝撃的な指摘がなされました。 
 学校選択制というのは、保護者や子どもが学校を選択できる制度だと一般に思われているが、実は、学校側が子どもを選択することになるのだと。
 学校が保護者や子どもに「選択される」ためには、できるだけ「評判」を高める必要があります。そこで、学校の「評判」を高めると思われる生徒だけが大切にされ、そうでない生徒は邪険にされているということが具体的に語られました。

 学校の「評判」が大切となれば、いじめも、いじめを苦にした自殺もあってはならないことになります。そこから出てくる姿勢は、原因を究明して解決していくことではなく、徹底した隠蔽と責任逃れでしょう。

 橋下市長は、大津市が学校選択制を実施しているという事実を知らないのでしょうか。それとも、知っていてもあえて無視して、子どもの死をも自分の政策に利用しようとしているのでしょうか。

※以下は、尾木ママが学校評価、学校選択制、教員評価システムが、隠蔽体質を生み出すことを指摘しています。(16分頃から)
http://www.dailymotion.com/video/xs24rq_2012-7-09-yyyy-yyyyyyyyyyyyy-yyy_news

(鈴)


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1 コメント

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2012-08-25 23:59:05
2012-08-24 10:59:03に以下のようなコメントをいただきました。

私は実際に○○中学校に通っています。○○中学校は先生も生徒もいい人だらけです。だけど、オープンキャンパスとかでは、中には冷たい目で見てくる人もいます。前は、学校の正門にも裏門にも記者の方はたくさんいらっしゃいましたが、夏休み中は塾の帰りに話し掛けられるだけになりました。だんだんと落ち着いてきているのが分かります。なのに、赤の他人の人々が、「○○中学校にオスプレイを置け」「爆破する」暇人がボロクソ言ってきます。暇なのか知らないけど関係ない人は、何も言わんといて下さい。

 以上のコメントの原文の中には具体的な学校名が入っていたので、こういう形で掲載させていただきます。というのも、7月10日に掲載したこの記事の趣旨は、この事件に関連して橋下市長があたかも学校選択制であればいじめ自殺が防げるようなことを述べていたので、それは事実誤認であると指摘することであって、その当該校を具体的に名指ししてあげつらうことではないからです。まして個人攻撃などは言語道断だと考えています。
 事件に直接関係のない生徒さんが報道被害にあわれ、たいへん嫌な思いをされたことと思います。また、「オスプレイを置け」などという悪罵には私も怒り心頭です。
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