地上を旅する教会

私たちのすることは大海のたった一滴の水にすぎないかもしれません。
でもその一滴の水があつまって大海となるのです。

主の業【伝説の修道院、黒焦げ 戦闘で破壊、 復興遠いシリア】

2014-05-31 17:27:55 | 今日の御言葉



わたしの愛する兄弟たち、
こういうわけですから、
動かされないようにしっかり立ち、
主の業に常に励みなさい。

主に結ばれているならば
自分たちの苦労が
決して無駄にならないことを、
あなたがたは知っているはずです。


「コリントの信徒への手紙一」/ 15章 58節
新約聖書 新共同訳



苦しみに出会ったときには、
微笑みをもって
それを受け取りましょう。

これこそ、神様の最大の恵み、つまり、
神様が私たちにお与えになること、

私たちをお求めになること、すべてを、

微笑みをもって
受け取るということなのです。

マザーテレサ
(マザーテレサ『100の言葉』より)






★伝説の修道院、黒焦げ 戦闘で破壊、
復興遠いシリア

◆産経新聞 2014年5月27日
MSN産経フォト


聖女伝説の修道院は内部が黒く焼けただれ、戦闘終結から1カ月が過ぎても焦げた臭いが鼻を突いた。シリア南部のキリスト教徒の町マールーラ。内戦でイスラム過激派に制圧され、政府軍が4月に奪回したが、由緒ある町が破壊から復興する見通しは立っていない。



▲イスラム過激派が基地を置いていたシリア・マールーラのホテル。政府軍との激戦で大破した =14日(共同)

首都ダマスカスの北約60キロ。岩山の渓谷にあるマールーラは住民約4千人の大半がキリスト教徒で、イエス・キリストが話していたとされる古語、アラム語を今も使っていることで知られる。

アサド政権打倒を目指す国際テロ組織アルカイダ系の「ヌスラ戦線」主体の武装集団が昨年9月に攻撃を開始。住民はダマスカスなどに退避し、激しい攻防の末、政府軍が4月中旬に奪回した。

軍の案内で5月中旬に訪れたマールーラは、検問所や巡回の兵士以外に人けはなく、ゴーストタウンと化していた。ほとんどの家屋の窓ガラスが壊れ、火災で焼け焦げた壁も目立つ。電気が復旧しておらず、住民はまだ戻っていない。



▲柱が黒く焼け焦げたシリア・マールーラの聖テクラ修道院の教会 =14日(共同)

キリストの使徒パウロの教えで入信した聖女テクラの墓がある聖テクラ修道院。石造りの教会の柱は焼け焦げ、壁や天井の宗教画は黒くすすけていた。管理棟や児童養護施設の中も崩れた壁やガラス片が散乱している。

もう一つの聖セルジウス修道院の教会は砲撃で天井に穴が開き、厚い大理石づくりの祭壇の天板も二つに割れていた。

シリア反体制派の主体は同国で多数派のスンニ派イスラム教徒で、少数派のキリスト教徒の多くはアサド政権を支持している。視察に来ていたナジ・ワハベ町長(44)は「キリスト教徒の町で、政権支持だから(イスラム過激派に)攻撃された」との見方を示した。

ワハベ町長は「マールーラはシリアだけでなく世界的な宗教、文化遺産。だが破壊の規模が甚大で、どう復旧作業を進めるかまだはっきりしていない」と顔を曇らせた。(マールーラ共同=長谷川健司)



▲内部が激しく破壊されたシリア・マールーラの聖テクラ修道院 =14日(共同)

(2014年5月27日 MSN産経フォト)





★キリストが話した言語めぐり異論、
ローマ法王がイスラエル首相に

世界のこぼれ話

◆ロイター 2014年5月27日


【エルサレム 26日 ロイター】

中東歴訪中のローマ法王フランシスコは最終日の26日、イスラエルのネタニヤフ首相とエルサレムで会談。その中で、キリストが約2000年前に話していた言語について、首相の説に法王が異論を挟む場面があった。

ネタニヤフ首相は、「キリストはこの地で、ヘブライ語を話していた」と述べ、ユダヤ教とキリスト教には強い関連があると指摘。

一方、法王はキリストが話していたのは、ヘブライ語に近い「アラム語」だと異なる説を主張。これに対して首相は「アラム語を話していたが、ヘブライ語も知っていた」と補足した。

ユダヤ人だったキリストは、現在はイスラエルの占領下にあるヨルダン川西岸地域で生まれた。同国北部のガリラヤで宣教活動を行い、エルサレムで死去したとされる。

イスラエルの言語学者Ghil'ad Zuckermann氏は、「キリストはアラム語を母国語としていた」としながらも、「ヘブライ語で書かれた当時の宗教文書が現存していることから、ヘブライ語も分かっていたはずだ」と説明している。


(Reuters 2014年5月27日)






★改宗拒み死刑判決受けた女性、
獄中で出産 スーダン

◆CNN.co.jp 2014年5月28日



【CNN】スーダンでキリスト教の信仰を捨てることを拒んで死刑判決を言い渡された女性が、拘置所で女の子を出産した。弁護人が27日に明らかにした。女性を告発したのは実の兄弟だったことも明らかになった。

関係者によると、この女性、メリアン・イェイヤ・イブラヒムさん(27)は26日に首都ハルツームの拘置所で出産した。夫の立ち合いは認められなかったという。

イブラヒムさんは改宗を拒んだために、イスラム教の教えに背いたとして背教の罪に問われ、2週間ほど前に死刑判決を言い渡された。弁護側はこの判決を不服として控訴している。

現在は1歳8カ月の息子と共に拘置所で過ごしているが、息子は拘束されているわけではないという。ただ、米国籍の夫は車椅子で生活しており、全面介護が必要な状態にある。

2審判決はハルツームの高裁で6月2日の週にも言い渡される見通し。弁護人は「高裁が1審判決を覆し、女性を釈放してくれることを願う」と話している。

イブラヒムさんは、イスラム教徒のスーダン人の父と、キリスト教徒でエチオピア人の母の間に生まれ、6歳の時に父がいなくなったためキリスト教徒として育ったと話している。

裁判所は5月15日までにキリスト教の信仰を捨てるよう迫ったが、イブラヒムさんは応じなかった。

一方、スーダン議会議長は、イブラヒムさんはイスラム教の環境の中で育ったと主張。イブラヒムさんを告発したのはイスラム教徒の兄弟だったことも明らかにした。

告発状では、イブラヒムさんは数年の間行方不明になり、その後キリスト教徒と結婚していたことが分かって家族はショックを受けたとしている。


全世界の罪のため【ドイツ人禅僧が見た日本人の宗教観 ネルケ無方さん】

2014-05-31 10:04:21 | 今日の御言葉

http://pub.ne.jp/anxi/?entry_id=4554881



わたしの子たちよ。
これらのことを書きおくるのは、
あなたがたが罪を犯さないように
なるためである。

もし、罪を犯す者があれば、

父のみもとには、
わたしたちのために助け主、すなわち、
義なるイエス・キリストがおられる。


彼は、わたしたちの罪のための、
あがないの供え物である。

ただ、
わたしたちの罪のためばかりではなく、
全世界の罪のためである。


「ヨハネの第一の手紙」 2章1, 2節
新約聖書 口語訳



すべては小さなものです。
でも、それを神様に差し上げるなら、
途方もなく大きなものになるのです。


マザーテレサ
(マザーテレサ『100の言葉』より





▲ネルケ無方さん (曹洞宗 左側)
http://pub.ne.jp/anxi/?entry_id=4590876


「ドイツ人禅僧が見た日本人の宗教観」

◆AGARA紀伊民報 2014年5月31日

http://www.agara.co.jp/modules/colum/article.php?storyid=274354


「ドイツ人禅僧が見た日本人の宗教観」

ふらっと立ち寄った書店で、着物姿、頭をそり上げた青い目の男が帯の写真にある本が目についた。書名は『日本人に「宗教」は要らない』(ベスト新書)。その写真の主が著者であり、兵庫県の山あいにある安泰寺で住職を務めるネルケ無方というドイツ人禅僧だった。

▼面白そうなので読んでみた。氏は日本人の日々の生活の中には、禅宗の教えに従った行為がたくさんある。黙々とこなす日常の仕事や家事はもちろん、人とのつながりを大切にし自然と共生する生き方は、たとえ無意識であっても宗教的教えに従っている。だから、あらためて宗教を意識する必要がないという。

▼一つの例が禅の大切な修行のひとつとされる掃除である。日本の学校では子どもたちはもちろん、教師もするのが当たり前になっているが、ドイツでは用務員の仕事になっている。

▼キリスト教で「隣人愛」を説くのは、愛すべき相手、愛されるべき相手を信じきれないからだという。私たちが「今わたしは呼吸をしているのだろうか」と問い掛けないのは、呼吸を続けるのが当たり前になっているからあえて意識しないのである。同様に、愛を感じ、信じていれば「あなたはわたしを愛していますか」と言い続ける必要はないと説く。

▼日本人の日々の行動が欧米人の目には新鮮な宗教的行為に映るのだろう。日頃私たちが意識せず、見えなかったことを、外国から来た禅僧に教えられた気がした。 (翠)



(2014年05月30日更新)






★キリストが話した言語めぐり異論、
ローマ法王がイスラエル首相に

世界のこぼれ話

◆Reuters 2014年5月27日


【エルサレム 26日 ロイター】

中東歴訪中のローマ法王フランシスコは最終日の26日、イスラエルのネタニヤフ首相とエルサレムで会談。その中で、キリストが約2000年前に話していた言語について、首相の説に法王が異論を挟む場面があった。

ネタニヤフ首相は、「キリストはこの地で、ヘブライ語を話していた」と述べ、ユダヤ教とキリスト教には強い関連があると指摘。

一方、法王はキリストが話していたのは、ヘブライ語に近い「アラム語」だと異なる説を主張。これに対して首相は「アラム語を話していたが、ヘブライ語も知っていた」と補足した。

ユダヤ人だったキリストは、現在はイスラエルの占領下にあるヨルダン川西岸地域で生まれた。同国北部のガリラヤで宣教活動を行い、エルサレムで死去したとされる。

イスラエルの言語学者Ghil'ad Zuckermann氏は、「キリストはアラム語を母国語としていた」としながらも、「ヘブライ語で書かれた当時の宗教文書が現存していることから、ヘブライ語も分かっていたはずだ」と説明している。


(Reuters 2014年5月27日)

来臨【フィリピンの花祭り 太田の教会で初開催 天使姿の子どもらパレード:群馬】

2014-05-27 23:59:36 | 今日の御言葉



そこで、子たちよ。
キリストのうちにとどまっていなさい。

それは、彼が現れる時に、確信を持ち、
その来臨に際して、

みまえに
恥じいることがないためである。


「ヨハネの第一の手紙」 2章28節
新約聖書 口語訳



★フィリピンの花祭り 太田の教会で初開催
天使姿の子どもらパレード:群馬

◆東京新聞(TOKYO Web) 2014年5月26日




▲パレードを先導する
天使役の子どもたち
=群馬県太田市で


フィリピン人コミュニティーの親睦を図ろうと、毎年五月にフィリピンで開かれている花祭り「フローレス・デ・マヨ」が二十五日、太田市のカトリック太田教会であった。

キリスト教の聖母マリア伝説にちなんで「サンタクルザン」とも呼ばれる人気イベント。毎月第四日曜に開かれる英語のミサに合わせて初めて企画した。

この日は太田市や大泉町、埼玉県熊谷市に住む約百五十人が参加。白い天使の衣装を着た子どもたちに続いて、華やかなドレス姿の未婚女性たちが女王役で登場。参加者も加わってにぎやかに中庭をパレードした後、全員で教会内のマリア像に花をささげた。

