天と地にあるすべての「家族」という呼び名は、
この「父」に由来しています。
『エフェソの信徒への手紙』 / 3章 15節
フランシスコ会聖書研究所訳注
悪人や詐欺師は、だましたり、
だまされたりして、
悪から悪へと落ちていきます。
『テモテへの第二の手紙』/3章13節
フランシスコ会聖書研究所訳注
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警視庁生活安全部ポスター
■ツナグ
直木賞受賞作家・辻村深月の同名小説を『ROOKIES-卒業-』の平川雄一朗監督が映画化した人間ドラマ。死者と生者を再会させる“使者=ツナグ“の青年が、依頼をしてくる人々との出会いを経て、自身の役割や両親の死の真相を巡って葛藤する様を描く。松坂桃李が主演を務め、樹木希林が物語の重要なカギを握る主人公の祖母を演じている。公開中。
http://tsunagu-movie.net/smph/index.html
■神戸新聞2012年10月21日 08:30
尼崎連続変死事件の闇(1)実像見えぬ「疑似家族」
神戸市中央区の兵庫県警本部3階にある留置場に、1人の女が拘置されている。角田(すみだ)美代子、64歳。
昨年、尼崎市内で明らかになったドラム缶遺体遺棄事件で逮捕、起訴された。今月に入って3人の遺体が見つかった尼崎連続変死事件の中心人物とされる。捜査関係者によると、一貫して事件との関わりを否認しているという。
彼女が逮捕まで住んでいたマンションが尼崎市東部にある。10年ほど前、最上階の801号室に移り住んだ。
大理石の玄関、鏡張りの壁。リビングを派手な欧風家具が彩る。この暮らしを支える生業は何なのか、周辺からはまったく分からない。複数の人が本人から、飲食店や輸入雑貨店を経営していたと聞かされている。だが誰も「実業」の一端をのぞいてはいない。
美代子は尼崎市内で生まれ育った。角田は母方の姓で、父方は月岡という。実業がうかがい知れない一方で、こわもての印象を周囲に振りまいている。「何、見とんじゃ」「ちょっと家に来い」。ささいなことでクレームを付け、土下座をさせ、場合によっては仕事を変えるまで追い込む。
そうかと思うと、「茶飲むか」「メシ食うか」と声をかけ、気に入った人を家に呼び食事をふるまう。落ち着いた色合いの服をよく着ていて、たばこを吸いながら低い声で話す。
やはり、周囲にこわもての姿を見せていた人物が彼女の親戚にいる。叔父である。美代子は若いころから親しく行き来し、一緒になってトラブルを起こしたこともあったという。かつての隣人は「とにかくややこしい、怖い一家だった」と振り返る。
叔父はこの秋、病死している。
■ ■
今年に入って、801号室の売却話が尼崎市内の不動産業者に持ち込まれ、営業マンが査定のために部屋を訪れた。美代子の関係者が何人か立ち会った。
元の所有者の男性について尋ねると「沖縄で事故死した」と言われた。気味が悪くなった営業マンは、遺産分割の書類を見せてほしいと求める。そこには名字の違う名前がずらりと並んでいた。「この人は誰ですか?」「養女です」「では、この人は?」「私の夫の養女です」
ここに事件の闇がのぞく。養子縁組を重ねて成り立つ「疑似家族」の存在だ。
美代子自身、養子と養女がいた。いずれも約10年前に縁組したが、養女は翌年に解消している。養子と養女の家系をたどっていくと、同じ時期に少なくとも5人が養子縁組を重ねている。
不可解なことに、短い間に縁組を解消し、新たに別の縁組をしているケースがある。結婚と離婚を繰り返していたり、行方が分からなくなったりしている人物もいる。自らの意思なのか、そうせざるを得ない理由があったのか。
連続変死事件でクローズアップされた尼崎と高松の家族も、美代子と関わって崩壊していった。その過程で、養子縁組や結婚の形で彼女に抱え込まれる人、行方が分からなくなる人、そして遺体となって見つかった人がいる。
■ ■
この1週間の取材ノートに関係者のこんな言葉が書き込まれている。
