今日はアジア連帯会議の2日目です。開会にあたり、馬大統領が挨拶されました。馬大統領が来られれることは事前から知ってはいましたが、その挨拶の内容にはいささか驚きました。私の心の中には「所詮大統領という立場の人だから、社交辞令的なことしか言わないんだろう」という偏見があったのです。
「日本がアジア中の女性を『慰安婦』にさせたことは、世界中に知れ渡っている。『慰安婦』は軍事的生奴隷と定義されている。残念ながら日本政府はこの問題に対して正面から向き合っていない。私はそのことを遺憾に思う。それどころか一部の政治家は『慰安婦』問題を否定している。私はこれを遺憾に思うし、怒りを感じている。」
これは一政治家の発言ではありません。日本とも関係の深い国家元首の発言です。
「かつて国民基金は(国家責任による責任を認めないために)アマ(台湾の被害者)に対して償い金を支払おうとしたが、婦援会はこれに対抗して基金を設立した。私もこれに参加した。私と副総統は個人として200万元募金したし、多くの作家や芸能人が募金に参加し、このキャンペーンは成功した。」
「歴史の教訓を忘れればまた繰り返される。わが国にも過去2・28白色テロがあった。これに対し謝罪と補償を行なった。歴史を間違っても、謝罪できるし補償できるのだ。これは最もパワフルなやり方だ。」
自国の歴史の恥部である2・28事件を乗り越えた台湾の大統領にそう言われれば、……みなさんどうおもいます。私はとても感動を覚えたし、そしてとても恥ずかしかったです。
馬大統領が言われていることがグローバルスタンダードなんですよ。日本ではあたかもネトウヨの妄言が当たり前のようにのさばっていますが、日本軍「慰安婦」被害者の叫びこそが正当でグローバルスタンダードなのです。
世界は被害者と共にあります。そして私たちの思いも、世界と共にある! そう勇気づけられた瞬間でした。
(からん)