企画したユイ・アナベルさん(39)は「毎年継続して、太田市を代表するような恒例イベントにしていきたい」と話していた。 (美細津仁志)




★ローマ法王:エルサレム 東西教会…
対話と和解の共同宣言

◆毎日新聞2014年5月27日



▲キリスト教東方正教
コンスタンチノープル総主教の
バルトロメオ1世(右)と
手をとり合うフランシスコ・ローマ法王
=エルサレムの聖墳墓教会で
2014年5月25日、AP


【エルサレム福島良典】中東歴訪中のキリスト教ローマ・カトリック教会のフランシスコ法王は25日、ユダヤ教、キリスト教、イスラム教の共通の聖地エルサレムを訪れ、11世紀にカトリックがたもとを分かったキリスト教東方正教会の精神的支柱であるコンスタンチノープル総主教、バルトロメオ1世と会談した。両者は中東におけるキリスト教徒の窮状に懸念を表明し、宗教間の対話と和解を呼びかける共同宣言に調印した。

カトリックと正教会はキリスト教の正統性を巡って長年、対立してきたが、1964年にローマ法王・パウロ6世とアテナゴラス・コンスタンチノープル総主教がエルサレムで和解の会談に臨み、対話が始まった。今回のエルサレム合同巡礼は会談から50周年を記念するのが主目的で、バルトロメオ1世が昨年3月、フランシスコ法王に提案していた。

法王と総主教は共同宣言でエジプト、シリア、イラクなどで紛争や宗教対立のために迫害されているキリスト教徒の安全を祈願し、イスラム教徒などを念頭に「平和を達成できるのは、対話と寛容、和解だけだ」と訴えた。両者はイエス・キリストが十字架にかけられた「ゴルゴダの丘」の上に建てられたとされる聖墳墓教会でキリスト教各派の聖職者と共に祈りをささげた。

総主教報道官は毎日新聞の取材に「法王と総主教は世界の人口の約20%にあたる約15億人の信徒を率いる指導者だ。両者が神学上、文化面の障壁を取り除くことで、パレスチナやウクライナにおける東西教会の係争に好影響が及ぶ」と指摘する。

法王はエルサレム入りに先立ち、ヨルダン川西岸のパレスチナ自治区ベツレヘムの難民キャンプを訪問し、子どもたちと面会。ベツレヘムからイスラエル・テルアビブにヘリで移動し、空港で歓迎式典に臨んだ。歓迎式典で法王はベルギー・ブリュッセルのユダヤ博物館で起きた銃乱射事件を「反ユダヤ主義の憎悪犯罪」と非難した。

(毎日新聞2014年5月27日)



▲27日、ヨルダン川西岸の
パレスチナ自治区ベツレヘムにある
聖誕教会で、ぼやが起きた場所を
掃除する聖職者(AFP=時事)

弟子【契約社員:正社員と仕事同じ 手当支払い求め日本郵便提訴】

2014-05-26 20:54:52 | 今日の御言葉
互いに愛し合うならば、
それによってあなたがたが
わたしの弟子であることを、
皆が知るようになる。


「ヨハネによる福音書」/ 13章 35節
新約聖書 新共同訳




私たちのすることは
大海のたった一滴の水にすぎないかも
しれません。

でもその一滴の水があつまって
大海となるのです。


マザーテレサ
(マザーテレサ『愛のことば』)






★契約社員:正社員と仕事同じ 
手当支払い求め日本郵便提訴

◆毎日新聞 2014年05月08日 21時03分

 日本郵便(東京都千代田区)の契約社員3人が8日、正社員に支払われる年末年始手当などが支払われないのは改正労働契約法に違反しているとして、日本郵便に計738万円の支払いなどを求め東京地裁に提訴した。今後、関西でも9人が同様の訴訟を起こす方針。日本郵便には約19万人の非正規労働者がおり、勝訴すれば大きな影響が予想される。

 3人は労働組合「郵政産業労働者ユニオン」(日巻直映<ひまき・なおや>委員長)に加入する浅川喜義(きよし)さん(42)ら時給制の職員。

 訴状などによると、浅川さんは2007年6月、6カ月の契約社員として働き始め、15回の契約更新を重ね、郵便物の仕分けや配達などを担当してきた。仕事の内容が同じ正社員には支払われる年末年始勤務手当(12月29~31日は1日4000円、1月1~3日は1日5000円)が支給されず、住居手当なども支給対象外。他の2人の原告も、同様に手当がつかないという。

 昨年4月に全面施行された改正労働契約法は、有期契約労働者(契約社員)と無期契約労働者(正社員)との間で不合理な労働条件を定めることを禁じている。原告側は支給額の格差が同法に違反すると主張し、2年分の支払いと同じ待遇への是正を求めている。

 浅川さんは取材に対し「同じように働いているのに手当がまったくないのはつらい。全国の仲間に法を使い格差を是正できることを知らせたい」と話した。日本郵便広報部は「訴状が届いていないのでコメントしかねる」としている。
【東海林智】



▲ASKA氏と一緒に逮捕された女性は
安倍首相のブレーン、竹中平蔵氏が取締役会長を務める
パソナの代表・南部靖之氏の秘書だった!


★ASKAと一緒に逮捕された女はパソナ代表・
南部靖之氏の秘書だった!


◆週刊文春web2014年05月21日 18:00


▲トップアーティストの栄光も今は昔 
Photo:Kyodo

 5月17日にミュージシャンのASKA(56)とともに逮捕された栩内香澄美容疑者(37)は、パソナグループの企業に秘書として勤務していたことが分かった。

 特に代表の南部靖之氏(62)に目をかけられ、主に政財界のVIPを、南部氏主催のパーティーなどで“接待”する役割を担っていたという。

 ASKAも南部氏とは親しく、パーティーで歌を披露することもあった。

 そうしたなかでASKAと栩内は知り合い、数年前から愛人関係になったという。ASKAは週末になると栩内のマンションに通っており、そこで薬物を使って肉体関係をもっていた。警視庁組対五課はその行動パターンをつかみ、今回の逮捕に至った。

 ASKAは覚せい剤所持の容疑を否認し、自分が持っていたものは「アンナカ(安息香酸ナトリウムカフェイン)だ」と供述している。同様の内容を「週刊文春」の取材に対しても語っており、その音声データは「週刊文春デジタル」で公開される。

 ASKAは芸能界にも顔が広く、「ASKAと関係が深く、栩内が勤めていたパソナルートも重要な捜査対象」(麻薬Gメン)というだけに、今後の捜査の行方が注目される。

http://shukan.bunshun.jp/articles/-/3981



http://blog.livedoor.jp/aoba_f/archives/38878974.html


(二段目の写真は大手「人材派遣会社」
パソナグループ取締役会長の竹中平蔵氏)

兄弟【ローマ法王、中東歴訪開始… 他宗教と対話深める 】

2014-05-25 23:57:24 | 今日の御言葉



「光の中にいる」と言いながら、
その兄弟を憎む者は、今なお、
やみの中にいるのである。

兄弟を愛する者は、
光におるのであって、
つまずくことはない。

ヨハネの第一の手紙 2章9, 10節



★ローマ法王、中東歴訪開始…
他宗教と対話深める : 国際

◆読売新聞(YOMIURI ONLINE)2014年5月25日



▲24日、アンマンの空港に到着した
ローマ法王フランシスコ(中央)
=ロイター


【アンマン=青木佐知子】ローマ法王フランシスコは24日、ヨルダンの首都アンマンに到着し、法王就任後初めての中東歴訪を開始した。

キリスト教の聖地巡礼を通じて他宗教との対話を深めるのが狙いで、25~26日にはパレスチナ自治区とイスラエルを訪れ、東方正教会やユダヤ教の指導者らと面会する。

法王の中東歴訪は、前法王ベネディクト16世による2009年の訪問以来。アンマンでは24日夕、国際競技場で野外ミサが開かれ、信徒ら2万人以上が詰めかけた。法王は「平和は贈られるものではなく、日々の行動を通じて忍耐強く追い求めるものだ」と述べ、中東の平和を呼びかけた。

法王は「宗教間の対話」に積極的な姿勢を示しており、随行団には旧知の仲のユダヤ教とイスラム教の指導者が母国アルゼンチンから加わっている。法王の外遊に、他宗教の指導者が同行するのは異例。また、今年はカトリック教会と東方正教会の和解から50年の節目にあたり、関係強化を確認する声明を出す予定だ。

2014年05月25日 09時40分 Copyright
© The Yomiuri Shimbun





★アルメニア教会のカレーキン2世総主教、バチカンを訪問

◆バチカン放送局2014年05月08日 19:04:40



教皇フランシスコは、8日、アルメリア教会のカトリコス、カレーキン2世とお会いになった。

カレーキン2世総主教率いるアルメニア使徒教会の使節団は、7日より9日までローマを訪問している。

カレーキン2世総主教は、2000年の大聖年にバチカンを訪問、翌2001年には教皇ヨハネ・パウロ2世がアルメニアで同総主教と会見している。また、カレーキン2世は2005年のヨハネ・パウロ2世の葬儀、2008年のベネディクト16世との会見、2012年の教皇フランシスコの着座式のためにもバチカンを訪れている。

教皇フランシスコはカレーキン2世を温かく迎えられ、会見後、バチカン宮殿のレデンプトリス・マーテル礼拝堂で共に祈りを捧げられた。

総主教と使節団への言葉で、教皇は全世界のアルメニア教会共同体に挨拶をおくりながら、この出会いで兄弟愛と祈りの時を共有することの喜びを表明。近年深まったアルメニア使徒教会とカトリック教会の関係を神に感謝しつつ、両教会のこれまでの交流の機会を思い起こされた。

アルメニア教会が前世紀に受けた悲劇的な迫害に言及された教皇は、この殉教の歴史と人々の信仰の証しを忘れてはならないと話された。

そして、古代教会の殉教者の血が新しいキリスト教徒を生んだように、今日、多くのキリスト教徒の殉教の血はキリスト者間の「一致の種」となったと教皇は述べ、この「苦しみのエキュメニズム、殉教のエキュメニズム」は教会間の一致への歩みを促すものと強調された。

キリストの受難に一致することで救いをもたらした多くの兄弟たちのためにも、わたしたちはこの兄弟愛の道を進んでいかなければならないと、教皇は呼びかけられた。

(2014-05-08 19:04:40)

価なし【宗教の自由が脅威にさらされている =オバマ米大統領】

2014-05-24 23:27:23 | 今日の御言葉



すなわち、すべての人は
罪を犯したため、
神の栄光を受けられなくなっており、

彼らは、価なしに、神の恵みにより、
キリスト・イエスによる
あがないによって義とされるのである。


「ローマ人への手紙」3章23, 24節
新約聖書 口語訳


命は生きています。この命を守りなさい。

マザーテレサ
(マザーテレサ『100の言葉』より)




ミシェル夫人との離婚の危機報道もあるオバマ大統領!?