「これは美代子ワールド。リアルな家族は一つもない」。本当の家族はばらばらにされてしまった。美代子に乗っ取られる形で。
先に彼女の生業が見えないと書いた。もしかしたら、家族の乗っ取りこそが生業なのかもしれない。そんな様相が取材を通して見えてきた。
=呼称略=
(事件取材班)
http://www.kobe-np.co.jp/news/jiken/0005465056.shtml
(神戸新聞2012/10/21 08:30)
■神戸新聞2012年10月23日 16:15
【尼崎連続変死事件 家族で暴行か 仲島さん死亡経緯】
尼崎連続変死事件で、尼崎市梶ケ島の民家床下で遺体で見つかった仲島(なかしま)茉莉子(まりこ)さん(1982年11月生まれ)について、昨年のドラム缶女性遺体遺棄事件で起訴された角田(すみだ)美代子被告(64)周辺の関係者らが「家族同士で暴行を加え合った結果、衰弱して死亡した」と証言していることが23日、捜査関係者への取材で分かった。
仲島さんの旧姓は谷本で、2003年まで高松市の実家で暮らしていたが、角田被告と男数人がこの実家に押しかけた後、高松を離れ、尼崎で暮らしていた。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/45/e5/61c9615681126408da56d495bcf7fdd0.jpg)
(写真は読売新聞より)
兵庫県警尼崎東署捜査本部の調べに角田被告周辺の関係者らは「(茉莉子さんは)家族同士で殴り合っていた」と証言。暴行だけでなく、食事も制限されていたという。家族同士の暴行は、角田被告の意向があったとみられる。
捜査関係者によると、07年ごろ、仲島さんは、角田被告らと行動をともにしていた男性(42)と結婚。07~08年ごろ、この男性と沖縄県に逃げたが、見つかって連れ戻されたことがあったという。
http://www.kobe-np.co.jp/news/jiken/0005471547.shtml
(神戸新聞2012/10/23 16:15)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/3a/66/c439373c496cabf62b200dde0b705027.jpg)
警視庁生活安全部のポスター
家族の人たちとツナガっていましたか?
【尼崎連続変死:男女不明の直後、警察相談応じず】
■毎日新聞2012年10月17日
兵庫県尼崎市の連続変死事件で、行方不明になっている男女2人の親類の男性が16日、取材に応じ、「行方不明になった後、警察に相談したが相手にされなかった」と話した。
◇香川、兵庫の3署
2人は角田美代子被告の息子の妻の角田瑠衣被告(27)の姉(29)と伯父(68)。2人ら家族は高松市内に住んでいたが、親類男性によると、2人は03年ごろ行方不明になったという。
直後に姉の父親と男性の2人で香川県警高松東署と高松南署、兵庫県警尼崎東署を訪れ「娘と兄が連れて行かれた」と相談したが、「事件ではないので動けない」などと言われたという。父親は、ドラム缶詰め遺体事件発覚後、改めて兵庫県警に相談し、捜査が進展した。
香川県警は「事実関係を調査している」としている。【鈴木理之】
■朝日新聞デジタル2012年10月22日18時4分
【美代子被告ら、逃げた人を執拗追跡 住民票や免許更新で】
兵庫県尼崎市の連続変死事件で、暴行から逃れようと県外に避難した人たちが、住民票や運転免許の更新で新住所をたどられ、相次いで連れ戻されていたことがわかった。捜査関係者が明らかにした。狙った人物を執拗(しつよう)に追跡する実態が明らかになった。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/11/93/560faa96a73d0cceacd98572ed7a24d7.jpg)
※沖縄県に逃亡していたのは仲島茉莉子さん。
※和歌山県に逃亡した女性は仲島さんの母親(免許証更新で居場所が発覚)。
※東京に逃亡していた男性は岡山県の海中に遺棄情報。