「米の介入と捏造の『香港』『新疆』問題」
・マックス・ブルーメンタールMax Blumental
(The Grayzone編集長 米国が政権交代を目論む国の野党・反政府運動指導者と米国政府との関係を調査・暴露する団体)
独立系サイト Grayzone のマックス・ブルーメンタールは、中国を貶めるために、米政権が背後から指導し、どのように「人権問題」を創作し、帝国主義メディアで煽り立て、人民に反中意識を浸透させていくかを明らかにしている。
米国グローバルメディア庁が香港の抗議行動に200万ドルと通信機器を提供している。草の根運動の指導者が最近亡命し、ロンドンとワシントンで成長している反中国ロビー内でキャリアを築きはじめ、マイク・ポンペオと接触している。
「何百万ものウイグル人が新疆の強制収容所に入っている!」と、今年に入って米国メディアは「新疆問題」を爆発的に浮上させた。メディアに情報を売り込んだのは、世界ウイグル会議の議長オメルカナット、福音主義の右翼狂信者で、共産主義の犠牲者の記念財団と呼ばれる組織の研究員で、米国メディアが新疆関連の主要学者と呼ぶエイドリアン・ゼンツ、ワシントンDCのヒューマンライツウォッチと同じオフィスに拠点を置く人権擁護NGOである。さらにその3者に情報を提供したのが、米国国務省、英国外務省、ワシントン戦略国際センター、オーストラリア戦略政策研究所であり、米国政府はいずれにも資金を提供し、このような組織を系統的に培養しているのである。新疆問題は、国連が調査に入って「強制収容所」は事実でないことが確認されている。狂信的で過激なイスラム武装勢力を対象とした再教育施設であることがイギリス共産党の丹念な調査によっても証明されている。帝国主義とそのメディアは、対立構図が中国政府対新疆ウイグル族であるかのように描き出し、中国政府対帝国主義の育成した狂信的イスラム・テロ勢力であることを完全に覆い隠している。
帝国主義は情報操作を通じて、とくに中産階級の自由主義的知識人、左翼にも反中国、反共産主義を増幅させ、彼らを帝国主義陣営に引き入れている。
「『双方を非難する第3陣営』は帝国主義への加担」
・チャオ・コレクティブQiao Collective
(中国とグローバルサウスへの米国の侵略に反対する中国の作家・芸術家・活動家グループ)
中国の研究者団体「チャオ・コレクティブ」は先進国の左翼の態度を問題にする。西側の左翼は、米中対立を「帝国主義間のライバル関係」、双方とも悪と見なす「第3陣営 the third camp」の立場を中心に大部分が連合している。米帝国主義の対中侵略を2つの同等国(equivalent nation)の相互エスカレーションとして見ることは、目の前の反中プロパガンダ、制裁、軍事エスカレーションを承認することである。「偽りの同等性は米国の侵略のための覆い」である。米中の緊張は覇権(hegemony)のための戦いなどではなく、米帝国主義の覇権と中国の多国間主義(multilateralism)との間の闘争である。「左翼は、米国のエスカレーションが中国支配を企図する世界帝国主義の何世紀にもわたる歴史の一部であることを理解しなければならない」とチャオ・コレクティブは強調する。
米国と中国は、統治システム、支配的イデオロギー、世界に対する態度をほとんど共有していない。正反対である。米国は世界の軍事支配を維持しており、中国は、米国とは対照的に、40年以上も戦争をせず一貫して平和的発展に舵を取っている。2018年に憲法に「人類の未来を共有する共同体」を謳い、多国間主義の壮大なビジョンを積極的に推し進めている。主権と領土の完全性の相互尊重、相互の非侵略、相互不干渉、平等互恵の諸原則は、中国自身の半植民地、民族解放、グローバルサウスの連帯に関する苦闘の経験を通じて確立されたものである。
「第3陣営」の者たちは、「純粋なイデオロギー」などの誤った思い込みから、「独裁政権と闘う中国人民」という対立構図を設定し、ポンペオと同じ帝国主義者の立場に転落している(100年前のロシア革命における「ボリシェビキなきソヴェト」の帝国主義者のスローガンと同様である)。それは社会主義を強化し、主権尊重・平和・平等互恵の国際関係の拡大を追求する中国現政権の打倒を中国人民にけしかける反革命以外の何ものでもない。