◆宗教の自由が脅威にさらされている
=オバマ米大統領

★WSJ 2014年 02月 07日 19:32 JST


▲全米朝食祈祷会で演説を終え、
拍手を受けるオバマ大統領(中央)と
拍手を送るミシェル夫人(6日)
Photo: Agence France-Presse/Getty Images


By JARED A. FAVOLE


 オバマ米大統領は全米朝食祈祷(きとう)会で、宗教の自由が脅威にさらされていると述べ、北朝鮮とイランで拘束されている米国人キリスト教徒2人の苦境に言及した。

 政策担当者や多くの宗教指導者を集めた年次集会の演説で、オバマ大統領は「世界的に宗教の自由が脅威にさらされている」ことが明白だと述べた。米国は、米国の宗教的寛容基準に従わない国とも協力していると話し、中国を例に挙げた。そして米国と中国の関係が世界にとって重要だとしながらも、中国指導部との会談では、キリスト教やチベット仏教などそれぞれの信者の普遍的な権利を支持する必要性を強調していると述べた。

 「こうした権利を擁護しない国は、秩序不安や暴力、過激思想といった苦い種をまいている。したがって宗教の自由は、われわれの国家安全保障にも関わってくる」と述べた。

 大統領は、北朝鮮で1年以上拘束されている米国人キリスト教宣教師ケネス・ベ氏に触れた。ベ氏は何らかの「敵対行為」を理由に拘束され、最近、15年の労働強化刑を言い渡された。米国はベ氏の解放を要求しており、オバマ大統領は「米国は引き続き自らの権限において万策を講じ、必ず解放させる。なぜならベ氏は解放されるべきだからだ」と述べた。

 またイランでの布教活動で逮捕され、国家の安全を損なった罪で禁錮8年の判決を言い渡されたサイード・アベディニ牧師にも言及した。オバマ大統領は「われわれは解放を求めて努力を続けているが、今日あらためてイラン政府にアベディニ牧師の解放を要求する。そうしてアイダホで待つ妻と子どものもとに戻れるようにすべきだ」と語った。

 ケリー・エイヨット上院議員(共和党、ニューハンプシャー州)は、この発言をツイッターですばやく称賛した。「北朝鮮とイランでそれぞれ拘束されているケネス・ベ氏とサイード・アベディニ氏への今日午前の大統領の祈りに感謝している。われわれも解放に向けて祈りをささげている」

 オバマ大統領はそのほか、中東和平について、イスラエルとパレスチナに対し「永続的な平和には崇拝とあらゆる聖地を訪れる自由が必要だ」と明示した。
 キリスト教徒である大統領は祈祷会で、自分は神の教えによってシカゴの社会奉仕活動、そしてミシェル夫人へと導かれたと語った。そして信仰によって「公職へと導かれた。奉仕する期間が長いほど、特に試練や疑念が生じた際には、神の導きの手に対する感謝の気持ちが大きくなる」と述べた。

(WSJ 2014年 02月 07日 19:32 JST)


http://m.youtube.com/watch?v=lA-tTQKVhV4

アメリカ史上最低な大統領になりつつあるオバマ大統領。

やっぱりリベラルはダメだった。


★オバマが就任式に託したリベラルの夢

◆ニューズウィーク日本語版 2013年1月22日
www.newsweekjapan.jp


 バラク・オバマ米大統領の2期目の就任式は、いくつかの「史上初」に彩られていた。まずキューバ系アメリカ人の詩人リチャード・ブランコが、史上最年少で大統領就任式で詩を朗読する役を任された。移民を両親に持つブランコの選出もヒスパニック系として史上初。同性愛者であることを公に認めている人物としても初めてだ。

 ブランコが読み上げた詩のタイトルは「今日の1日」。アメリカの平凡な日常がどれだけ彼のようなマイノリティーも含めたアメリカ人に恵み深いものかを歌い上げた希望の詩の一部を紹介しよう。


 今日、1つの太陽が私たちの頭上に上り、海や岸の上で燃え上がり、スモーキー山脈の向こうからちらりとのぞき、五大湖の水面に映り、純然たる事実を大草原地帯に広め、ロッキー山脈を渡って行った。その1つの光は家々の屋根に降り注いで目を覚まし、その下の窓の向こうでは、声にならない物語が語られた。

 朝、鏡に映る私の顔、あなたの顔、何百万という顔はあくびをし、その日1日のクライマックスに向けた準備を整える。黄色い鉛筆のようなスクールバスと信号のリズミカルな点滅、そして果物の屋台。そこに虹のように並べられたリンゴやライムやオレンジは、私たちに褒めてもらうのを待っている。

 大きな銀色のトラックに積まれたのは石油や紙、それともレンガやミルク。その車列が、ハイウェイで私たちの横を埋め尽くす。私たちはテーブルを拭き、台帳を読み、命を救い、幾何学を教え、または私の母が20年間そうしてきたように食料品店でレジ係の仕事をする。だから私は、この詩を書くことができる。

 「史上初」はこれだけではない。公民権運動の指導者マーリー・エバーズ・ウィリアムズは、女性として初めて就任式で祈りを捧げる役割を果たした。80歳の彼女は人権活動家の故メドガー・エバーズの妻で、1995年から98年まで全米黒人地位向上協会の会長を務めた人物だ。

 彼女は祈りの中で「これからの人生という旅を勇気づける祈りを捧げるチャンスを与えられたことに感謝したい」と述べた。南北戦争や公民権運動については「奴隷解放宣言から150年、ワシントン大行進から50年、私たちは先祖の霊を祝福する」とし、過去の世代に「彼らの先見性が力をくれる」と語りかけた。「解放の光へと導きたまえ」

 ソニア・ソトマイヨールも「史上初」だ。彼女は初のラテン系連邦最高裁判事としてジョー・バイデンの副大統領就任の宣誓を行った。ソトマイヨールの連邦最高裁判事就任は、バイデンの強力な後押しがあって実現したものだ。

 ソトマイヨールはこの日の自分の役割について、子供のときには想像もできなかったほどあり得ないことだと話した。そう、「夢のようだ」と。

From GlobalPost.com特約
(ニューズウィーク日本語版 2013年1月22日)



▲マンデラ氏葬儀で
デンマークのシュミット首相(46)
と浮かれながらスマートフォンの
カメラで「自撮り」する様子 
(写真 2013年)




初めの者【欧州はイノベーションより、リノベーション “教会マンション”に見る ストック再生の本質】

2014-05-23 14:43:30 | 今日の御言葉



また、御子はその体である
教会の頭です。

御子は初めの者、

死者の中から最初に生まれた方です。

こうして、すべてのことにおいて
第一の者となられたのです。

「コロサイの信徒への手紙」/ 1章18節
新約聖書 新共同訳



祈りは私たちに
清い心を与えてくれます。

清い心には、神様を見る力があります。

マザーテレサ
(マザーテレサ『100の言葉』より)



★欧州はイノベーションより、リノベーション

ロンドンの“教会マンション”に見る
ストック再生の本質


◆日経ビジネスオンライン2014年5月23日



4月下旬、取材で出会った家具デザイナーと、ロンドン市内のパブで1杯やっていた時の話である。彼の住む近所で見かけた興味深い物件の話をしてくれた。

その物件とは教会で、外観こそロンドンで見かける一般的な建物なのだが、どうも雰囲気が一般のそれとは違うのだと言う。朝夕になると、若い女性やスーツ姿のサラリーマンの出入りがやたらと多く、夜遅くまで内部の明かりがついている。教会では一般的な日曜日の礼拝も開かれている気配がないし、神父など教会関係者の姿も見かけたことがない。

あまりに教会らしくない雰囲気に首をかしげていたが、しばらくして理由が分かった。

「教会全体がフラット(集合住宅)だったんですよ。内部を改修して住宅に転用したらしいんです。でも、よく考えてみるとすごいことですよね、日本で言えばお寺を改装してみんなで住むようなものですよ」と、デザイナーが笑う。

確かに、筆者が日本で建設・不動産業界を担当していた時には、神社にマンションを建設するプロジェクトが話題となることはあった。しかし、それはあくまで敷地内に新築物件を建てるという話である。神社や寺を改修してそのまま住む、という例は聞いたことがない。

面白い。数日後、早速その物件を見に行ってみることにした。それが、下の写真である。




▲外観からは集合住宅であることはほとんど分からない

場所は、高速鉄道ユーロスターの英国側の発着駅、セントパンクラスにほど近いイズリントン地区。その名も「St. Peters Church Court」。Courtには中庭といった意味があるが、英国では「☓☓Court」といった具合に集合住宅の名称に用いられる。地元行政区の資料によれば、この教会が完成したのは1800年代中期。それから約150年間、キリスト教の活動拠点としての機能を果たした後、1985年に住宅に転用された。

残念ながら建物の内部に立ち入ることはできなかったが、仔細に物件を見ると、確かに生活のにおいが随所に感じられる。窓にはカーテンがかけられ、中からハンガーにかけられた衣類がのぞいている。入り口ドアには、郵便受けが備えつけられ、建物の脇にはゴミバケツが無造作に並んでいた。

不動産情報サイトを見ると、この“教会マンション”は21部屋で構成されている。家賃は75平米のワンベッド(いわゆる日本の1LDK)タイプで月額1300ポンド(約22万円)、ツーベッドとなるともう少し値が張る。間取りや築年数を単純に比較すると、日本の賃貸に比べて割高だが、ロンドンでは決して高すぎるという水準でもない。


地元の不動産仲介会社に話を聞くと、こうした物件は「Church Conversions(教会転用物件)」と呼ばれている。「教会に住む」という物珍しさに惹かれ、若者や感度の高いデザイナー職の人間など、コアなファンに一定の需要があると言う。もちろん、キリスト教徒でなくても住むことができる。

教会型の集合住宅の供給数は決して多くはないが、行政側も使われなくなった教会の住宅への転用を認めており、日本不動産鑑定士協会に相当する団体「英国王立チャータード・サベイヤーズ協会」によると、ロンドンではここ5年で500程度の物件が住宅用に転用された。

英国では歴史的な建造物を保護することを目的とした景観規制が有名だが、その結果、簡単に古い建造物を破壊することができない。住宅の供給戸数が限られ、慢性的な供給不足状態が発生しているため、住宅価格が上がりやすい構造を内在している。ユーロ危機以降は落ち着いていた住宅価格も、ここ数年の景気回復傾向を受け、再び上昇機運が高まっている。特に、ロンドンの都心部から周辺にかけては、金融当局やイングランド銀行の幹部が「警戒水準にある」という趣旨の発言を繰り返している。

こうした状況の中では、非居住用の建造物を住居に転用するという政策は、理にかなったものと言える。“教会マンション”も、空き物件を再活用する例を示しているという点で、面白い物件である。

