あなたがたに新しい掟を与える。
互いに愛し合いなさい。
わたしがあなたがたを愛したように、
あなたがたも互いに愛し合いなさい。
「ヨハネによる福音書」/ 13章 34節
新約聖書 新共同訳
あなたの国があなたのために
何ができるかを問うのではなく、
あなたがあなたの国のために
何ができるのかを問うてほしい
第35代アメリカ大統領
ジョン・F・ケネディ (1961年)
★鎮魂の聖母像、釜石へ 独の彫刻家、
教会に寄贈
◆ 河北新報 2013年11月22日金曜日
▲ドイツから贈られたマリア像。前列左からハルノコー神父、シュテファン首席公使
東日本大震災で被災した釜石市にあるカトリック釜石教会にドイツから木彫りの巨大マリア像が贈られ、同教会で21日、祝福のミサがあった。被災者の心の安らぎと復興を願う思いが、国境を超えて届いた。
マリア像は高さ約190センチ、直径約90センチで重さは約550キロ。ドイツ人の彫刻家ルードビッヒ・シューマッハーさん(69)が1本のカシの木から彫った。
背光に金箔(きんぱく)を施し、素朴な木のぬくもりに柔らかな表情を浮かべる。子どものイエス・キリストを両手で優しく包み込んでいる。
受け入れを仲介した仙台日独協会によると、ルードビッヒさんは放浪の芸術家。これまでも世界中の争いや悲惨な出来事があった地の安寧を願い、マリア像を制作して贈り続けてきた。
今回は北西ドイツのレースフェルトという町で、震災があった2011年3月11日から彫り始め、約1年かけて完成させたという。
受け入れ先を探していたところ、津波被害を免れ被災者支援のボランティア活動拠点になっているカトリック釜石教会が受け入れを快諾。輸送費はドイツの現地有志が負担し、仙台日独協会が現場での設置費用を拠出した。
ミサには信者ら約20人が参列。招待されたドイツ大使館のシュテファン・ヘルツベルク首席公使は「被災した釜石市民を思う気持ちを届けることができた。少しでも安らぎを得て希望を見いだしてほしい」と語った。
教会のハルノコー・アントニュース神父(43)は「手のひらにイエス様を包み込むマリア像は、世界中から見守られている被災者の姿と重なる。宗教の別なく多くの人に見てほしい」と話した。
(2013年11月22日金曜日)
★ケネディ氏葬儀の祭壇、奄美に 信者
「新大使に見てほしい」 [鹿児島県]
◆西日本新聞 2013年11月21日
▲名瀬聖心教会の聖堂で
使われている祭壇。
聖書の一節の十字架を背負い倒れる
キリストが彫られている
=鹿児島県奄美市
1963年に暗殺されたジョン・F・ケネディ元米大統領の葬儀ミサをした教会の祭壇が、鹿児島県奄美市の名瀬聖心(みこころ)教会に贈られ、半世紀近くたった今も大切に使われている。奄美大島のカトリック信者たちは「父親ゆかりの祭壇を見てほしい」と、駐日米国大使として着任したケネディ元大統領の長女キャロライン・ケネディ氏の訪問を心待ちにしている。
同教会が92年に出版した「カトリック奄美100年」によると、本土復帰2年後の55年の大火で聖心教会は全焼。62年に米国に帰省した宣教師の働きかけでワシントンの聖マテオ教会が祭壇を贈る約束をした。63年11月に暗殺されたケネディ元大統領の国葬が同教会で営まれた後、64年2月に奄美に祭壇が届いたという。
祭壇は横2・4メートル、縦1メートル、高さ1メートルで、イタリア産の大理石製。聖心教会の永山幸弘司祭(71)は「一宣教師への約束が国を越えて実現したことに感動する」と話す。奄美大島にカトリックが布教されて今年で約120年。島には30教会があり、信者数の人口比率は長崎県に次ぐという。
信徒代表の平敬志さん(72)は49年前、祭壇を港からトラックで運ぶ手伝いをした。「来日を望んだという父の夢を娘が実現した。キャロラインさんには日米友好の懸け橋として活躍してほしい」と期待する。
今月8日には、奄美群島の本土復帰60周年記念式典に出席した沖縄米総領事館のアルフレッド・マグルビー総領事が教会を訪問し、祭壇の歴史などを調べた。案内した奄美大島商工会議所の松田秀樹専務理事は「ケネディ元大統領にゆかりの物は、国内では祭壇以外にないと思う。大使の奄美訪問は夢ではない」と話している。
=2013/11/21付 西日本新聞朝刊=
(最終更新2013年11月21日 00時16分)
【今日の御言葉】