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大阪高裁判決も在特会の「ヘイトスピーチ」を断罪

2014-07-08 | 北朝鮮バッシングに抗して

 7月8日、大阪高裁で、京都朝鮮第一初級学校(現・京都朝鮮初級学校)に対する「在日特権を許さない市民の会」(在特会)のヘイトスピーチ(2009年12月~2010年3月)に対する損害賠償訴訟の控訴審判決がありました。
  2013年10月の第一審の京都地裁では、在特会と会員ら8人に計約1,220万円の支払いなどを命じた判決が出されていました。この日、森宏司裁判長は「在日朝鮮人を嫌悪・蔑視する発言は下品かつ低俗で、強い違法性が認められる」として一審判決を支持し、在特会側の控訴を棄却しました。

 この日、朝から、約300人の朝鮮学校の支援者が裁判所前に詰めかけ、傍聴券の抽選を待っていました。普通、抽選の仕方は抽選券を配布し、当たり番号の券を傍聴券に引き替えるというものですが、この裁判の場合は、一人ずつの腕に数字のついた紙テープを巻き、当たった人には裁判所の係員が傍聴券ならぬ傍聴腕輪を装着するというものでした。当たり券を引いた当人だけしか傍聴できないようにするための厳重な方式でした。
 さらに、朝鮮学校の支援者が集まる場所と、在特会側が集まる場所を分けてそれぞれ抽選をおこなうという念の入れようでした。

 結局、私は抽選に漏れ、法廷には入れなかったのですが、判決の言い渡しはほんの1分ほどで、裁判長が「控訴を全て棄却する」と述べただけで終わりました。なんらかの垂れ幕が出てくるのではと思っていたら、出てきたのは金切り声をあげて判決を罵倒する若い女性でした。この在特会側の女性は、判決が言い渡されるなり、人としておとしめるような汚い言葉で裁判長にくってかかったということです。この女性はさらに、裁判所の1階ロビーで、次々と階段を降りてくる人々(朝鮮学校関係者および日本人支援者)に向かって、「朝鮮人」への罵詈雑言を繰り返し投げつけていました。「朝鮮人はいいよな、特権があって」…朝鮮学校だけが高校教育無償化から排除されているという事実だけを見ても、そんなことは何の根拠もないことは明らかなのに、どうしてそんな転倒した意識を抱くのか…。

 今回の判決では、1審の地裁判決以上の前進がありました。1審判決では、在特会の行為が人種差別であるということが認定されたものの、朝鮮学校が担ってきた民族教育権についてはひとことも触れられていませんでした。しかし、今回の高裁判決では、在特会の行為が「在日朝鮮人の民族教育」に重大な支障を与えたという点についても言及されました。
 判決後の集会では、ヘイトスピーチに対する勝利の報告が万雷の拍手と涙に包まれたということでした。これらのことは、「火曜行動」(毎週火曜日12:00~13:00に大阪府庁前でおこなわれている朝鮮学校への補助金支給再開を訴える行動)でも報告され、行動に参加した人々を勇気づけました。(鈴)


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