ただし、今回この物件を紹介したのは、ロンドンの不動産事情を説明することが目的ではない。やや前置きが長くなってしまって恐縮だが、この物件の取材を進めていく過程に、マネジメントの「継続性」を考える上で、興味深い本質に触れたような気がしたのだ。以下、簡単に記述したいと思う。


▼ずっと維持し続ける必要があるから培われた能力


「何を足すかよりも、何を捨てるかを決めるのかが大事だ」

先の不動産仲介会社に紹介してもらった、物件の内装業者の担当者が、建物の改修の際に大事なポイントをこう語っていた。この内装業者は、大規模から小規模のものまで月に10件ほどの内装案件を請け負っている。

先に触れた景観規制などの理由から、英国では内装業者が新築物件を手がけるケースは多くはない。大抵は、既に存在する物件の改修を手がけることになる。しかし、一言に既存物件と言っても、築100年以上の物件がゴロゴロしているロンドンでは、その構造や状態が異なる。このため、個々の物件を調べ、状況に合わせながら改装作業を進めなくてはならない。

そして改装で最も大事なのは、物件の魅力を維持し続けることだが、そのポイントが、先に紹介した考え方なのだと言う。

「間取りや水回り設備も、ニーズやトレンドに合わせて変えていく。しかし、全部変えてしまうと、築100年以上の物件の“味”が失われてしまう。だから、どこを残すかを考えるのはとても難しい」

作業の総量としては新築物件よりも少ないが、コンセプトを固めるまでは、新築より時間も手間もかかる。


この内装業者の働き方や考え方に、筆者は興味を抱いた。というのも、彼ら内装業者は改装にあたって、建物の設計や構造の全体像を把握している必要がある。住宅がどのように出来上がるか、全体の流れを知っていなければならない。

何を当たり前のことを、と思われるかもしれない。しかし、自身の取材経験からすると、日本の住宅建設の現場では、すべての建設プロセスを理解し、把握している人材は多くない。

どういうことか。日本の建設現場では1つの建物を作り上げていく場合、プロセスごとに役割が分かれている。「壁」「型枠」「足場」など、住宅建設の機能ごとに職人がいて、全体のプロジェクト管理は現場監督と呼ばれる人間に委ねられる。各々の職人は全体像を知らなくていい代わりに、自分の与えられた役割を丁寧に遂行することが求められ、原則として他の役割には立ち入らない。

つまり日本では、作業を細かく分解し、そのパートを専門に担う職人が存在する分業体制が敷かれている。このため、ある単機能のプロは多いが、他の機能も担える人材は少ない。一方の英国では、住宅のプロセス全体を手がけられるオールラウンドな能力が比較的求められる。そうでなければ、既存物件の改修作業はできないからだ。

いわゆる、「単能工」と「多能工」の議論にも近いが、本稿は決して日英の住宅建設の人材に優劣をつけようとしているわけではない。こうした人材の違いは、住宅産業をめぐる構造的要因が生んでいるからだ。英国が既存物件を主としているのに対して、日本は新築物件が主体となる。次々と新築住宅を建てていくためには、それぞれの役割にプロを置き、分業体制で手がけていった方が効率が良い。


▼やがて日本の住宅業界も直視しなければならない問題


ただ個人的には、日本の住宅産業も今後どちらかというと、英国的な人材が必要とされるのではないかと感じている。

日本では住宅ストック問題、いわゆる空き家の増加が指摘されて久しい。総務省によれば、日本における総住宅数に占める割合(空き家率)は2008年に13.1%と過去最高を記録。7件に1件は誰も住んでいない状況となっている。

景気回復の影響もあり、足下の不動産市況は好調だが、少子化は着実に進んでおり、住宅ストックはやがて大きな社会問題となるのは間違いないだろう。目下注目されているのが、既存住宅を改修して住むいわゆるリノベーション住宅である。既に完成している建物に手を加え、魅力ある物件に再生させるという手法で、冒頭に紹介した教会マンションにイメージは近い。既に、全国各地で戸建て・マンション・団地の再生プロジェクトが始まっている。

しかし、リノベーション住宅を推進する上での課題の1つが、リノベーションを手がけられる業者をいかに増やすかという問題である。先にも触れた通り、新築と改装では、求められるスキルが異なる。新築に比べて手間も時間もかかるため、利幅も小さくなる。「リノベーションは新築に比べて儲からないから手を出しにくい」と、日本のあるマンションデベロッパーは言っていた。

それでも、日本の市場を見れば、おそらく新築から中古活用への転換は不可欠になるだろう。新築を競い合って建てる時代から、既存物件の価値の魅力をどう高めるかという競争に置き換わっていく。

来る時代に備えて、どのように意識を変えればいいだろうか。


筆者にはその本質が、先に述べた「何を足すかより、何を捨てるか」という言葉に表れている気がする。

新しいものを作る時には、どうしても「あれも足そう、これも増やそう」となりがちだ。しかし、既にあるものの良さを残し、それをできるだけ維持し続けるには、「何を捨てるか」を決めるという発想に切り替えた方がいい。魅力のある部分を残し、無駄なものをそぎ落としていく。

そのためには、常に「この家にとっての一番の魅力は何か」を考えていなくてはならない。

教会マンションの話からはかなり飛躍してしまったが、新築と既存物件の改修に対する業者の考え方は、何かを継続していくという考え方について示唆を与えている気がしている。

▼欧州企業のサステイナビリティの考え方にも通じる

飛躍ついでに言えば、この考え方の本質は、欧州を拠点とするグローバル企業のマネジメントにも通じる点がある。

スイスのネスレ、英蘭ユニリーバ、ドイツのBMW。欧州でグローバル企業の多くは、経営理念や経営方針に「サステイナビリティ(永続性)」という言葉が掲げられている。

多くは100年以上の歴史を持つ企業だが、消費者やユーザーに変わらず価値を提供し続けるには、常に自らの強みや魅力を問いながら、革新を続けてきたと察する。その本質は、何を加えるかというよりも、何を残すかという作業の繰り返しだったのではないか。

先日取材したBMWの幹部はしみじみ語っていた。「経営で一番難しいのは、新しい技術をどうやって既存の製品とすりあわせていくかという点に尽きる」。これも、何を残し、何を捨てるかという経営判断をしてきたということにほかならない。そこには、全く新しい発想であるイノベーションよりも、むしろ既存の製品を更新し続けるリノベーションに重点を置いているように見える。

無論、イノベーションもリノベーションも「変化」を志向するという点では同じだ。ただ、日本のような成熟した市場を抱える国では、外観は変わらなくとも、中身は着実に更新・改修していくリノベーションの考え方は、マネジメントについても何らかの示唆を与えてくれるのではないか。

ここまでご覧いただいた方には恐縮だが、これらはあくまで筆者の私見と仮説に過ぎない。果たして自分の見立ては正しいのか。今年4月からロンドン支局に赴任したのを機に、欧州の様々な企業を取材しながらじっくりと検証していきたいと思う。


◾️著者プロフィール

蛯谷 敏

日経ビジネスDigital編集長
日経コミュニケーション編集を経て、2006年から日経ビジネス記者。2012年9月から日経ビジネスDigital編集長。日経ビジネスのデジタル端末向けのコンテンツやサービス開発を担当している。

http://business.nikkeibp.co.jp/article/opinion/20140522/265067/?ST=smart

別の道【軍医論文ヒントに「完全な創作」世界に増殖  誤りに謝罪しながら訂正せず】

2014-05-22 22:25:04 | 今日の御言葉




同様に、娼婦ラハブも、
あの使いの者たちを家に迎え入れ、
別の道から送り出してやるという
行いによって、
義とされたではありませんか。

ヤコブの手紙/ 02章 25節
新約聖書 新共同訳




神様は常にあなたのことを
愛しておられます。
ですから、あなたは
神様に愛された分だけ
多くの人に尽くしてあげなさい。
人の和は、与えることによって
大きく広がっていきます。








★軍医論文ヒントに「完全な創作」世界に増殖 
誤りに謝罪しながら訂正せず

■産経新聞2014.5.20 16:30 【「慰安婦」問題】


 「千田夏光という作家に父が慰安婦制度の考案者のように嘘を書かれ、大変な目に遭った。平成3年ごろから、私の診察室にまで内外からいろんな人が押しかけ『民族のうらみをはらす』とか『謝れ』などといわれ罪人扱いされました

 こう振り返るのは福岡市在住の産婦人科医、天児都(あまこ・くに)(79)だ。天児によると、千田の著書『従軍慰安婦』には、戦時勤労動員制度の女子挺身(ていしん)隊と慰安婦を同一視するなど63カ所に及ぶ問題記述があるという。


※天児都さん(写真)

 天児の父でやはり産婦人科医だった麻生徹男は戦時中、陸軍軍医少尉として中国各地を転々とした。昭和13年1月に上海で慰安婦約100人の検診をした経験から、14年6月に「花柳病(性病)の積極的予防法」という論文をまとめ上官に提出した。

 麻生はこの中で、検診では「(朝鮮)半島人の内、花柳病の疑いある者は極めて少数なりし」と記し、その理由として日本人慰安婦より若年者が多かったことを挙げている。ただ、軍の命令で行った検診結果の一例を書いただけだが、千田はそれを論理を飛躍させてこうこじつけた。

 「レポートの結果として軍の目は当然のようにそこへ向けられていく。それは同時に、朝鮮人女性の怖るべき恐怖のはじまりでもあった。朝鮮半島が若くて健康、つまり理想的慰安婦の草刈場として、認識されていくことになるのだった」


▼間違いを認めるも…『従軍慰安婦』の誤った記述は改められず


 千田は別のページにも同様の記述をし、麻生の論文が朝鮮人強制連行のきっかけのように書いているが、同書にはこれに関する実証的な裏付けも何もない。匿名の元経理将校が関連がありそうに証言をしている部分はあるが、この将校が語っているのは13年のエピソードであり、麻生の論文と時期が合わない。

 むしろ麻生は論文で「娼楼にあらざる軍用娯楽所の設立も希望す」「これに代わるものとして、より高尚なる娯楽施設を必要とす。音楽、活動写真、図書あるいは運動が良い」と提言しているのである。

 「千田は自分の都合のいいところだけ拾い読みし、初めから結論ありきで書いている。完全にフィクション(創作)だ」

 こう憤った天児が千田に抗議し、訂正を申し入れたところ、平成8年4月にこんな謝罪の手紙が届いた。

 「朝鮮人女性の比率が高くなったのは麻生論文のためではないということで、ご指摘の通り論文を発表されたのが年のかわってからであったことも明確です。私の記述が誤解をまねき、ご迷惑をかけているとすれば罪は私にあります」

 ところが、作者自身がこれほど明確に著書の根幹部分での間違いを認めたにもかかわらず、結局、それらの部分を訂正した改訂版は出版されず、『従軍慰安婦』の誤った記述が改められることはなかった。



▼法的手段に訴えることも考えたが、弁護士に断られ


 そして、錯誤の連鎖はこれにとどまらず、「千田が事実として書いた嘘が増殖していった」(天児)のだ。例えば、慰安婦を強制連行された「性奴隷」と認定した1996(平成8)年2月の「クマラスワミ報告書」には、オーストラリア人ジャーナリスト、ジョージ・ヒックスの著書『慰安婦』が引用されているが、天児によると「索引には参考文献がたくさん並んでいて立派な学術書のようだが、千田の本とそれを孫引きした著者のものばかり」だという。吉田清治の名前もある。

 この本には7カ所「ドクター・アソウ」の名が出てくるが、千田の著書を引用する形で「最も健康な慰安婦供給源への基礎をおくのに手助けした」と書いたり、「上海の慰安所の主唱者」と記したり、およそデタラメな記述が多かった。




 さらに『慰安婦』には、麻生が撮った写真が無断掲載されていたため、天児はヒックスに「著作権侵害だ」と手紙を出したが、なしのつぶてだった。

 天児は法的手段に訴えることも考えたが、弁護士は「日本弁護士連合会はあなたと立場が違うから弁護できない」と断られた。日弁連は、慰安婦は「軍事的性奴隷」であり、「軍の強制は明白」との立場を取っているからだ。

 吉田と千田という2人の作家が扇情的に書きつづった創作作品は、当事者や関係者の「それは違う」という異議をかき消し、事実として世界に広まった。それには、検証も確認もせずに彼らを持ち上げ紹介してきたメディアが果たした役割も大きい。(敬称略)

(産経新聞2014.5.20 16:30)





★河野談話ヒアリング対象者に虚偽証言者 
「奴隷狩り」吉田氏、「従軍」広めた千田氏

■産経新聞2014.5.20 07:58 【「慰安婦」問題】



 慰安婦募集の強制性を認めた平成5年8月の河野洋平官房長官談話の作成過程にあたる同年1月から5月にかけ、内閣外政審議室が実施したヒアリング(聞き取り)の対象者の全容が、産経新聞が入手した政府文書で明らかになった。

 対象者には、韓国で慰安婦の「奴隷狩り」を行ったと告白したものの、後に全くの虚偽だと発覚した吉田清治と、軍属を連想させる造語「従軍慰安婦」を実際に使われていたかのように広めた作家の千田(せんだ)夏光(かこう)=いずれも故人=が含まれていた。史実や事実関係に基づかない「強制連行説」の原点となった2人の証言に政府が影響を受け、河野談話の強制性認定につながった可能性も否定できない。

 ヒアリング対象者は(1)旧軍関係者12人(2)元朝鮮総督府関係者5人(元経済警察課長、元慶尚北道知事官房主事ら)(3)元慰安所経営者1人(4)元厚生省(現厚生労働省)関係者2人(5)大学教授、研究者3人(6)書物執筆者3人-の計26人。

 このうち(5)の大学教授については、慰安婦性奴隷説を唱える中央大教授、吉見義明とそれを否定する拓殖大教授、秦郁彦の双方から話を聞いており、バランスはとれている。ところが(6)に関しては千田、吉田と『慰安婦たちの太平洋戦争』などの著書がある山田盟子の3人で全員が強制説に立つ作家となっている。


※秦郁彦氏(『ゴーマニズム宣言』より)

▼吉田は「本に真実を書いても何の利益もない」

 政府文書では、吉田の肩書について「元労務報国会下関支部動員部長(?)」と疑問符がつけられている。吉田は昭和58年の著書『私の戦争犯罪 朝鮮人強制連行』でこの肩書を使って「韓国・済州島で奴隷狩りを行った」「女子挺身隊とは従軍慰安婦のこと」などと記しているが経歴ははっきりしない。

 同書は韓国でも出版されたが、地元紙「済州新聞」の記者、許栄善が取材すると全くのデタラメだと判明。秦も現地取材を行い、許に会ったところ「何が目的でこんな作り話を書くのか」と聞かれたという。


※『済州新聞』(1989.8.14 吉田の著作が全くのデタラメであることを報道する)

 吉田は週刊新潮(平成8年5月2・9日合併号)のインタビューでは「本に真実を書いても何の利益もない」「事実を隠し、自分の主張を混ぜて書くなんていうのは、新聞だってやっている」と捏造(ねつぞう)を認めた。

 一方、元毎日新聞記者である千田は昭和48年の著書『従軍慰安婦』で、慰安婦を従軍看護婦や従軍記者のように直接軍の管理下にあるよう印象づけた。ノンフィクションの形をとりながら「女性の大半は朝鮮半島から強制動員した」「慰安婦の総数は昭和13年から同20年まで8万人とも10万人とも言うが、その大半は朝鮮人女性」などと何ら出典も根拠も示さず書いた。



※吉田清治(写真)

▼真実でない河野談話があるから起こる弊害


 実際は、秦の推計では慰安婦の総数は2万~2万数千人であり、そのうち日本人が4割、朝鮮人は2割程度だった。

 産経新聞はヒアリング内容と評価、見解について内閣府に情報公開請求したが「公にすると今後、任意で協力を要請する調査で、公開を前提とした回答しか得られなくなる」との理由で拒否された。

 河野談話は日本国内にとどまらず海外にも弊害をもたらしている。米カリフォルニア州グレンデール市にある「慰安婦」像の撤去を求める訴訟を起こしている目良浩一は19日の記者会見でこう訴えた。

 「訴訟で中国系団体の介入を招いたのも、真実でないにもかかわらず河野談話があるからだ。日本政府には客観的な事実を広報していただきたい」



 吉田、千田の創作した“小説”が韓国語や英語に翻訳されるなど、史実と異なる強制連行説や性奴隷説が拡大再生産されていった。「歴史戦」第2部は「慰安婦問題」を広めた人たちに焦点をあてる。(敬称略、肩書は当時)
http://sankei.jp.msn.com/politics/news/140520/plc14052007580006-n3.htm



▲1957年2月26日 東亜日報
米軍の慰安所が大火 (5棟全焼)

※日本ではアメリカのことを「米国」と
呼ぶが、韓国では「美国」と呼ぶ。




唯一の主【キリスト教から 改宗拒んだ女性に死刑判決 スーダン 】

2014-05-21 04:25:32 | 今日の御言葉




イスラエルよ聞け。
われわれの神、主は唯一の主である。

あなたは心をつくし、精神をつくし、
力をつくして、あなたの神、
主を愛さなければならない。


きょう、わたしがあなたに命じる
これらの言葉をあなたの心に留め、
努めてこれをあなたの子らに教え、

あなたが家に座している時も、
道を歩く時も、寝る時も、
起きる時も、
これについて語らなければならない。

「申命記」6章4-7節 旧約聖書 口語訳



苦しみに出会ったときには、

微笑みをもって
それを受け取りましょう。


これこそ、神様の最大の恵み、

つまり、神様が私たちに
お与えになること、
私たちをお求めになること、


すべてを、微笑みをもって
受け取るということなのです。


マザーテレサ
(マザーテレサ『100の言葉』より)




★キリスト教から
改宗拒んだ女性に死刑判決 スーダン

◆CNN.co.jp 2014年5月17日

http://www.cnn.co.jp/m/world/35047994.html

【CNN】スーダンでキリスト教の信仰を捨てることを拒んだ女性が、イスラム教の教えに背いたとして背教の罪に問われ、首都ハルツームの裁判所で死刑判決を言い渡された。女性側は判決を不服として控訴する方針。

死刑判決を受けたのはメリアン・イェイヤ・イブラヒムさん(27)。夫によると、イブラヒムさんはキリスト教徒だが、裁判ではイスラム教徒として裁かれたという。

人権団体アムネスティ・インターナショナルによれば、イブラヒムさんは妊娠8カ月目で、1歳8カ月の息子とともに拘置されている。判決ではさらにイスラム教のシャリア法に基づいて、イブラヒムさんがキリスト教徒の男性と結婚したことを姦通罪とみなし、むち打ち100回の刑も言い渡したという。

キリスト教人権団体によると、イブラヒムさんはイスラム教徒のスーダン人の父と、キリスト教徒でエチオピア人の母の間に生まれ、6歳の時に父がいなくなったため母にキリスト教徒として育てられた。

しかし裁判所は、父がイスラム教徒だったことを理由にイブラヒムさんもイスラム教徒とみなし、ほかの宗教の男性との結婚は無効と判断した。

アフリカの人権団体は今回の判決について、「スーダン自らが定めた憲法や国際法に違反する。メリアンさんは宗教的信念のみを理由として有罪を宣告された」と非難した。

米国と英国、カナダ、オランダの在スーダン大使館は、スーダン政府に対して信教の自由や改宗の権利を認めるよう求める声明を発表。「スーダンの司法当局に対しても、国民の価値観に沿った公正かつ温情ある姿勢でメリアムさんの裁判に臨むよう求める」と要請した。




◆中国当局、キリスト教会堂を
取り壊し 信者と対立

★CNN.co.jp 2014年 5月2日
http://www.cnn.co.jp/m/world/35047368.html

【CNN】中国沿岸部の浙江省温州で大規模なキリスト教の教会堂が取り壊され、キリスト教団体から、当局が宗教弾圧の動きを強めているのではないかと懸念する声が出ている。

温州はキリスト教徒が人口の15%を占め、別名「東のエルサレム」とも呼ばれる。28日に取り壊された三江教会は、総工費3000万人民元(約5億円)をかけて12年がかりで建設されていた。

地元当局は取り壊した理由について、許可された構造規模の4倍の大きさを持つ違法建築だったと説明。4月22日までに是正するよう求めたが、十分な是正が行われなかったとしている。

取り壊しに抗議する支援者らは、1カ月前から教会に立てこもるなどして当局とにらみ合いを続けていた。

同教会は当初、建設許可を得てプロジェクトに着工し、昨年9月には地元自治体からモデルプロジェクトとして賞賛されていた。

米国のキリスト教団体は、浙江省の温州や杭州で教会に対する弾圧が厳しくなっていると主張。同省の夏宝龍・党委書記が省内の教会を視察し、「目立ち過ぎる」と判断したことを発端として、弾圧が強まったとしている。

(2014.05.02 Fri posted at 10:39 JST)

栄誉【「なぜ私を加護してくれないのか」迷信にすがる共産党幹部 】

2014-05-20 02:07:27 | 今日の御言葉



父の祝福は、
子供たちの家を堅固なものとし、
母の呪いは、
子供たちの家の土台を覆す。

父の名誉を傷つけてまで、
自分の栄誉を求めるな。
父の不名誉は、
お前の栄誉とはならない。


シラ書〔集会の書〕/ 03章 10節
旧約聖書続編 新共同訳



一人ひとりが、わたしにとって、
この世界における
たったひとりの人です。

マザーテレサ
(『マザーテレサ100の言葉』)




※クイズ


Q. 世界最大のマフィア組織は ?
(答えは一番下参照)



★「なぜ私を加護してくれないのか」迷信にすがる共産党幹部

■産経新聞 2014年5月15日 10:55

http://sankei.jp.msn.com/world/news/140515/chn14051510550003-n1.htm


▲中国陝西省の道教寺院で、銅像に上る観光客=(共同)


 先月29日、中国四川省共産党委員会の李春城前副書記が汚職で摘発され党籍を剥奪されたニュースは全国で大々的に報じられた。今のご時世、高官1人が汚職で摘発された程度のことは別に驚きでも何でもないが、メディアが興味津々なのは、公表された数々の悪行の中に、「権限を乱用して迷信活動を行った」との項目があったことだ。

 李氏は四川省の党副書記在任中、親の墓を省内の名所・都江堰に移した際に1千万元(約1億6千万円)を使って風水師を招き「道場(道教的祈祷(きとう)式)」を行わせたことが「迷信活動」とされた。一度の法事のためにこれだけの大金を注ぎ込んだのだから驚きだ。

 もちろん、親のために「道場」を催したこと自体は汚職にはならない。彼の場合、共産党の幹部としてそれをやったことがおとがめの理由となった。建前上、共産主義を唯一の信仰とする共産党は、党員幹部の「迷信活動」を禁じているからだ。

 しかし、建前とは裏腹に今は中国共産党の幹部こそが“迷信深い”人たちとなっているのである。

 たとえば山東省泰安市共産党の胡建学元書記は、高名な占い師に「橋を造れば運が回ってきて昇進できる」といわれると、市の公共プロジェクトとして無用の鉄橋を造らせた。山西省交口県の房吉華元党書記は風水師に党委員会ビルの風水を見てもらって「交口県地理風水報告書」まで作らせ、ビルの大改造工事を行っている。

 汚職で摘発された広東省韶関市の叶樹養元公安局長は、公私問わず、何かを決めるときに占い師に伺いを立てるのが長年の習慣となっており、凶悪殺人犯の行方を追うときでも占い師の教えを請うた。



 風水や占いなどだけでなく、仏さままで彼ら汚職幹部がすがる対象となる。内モンゴル自治区赤峰市の徐国元元市長は賄賂を取るのが好きだが、賄賂金が入ってくる度にまずそれを家の仏壇の下に入れて、夫婦で線香を立てて拝むのが日課だったという。

 黒竜江省政治協商会議の韓桂芝元主席の場合、自らの汚職容疑が取り調べられている最中、家に安置された仏像を拝みながら、「仏さまよ、なぜこの私を加護してくれないのか」と泣きついたと報じられている。

 このように、今の共産党幹部の多く、とりわけ汚職幹部の多くは自らの昇進・出世のために風水や占いに助けを求めたり、仏さまを引っ張り出して汚職の「ご加護」をしてもらったりして、私利私欲のために迷信にも宗教にも何にでもしがみつくありさまである。

 人民日報社運営のニュースサイトの人民網がこの問題を取り上げ、「迷信や宗教に心を奪われた党員幹部は全国に大勢いる」と嘆いたことから見ても、この現象はかなりの広がりをもっていることが分かる。

 かつて毛沢東時代、「無神論」が党の信条とされていた中、神仏を何とも思わない幹部たちは悪行でも何でも平気で行ってきた。共産主義のイデオロギーが完全に崩壊したいま、彼ら共産党幹部自身が迷信や神仏にすがろうとしている。

 しかし、それはけっして彼らの「改心」を意味するものではない。彼らはただ、悪事を働く自分たちの「救い」として迷信や宗教を道具に使っているだけだ。神仏を信じようが信じまいが、この悪党集団のやっていることはいつも同じである。

 その一方、現世利益を約束しないキリスト教に精神的救いを求めている中国の民衆は既に1億を超えており、民心が共産党政権からますます離れていることが分かる。

 いずれ、独裁政権が中国の大地から消え去ったとき、中国人民に本当の救いがやってくるであろう。




【プロフィル】石平

 せき・へい 1962年中国四川省生まれ。北京大学哲学部卒。88年来日し、神戸大学大学院文化学研究科博士課程修了。民間研究機関を経て、評論活動に入る。『謀略家たちの中国』など著書多数。平成19年、日本国籍を取得。




※有田芳生(ヨシフ)議員は、
一体どこで何を食べているんだ。
(資料写真)





A.「中国共産党」

花【西宮の教会で見頃 アンネのバラ / ネタニヤフ首相夫妻と会見】

2014-05-19 11:01:06 | 今日の御言葉
▼Photo エリ・エリヤフ・コーヘン氏
(元駐日イスラエル大使)



http://m.youtube.com/watch?v=dGpShtYkivI



なぜ、衣服のことで思い悩むのか。
野の花がどのように育つのか、
注意して見なさい。

働きもせず、紡ぎもしない。


しかし、言っておく。
栄華を極めたソロモンでさえ、この花の
一つほどにも着飾ってはいなかった。

今日は生えていて、
明日は炉に投げ込まれる野の草でさえ、
神はこのように装ってくださる。

まして、あなたがたには
なおさらのことではないか、
信仰の薄い者たちよ。


「マタイによる福音書」/ 06章 28-30節
新約聖書 新共同訳


無条件に天の前に捧げ、
み意のままに任せる心が必要です。
神様は私の父ですから、
私がいなければならない所を一番良く知って、
私が一番幸福になり、
満足を感じ得る場所に導いてくださいます。




▲イスラエルのネタニヤフ首相と懇談する天皇陛下
=13日、皇居・宮殿、代表撮影



★ネタニヤフ首相夫妻と会見

◆ロイター 2014年5月13日 16:51 JST
(西日本新聞2014.5.13)
http://www.nishinippon.co.jp/nnp/national/article/87945


▲イスラエルのネタニヤフ首相夫妻を
迎えられる天皇、皇后両陛下
=13日、宮殿・竹の間(代表撮影)


 天皇、皇后両陛下は13日、皇居・宮殿でイスラエルのネタニヤフ首相夫妻と会見された。

 宮内庁によると、首相は「日本とイスラエルには苦難を乗り越えてきた共通点がある」と述べ、ホロコースト(ユダヤ人大量虐殺)と広島、長崎への原爆投下を挙げた。天皇陛下も「ホロコーストは大変痛ましいことでした」と応じた。

 東日本大震災発生後、被災地に医療チームを派遣するなどしたイスラエルの支援に対し、陛下は「ありがたく思います」と謝意を伝えた。

http://sp.m.reuters.co.jp/news/newsBodyPI.php?url=http://jp.reuters.com/article/kyodoNationalNews/idJP2014051301001752
(ロイター 2014年5月13日 16:51)





★兵庫 西宮の教会で見頃 アンネのバラ

★朝日新聞デジタル 2014年5月10日

ナチスの強制収容所で亡くなったユダヤ人少女、アンネ・フランク(1929~45)にゆかりのバラが、西宮市甲陽園西山町の「アンネのバラの教会」で咲き始めた。見頃は今月下旬ごろまで。アンネの生誕85年にあわせ、その生涯をたどる企画展も教会内の「アンネ・フランク資料館」で20~25日に開く。

(朝日新聞デジタル 2014年5月10日)


★アンネゆかりのバラ華やかに
丸亀の教会

◆四国新聞社2014年5月15日09:37
香川のニュース




▲ピンクやオレンジの花を咲かせている
アンネゆかりのバラと山本教会長
=香川県丸亀市津森町、
聖イエス会セシリヤ教会


「アンネの日記」の著者として知られ、ナチスの強制収容所で15歳の短い生涯を閉じたユダヤ人少女アンネ・フランク(1929~45年)ゆかりのバラが、香川県丸亀市津森町の聖イエス会セシリヤ教会で見頃を迎えている。ピンクやオレンジ色の大輪が、見る人に平和の尊さを語り掛けている。

このバラは、アンネの日記に感銘を受けたベルギー人の園芸家が作った新品種を、アンネの父オットー・フランクさんに贈ったもので、正式名は「アンネの形見」と訳されている。

1971年にイスラエルを訪れた聖イエス会の合唱団がオットーさんと出会ったのが日本に伝わるきっかけで、オットーさんから贈られたバラは、今では“平和のシンボル”として全国に広がっている。

同教会の教会長を務める山本節子さん(73)は当時の合唱団員の一人。「(アンネに)同情するだけでなく、世界平和に役立つことをしてほしい」というオットーさんの言葉を胸に、赴任先の教会でバラを育ててきた。7年前に赴任した同教会でも、兵庫県西宮市の「アンネのバラの教会」から苗木5本を譲り受け、丹精込めて栽培してきた。

バラはつぼみのころは深紅だが、花が開くとオレンジから黄、ピンクへと色を変えるのが特徴。教会の花壇では9株に増えたバラの花々が咲き誇り、華やかな香りを漂わせている。

今年はアンネ生誕85年に当たり、「思いが通じたのか、今年は特にきれいに咲いています」と山本さん。「絶望の中でも平和を祈り続けたアンネの心を多くの人に感じてほしい」と話している。

(四国新聞社2014年5月15日)


★花開く平和への祈り
今治の教会でアンネのバラ見頃

◆愛媛新聞ONLINE 2014年5月17日




▲【写真】オレンジやピンク色に咲き誇る「アンネのバラ」
=16日、今治市馬越町2丁目


愛媛県今治市馬越町2丁目の聖イエス会カルバリィ教会で、「アンネの日記」の著者、アンネ・フランク(1929~45年)にちなんだ「アンネのバラ」が見頃を迎え、まちに彩りを添えている。

アンネのバラは一年中花を咲かせる四季咲きで、開花時のオレンジ色から徐々にピンク色に変わる。2010年に広島県福山市のホロコースト記念館から8株譲り受け、15株まで増やした。
見頃は5月末まで。6月12~15日にはアンネ生誕85周年のパネル展がある。


(愛媛新聞ONLINE 2014年5月17日)

行う人【「キリスト教の正統は、 ローマではなくロシアにある」 不都合な歴史】

2014-05-18 04:44:40 | 今日の御言葉




そして、御言(みことば)を
行う人になりなさい。


おのれを欺いて、
ただ聞くだけの者となってはいけない。


おおよそ御言を聞くだけで
行わない人は、
ちょうど、自分の生れつきの顔を
鏡に映して見る人のようである。


「ヤコブの手紙」1章22, 23節
新約聖書 口語訳



今、この瞬間幸せでいましょう。

それで十分です。

その瞬間、瞬間が、私たちの
求めているものすべてであって、
他には何もいらないのです。

今、幸せであるようにつとめましょう。

他の人をーあなたより貧しい人々も含めて

ー愛しているのだということを、

行動によって示すことで、
彼らを幸せにすることができるのです。


たくさんのものが
必要なわけではありません。

ただ、微笑みかけてあげるだけで
いいのです。


だれもが微笑むようになれば、
世界はもっと素晴らしい場所に
なるでしょう。

ですから、笑って、元気を出して、
喜びなさい。


神はあなたを愛しているのですから。


マザーテレサ
(『マザーテレサ語る』より)







★「キリスト教の正統は、
ローマではなくロシアにある」

バチカンが隠ぺいしつづける
不都合な歴史
【橘玲の世界投資見聞録】

◆diamond.jp 2014年5月15日


橘玲×ZAi ONLINE 海外投資の歩き方
(ダイヤモンドオンライン)

http://diamond.jp/articles/-/53108


イエス・キリストが磔刑に処せられたのは12使徒の1人ユダが裏切ったからだ――。新約聖書にこう書かれたことで、ヨーロッパではユダヤ人は裏切り者(キリストの敵)と見なされ、迫害の対象となった。だがちょっと考えればわかるように、イエス自身が「ユダヤ人の王」を名乗り、弟子のほとんどもユダヤ人だったのだから、これは言い掛かりもはなはだしい。キリスト教を受容する過程のなかで、いつのまにかイエスや弟子たちが自分たちと同じ民族になり、ユダヤ人差別を正当化するためにユダだけがユダヤ人とされたのだ。

 キリスト教の歴史のなかで、こうした史実の改変はあちこちで行なわれている。

私たちは欧米経由でキリスト教を理解しているため、無意識のうちにヨーロッパ中心主義を当然のものとしてしまう。宗教革命以前は西ヨーロッパのキリスト教はカトリックだったから、これはカトリック(バチカン)中心史観でもある。

 それでは、バチカンが隠蔽し改竄しなければならなかった歴史とはいったい何だろう。

 それは、「もうひとつのローマ」の存在だ。


▼初期キリスト教の歴史はいきなり帝都ローマへ


イエスの死後、キリスト教は邪教としてローマ帝国の弾圧にさらされる。なかでも“暴君”ネロがローマ大火をキリスト教徒による放火として信者を処刑し、初代ローマ教皇ペテロが逆さ十字にかけられて殉教したことは広く知られている。こうした逸話から、カトリック史観では、初期キリスト教の歴史はエルサレムからいきなり帝都ローマへと移ってしまう。

 しかしこれは、徒歩やロバで移動するしかなかった当時の交通事情を考えればあり得ない話だ。

キリスト教は、ユダヤ教の選民思想を否定することですべての民族に開かれたグローバル宗教となった。だがこれは、当のユダヤ人にとってはキリスト教を積極的に信仰する理由がない、ということでもある。わざわざ自分たちの既得権(全知全能の神によって選ばれた民族)を放棄する必要はないからだ。




 ▼それでは初期のキリスト教はどこで、誰に対して布教を行なったのだろう。

 どこで、というのは地図を見れば明らかだ。エルサレム(ユダヤの土地)で布教が進まないのであれば、まずは近くの都市を目指すほかないない。


 当時、エルサレムからもっとも近いローマ帝国の大都市はアレクサンドリアだった。その名のとおりアレクサンドロス大王のエジプト遠征によってつくられた都市で、クレオパトラの死とともにローマ帝国に編入された。

 アレクサンドリアに次いでエルサレムに近い大都市は、アナトリア半島の付け根(現在のトルコとシリアの国境)にあるアンティオキアだった。アンティオキアはアレクサンドロス大王の後継者の1人ニカトル(セレウコス1世)が築いたセレウコス帝国(セレウコス朝シリア)の首都で、シルクロードの出発点として繁栄し、ローマ、アレクサンドリアと並んでローマ帝国の三大都市とされた。

▼それでは、初期のキリスト教は誰に対して布教したのか。

 アレクサンドロスやアンティオキアはアレクサンドロス大王の遠征によって誕生した都市だ。マケドニアの王子として生まれたアレクサンドロスは、アリストテレスを家庭教師とした古代ギリシア文明の正統な後継者だった。この古代ギリシア文明が、アレクサンドロス大王の東方遠征によって各地に伝播し、古代オリエント文化と融合したのがヘレニズム文化だ。

 アレクサンドリアもアンティオキアもヘレニズムを代表する都市で、ひとびとはギリシア語を話し、ギリシアの学問や古典に親しみ、オリンポスの神々を信仰していた。すなわち、彼らは「ギリシア人」だった。

 イエスの生きた紀元前後は、アテネやスパルタといった古代ギリシアのポリスは衰退し、文化や学問の中心はアレクサンドリアをはじめとする地中海沿岸の諸都市に移っていた。キリストの教えを最初に受容したのは、こうしたヘレニズム(ギリシア)の知識人たちだった。

 初期のキリスト教は、「ギリシア人の宗教」として始まった。だからこそ新約聖書は、ギリシア語で書かれているのだ。


▲エジプト・カイロの
コプト地区にある聖ゲオルギウス教会 
(Photo:©Alt Invest Com)



▲聖ゲオルギウス教会の
ドームに描かれたイエス・キリスト
 (Photo:©Alt Invest Com)



「ヨーロッパ文明は、ヘブライズム(キリスト教)とヘレニズム(古代ギリシア文明)の融合だ」といわれる。だがここでいう「ヘレニズム」は、ルネサンスの時期に西ヨーロッパで“再発見”された古典古代のことを指している。だがこれも歴史の歪曲で、イエスの死の直後から、アレクサンドリアやアンティオキアといったギリシア人の都市でキリスト教とヘレニズムは融合していた。

 その当時、ローマは政治の中心ではあっても文化はなかった。ローマのひとびとはラテン語を使っていたが、知識層はギリシア語でギリシアの古典を学んでいた。そんなローマに、文化の中心だったギリシア(ヘレニズム)世界から最先端の思想/宗教としてキリスト教が伝えられたからこそ、弾圧にもかかわらず急速に信者を増やしていったのだ。

 キリスト教の画期は、紀元330年にコンスタンティヌス帝が都をコンステンティノポリス(現在のイスタンブール)に移し、キリスト教を公認したことだった。コンスタンティノス帝は、この新しい都を「新ローマ」と呼んだ。





▼この遷都によって、ローマ世界にはキリスト教の5つの「聖地」が生まれた。

 イエス自らが布教を行ない殉教したエルサレム、帝国の首都ローマ、初期のキリスト教が拠点としたアレクサンドリアとアンティオキア、そして帝国の新首都であるコンスタンティノポリスだ。

 ローマ帝国の国教となったキリスト教は、第1回のニケヤ公会議(325年)を皮切りに7回の全地公会議によって教義の統一と組織の整備を図ることになる。381年のコンスタンティノポリス公会議では5つの聖地に総主教区を置くとともに、その序列がローマ、コンスタンティノポリス(新ローマ)、アレクサンドリア、アンティオキア、エルサレムと決められた。だがこの頃から、地中海世界を統一した古代ローマの体制(パクス・ロマーナ)が揺らぎ始める。

 まず、4世紀後半から始まったゲルマン民族の大移動によって西ローマ帝国が滅亡(476年)する。これによってローマ総主教区(バチカン)は政治的・軍事的な力をすべて失い危機的状況に立たされる。

 このときバチカンが選んだのは、宗教的権威によって生き残りを図る道だった。そのためには、ローマが「キリスト教の5つの総主教区のひとつ」では都合が悪い。蛮族の王に対して“法王”を名乗るためには、バチカンが神の唯一の「地上での代理人」でなければならない。こうしてローマ総主教区は残りの4つの総主教区から袂を分かちカトリックとなった。

 歴史の次の大きなうねりはムハンマドに始まる7世紀のイスラム勃興だった。アラビア半島を統一した後、エルサレムを征服したイスラム勢力はその勢いで東ローマ帝国を攻めるが頑強な抵抗に会い、進路を南にとってエジプトから北アフリカ、イベリア半島(現在のスペイン)南部にまで勢力を拡げる。これによってキリスト教の5大総主教区のうちエルサレムとアレクサンドリアの2つが異教徒の手に落ち、イスラムと対峙する最前線となったアンティオキアも荒廃・衰退していく。

 北アフリカを失ったことはキリスト教だけでなく、東ローマ帝国にとっても深刻な事態だった。当時の北アフリカはゆたかな穀倉地帯で、コンスタンティノポリスで消費される小麦はエジプトから運ばれてきたからだ。

▼キエフ大公国のウラジミール大公がギリシア正教を国教に

 南側をイスラム勢力に抑えられてしまった以上、東ローマ帝国もキリスト教も北を目指すほかはない。

 現在のルーマニアやウクライナのある黒海北岸は当時は蛮族の土地だったが、ゲルマン人が西へと移動し、フン族の勢力が衰退すると、北からスラブ民族が流入してくるようになった。東ローマ(ビザンティン)帝国は北方に勢力を伸ばすためにキリスト教の布教にちからを入れ、スラブ民族を馴致してウクライナを新たな穀倉地帯にしようとした。

 8世紀になるとキエフ(現在のウクライナ)にルーシという東スラブ人の国が生まれた。キエフ大公国とも呼ばれるこの国は、10世紀末のウラジミール大公の時代に最盛期を迎える。



 国土の統一を成し遂げたウラジミール公は、王国にふさわしい宗教を取り入れようと考えた。このときの選択肢は、イスラム教、カトリック、ギリシア正教の3つだった。

 宣教師たちの話を聞いたウラジミール公は、イスラム教はたくさんの妻を持てるのはいいが、酒を飲んではいけないというのでは人生の楽しみがなくなってしまうと却下した。カトリックとギリシア正教は、調査団をローマ(バチカン)とコンスタンティノポリス(アヤソフィア)に派遣してどちらが荘厳かで決めることにした――。このよく知られた話は後世の創作のようだが、ウラジミール公の使節がアヤソフィアを訪れたのは事実で、次のような報告が残されている。

 彼ら(ビザンティン人)は、自分たちの教会(アヤソフィア)へ私たちを連れてゆきました。私たちは天上にいたのか地上にいたのかわかりませんでした。地上にはそのような美しい光景はなく、それを語ることもできません……。私たちはその美しさを忘れることはできません(『ロシア原初年代記』987年/井上浩一『生き残った帝国ビザンティン』より)。

 全盛期のビザンティン帝国は、文化の程度においても、絢爛豪華さにおいても、戦争と内乱によって財政が破綻していたローマ(バチカン)を圧倒していた。

 ウラジミール大公が正教の洗礼を受けたのは、ビザンティン帝国皇帝バシレウス2世の妹アンナを妻として娶ったからだ。ビザンティン皇帝と親族関係を結ぶという栄誉に感激したウラジミール公は、5人の妻と800人の妾と縁を切ってアンナをただ1人の妻とし、さらには妻へのプレゼントとしてギリシア正教を国教とし、国民全員に洗礼を受けさせた。



▲アナソフィア(イスタンブール)。
「私たちは天上にいたのか
地上にいたのかわかりません」

(Photo:©Alt Invest Com)



▼「ロシアはギリシアから生まれた」

 スラブ民族がビザンティン人に知られるようになるのは9世紀で、それまでは文字も持たない遊牧民(蛮族)だった。帝国の北縁に住むようになった彼らに最初に布教を行なったのが正教の修道士・聖キリルで、聖書を彼らの言葉に翻訳するためにギリシア文字とヘブライ文字を組み合わせた「キリル文字」、すなわち現在のロシア文字を考案した。

 聖キリルたちの伝道によって945年にブルガリアがキリスト教を国教とし総主教座が設置される。次いでキエフ(ウクライナ)やセルビアにもキリスト教は浸透し正教の教えはスラブ民族の文化や生活と一体化していく。

 その後、キエフ朝は分裂し、さらにはモンゴルの襲来を受け、ロシアは混乱期を迎える。だがモンゴルは宗教にまったく関心を示さなかったため、この時期も正教は勢力を拡げ、モスクワ朝がタタールのくびき(モンゴル支配)を脱してロシアを再統一すると、総主教座もキエフからモスクワへと引き継がれる。ウクライナ問題がこじれるのは、ロシア人からすると、そこが他国(別の主権国家)ではなくロシア(ルーシ)の一部だからだ。


 ビザンティンとロシア(スラブ民族)の歴史をたどると、この国の奇妙な出自が見えてくる。



 ロシアというのは、ビザンティン人によって“発見”されるまでは文字もなければ文化もない蛮族の集団でしかなかった。それが聖キリルによって文字を与えられ、正教に改宗することで文明の光に浴し、ようやく“ひと”として認められるようになったのだ。

前回述べたように、ビザンティン帝国というのはギリシア人の国だった。だとすれば、「ロシアはギリシアから生まれた」ことになる。


[参考記事]●ビザンティン帝国=ギリシアが答えだった





▲古代ギリシア文明の象徴・
パルテノン神殿   
  (Photo:©Alt Invest Com)

  
モンゴルに支配されたことをロシアの屈辱の歴史とする見方がある。だがそれ以上に、自分たちの文字も文化も宗教も、すなわちアイデンティティのすべてがギリシアからの借り物だということの方が彼らにとって深刻な問題ではないだろうか。

 だがここで、(ロシアにとって)ものすごく都合のいいことが起きる。1453年にビザンティン帝国がオスマントルコに攻め滅ぼされてしまったのだ。

 ビザンティン帝国滅亡後の1473年、ロシア(モスクワ朝)のイワン3世はビザンティン最後の皇帝の姪を妃に迎える。このことによって、ロシアはビザンティン帝国の正統な後継者を名乗ることになった。イワン3世は「大公」から「皇帝」となり、ビザンティン帝国の双頭の鷲を紋章に掲げた。

 コンスタンティノポリスの陥落で、正教の4つの総主教区はすべてイスラムの手に落ちた。正教の主座はロシア帝国に移り、モスクワはローマ、コンスタンティノポリスに次ぐ「第三のローマ」になった。

 ▼“ビザンティン史観”に立つと、ヨーロッパのまったく別の姿が見えてくる。

 ローマ帝国の正統は、コンスタンティノポリス(新ローマ)を経てモスクワ(第三のローマ)に継承された。キリスト教の正統である総主教の座もローマ(バチカン)ではなくモスクワにある。

 ドストエフスキーの長編小説に登場する帝政ロシア末期の知識人たちは、西欧近代との遭遇によって、農奴制の「遅れたロシア」と神に愛でられた「聖なるロシア」に引き裂かれて煩悶する。帝政ロシア→ソ連→ロシアの歴史は、ずっとこの「自虐」と「自尊」のあいだで揺れてきた。

 そう考えると、西ヨーロッパとロシアの関係がたんなる政治的な利害得失ではないことがわかるだろう。ロシアにとって、欧米の“カトリック史観”は歴史の歪曲でしかない。それは歴史と宗教の正統をめぐる根本的な対立なのだ。



▲モスクワ・赤の広場に建つ
聖ワシリイ大聖堂   
   (Photo:©Alt Invest Com)



<執筆・ 橘 玲(たちばな あきら)>

作家。「海外投資を楽しむ会」創設メンバーのひとり。2002年、金融小説『マネーロンダリング』(幻冬舎文庫)でデビュー。「新世紀の資本論」と評された『お金持ちになれる黄金の羽根の拾い方』(幻冬舎)が30万部の大ベストセラーに。著書に『黄金の扉を開ける賢者の海外投資術 究極の資産運用編』『黄金の扉を開ける賢者の海外投資術 至高の銀行・証券編』(以上ダイヤモンド社)などがある。

最新刊『タックスヘイヴン TAX HAVEN』(幻冬舎)が発売。

ザイ・オンラインとの共同サイト『橘玲の海外投資の歩き方』にて、お金、投資についての考え方を連載中。




知恵ある者【ヴォーリズの生涯、マンガ本に 没後50年記念し出版 】

2014-05-17 06:16:04 | 今日の御言葉




どうして知恵ある者となれようか、

鋤を握り、
突き棒の扱いを自慢する者が。
また、牛を追い立て、仕事に忙しく、
話題は子牛のことばかりという者が。

シラ書〔集会の書〕/ 38章 25節
旧約聖書続編 新共同訳




完全に神にしたがうこと、
他人を信じ愛すること、そして、
だれに対しても陽気でいることです。


喜びとともに苦難をも
受け止めなければなりません。
貧しい人生を明るく信じて
生きなければなりません。

そして、
もっとも貧しい人のなかにいる
イエスの世話を
陽気にしなければなりません。

神は陽気に与える者を愛するのです。
微笑みながら与えられたものこそ
最高の贈り物なのです。

もし、あなたが神に対してつねに
「はい」と答える心づもりがあるなら、
どんなことがあっても
微笑んでいるようにしなさい。

そうすれば神の恵みが受けられ、
傷つくまで与えつづけることが
できるでしょう。


マザーテレサ
(マザーテレサ『マザーテレサ語る』より)





★ヴォーリズの生涯、マンガ本に
没後50年記念し出版

◆京都新聞2014年5月16日



▲出版された「神の国の種を蒔こう」(左)と漫画「W・メレル・ヴォーリズ伝」

建築家で、キリスト教伝道に基づく数々の事業を手がけたウィリアム・メレル・ヴォーリズの没後50年を記念して、公益財団法人近江兄弟社(滋賀県近江八幡市)は、入門編となる伝記漫画「W・メレル・ヴォーリズ伝」と、月刊誌「湖畔の声」に掲載されたヴォーリズの文章を集めた「神の国の種を蒔(ま)こう」の2冊を出版した。

「ヴォーリズ伝」は日本での生活や国籍取得に至る思い、建築設計の思想などを、エピソードとともに読みやすく紹介している。滋賀県が2001年に発行した「滋賀の20世紀」に収められた漫画に加筆し、巻末に写真19枚を加えるなど再編集した。

「神の国の種を蒔こう」では、ヴォーリズが自身の言葉で語るキリスト教信仰や思想を翻訳で伝えている。ヴォーリズの信条である「スチュワードシップ」については、財産は神や隣人から預かったもので、公共の利益のために使う責任があると記している。また、内村鑑三との往復書簡も掲載している。同財団は「2冊を通して、隣人愛に生きたヴォーリズの生涯を知ってほしい」としている。

「ヴォーリズ伝」(サンライズ出版)は800円、「神の国の種を蒔こう」(新教出版社)は2千円。問い合わせは同財団TEL0748(32)2456。







★希望の洋上書店 金沢に:石川

◆中日新聞2014年5月17日
(CHUNICHI Web)




▲乗組員らの案内で船上書店を
見学する招待客=金沢港無量寺埠頭で


船内50万冊、英会話イベントも


世界最大の洋上書店として知られる大型国際書店船「ロゴス・ホープ号」(一二、五一九トン)が金沢港無量寺埠頭(ふとう)(金沢市無量寺町)に寄港し、十六日から船内の一般公開が始まった。二十六日まで。

ドイツに本部を置くキリスト教系慈善団体「GBA Ships」が主催している。ボランティアで約五十カ国の船員四百人が乗船し、アフリカやアジアなど世界各国を巡航。本を廉価で販売しながら、食料や医療支援などを通じて知識や支援、希望を届けている。四月下旬に香港を出発、出島港(長崎県)を経由し七年ぶりに金沢に来航。二十七日に韓国へ向け出港する。

船内にある約五千種類五十万冊の書籍は、理念に賛同する団体から廉価で提供されているため、例えば定価六ポンド(約九百六十円)の本が三百円だ。

寄港中は、船内ツアーや、英会話を楽しむ「イングリッシュカフェ」などのイベントを実施。船員が県内の小学校に訪れるなど、異文化交流イベントも。

この日はオープニングセレモニーも開かれ、エド・ファーベーク船長は「皆さんの街で学ぶこと、友情を育むことを楽しみにしている」とあいさつした。

一般公開は日-火曜は午後一~九時半、水-土曜は午前十時~午後九時半(二十四日は午前九時~正午)。入場料は百円。 (飯田樹与)



人々の義【護憲唱える「パリサイ人」たち 米大統領にまでご注進とは】

2014-05-15 17:10:39 | 今日の御言葉



言っておくが、あなたがたの義が
律法学者やファリサイ派の人々の義に
まさっていなければ、
あなたがたは決して天の国に入ることができない。

「マタイによる福音書」5章 20節
新約聖書 新共同訳




仕事の最中でも、祈ることはできます。


仕事は祈りを妨げないし、
祈りもまた、仕事を妨げることはないのです。


ただほんの少しだけ心を
神に向けるだけで良いのです。


愛しています、お任せしています、
信じています、神よ、私は今あなたが必要です。

こんな感じでいいのです。

これはすばらしい祈りです。

マザーテレサ
(マザーテレサ『日々のことば』より)





※元外交官のケビン・メア氏(資料写真)
http://m.youtube.com/watch?v=lA-tTQKVhV4

★護憲唱える「パリサイ人」たち 米大統領にまでご注進とは

■産経新聞 2014年5月9日 11:14

http://sankei.jp.msn.com/politics/news/140509/plc14050911140007-n1.htm

 一口で「護憲派」といっても、当然のことながらいろいろな人がいる。その中でも現行憲法を絶対視・神聖視し、さらに内閣法制局の官僚がその時々の社会・政治情勢に応じてひねり出したにすぎない憲法解釈を聖典のようにあがめ奉る学者やメディア、政治家を見ると、イエス・キリストの次の言葉を思い出す。

 「偽善な律法学者、パリサイ人たちよ。あなたがたは、わざわいである」

 ユダヤ教の律法を厳格に解釈し、やがては律法そのものより自分たちの解釈を重んじる本末転倒を演じたパリサイ人を強く批判している。彼らが自分勝手な律法解釈と神学大系を築き上げ、権力と権威でそれを民衆に強いる危険性をイエスは説いたのである。

 米大統領にご注進

 4月のオバマ米大統領の来日前には、民主党の蓮舫元行政刷新担当相や小西洋之参院議員ら有志15人が、在日米大使館に対し、安倍政権が目指す集団的自衛権の行使容認を支持しないよう求める文書を提出した。

 文書は、集団的自衛権をめぐる憲法解釈変更は「日本が立憲主義や法の支配を失う国となりかねない」と主張し、来週中に報告書を出す政府の「安全保障の法的基盤の再構築に関する懇談会」(安保法制懇)についてこう批判する。

 「通説的な憲法学者が一人も参加していない」

 この行為にも、イエスのことを人心を惑わすとして当時の支配国だったローマ政府に訴えたパリサイ人を連想した。民主党の長島昭久元防衛副大臣がツイッターで「属国でもあるまいし、嘆かわしい」とつぶやいたのももっともだろう。

 結局、オバマ氏は集団的自衛権見直しの取り組みに「歓迎と支持」を表明したのだから、彼らは二重に恥をかいたことになる。

 彼らは安倍晋三首相が「(憲法解釈に関する)政府答弁については、(内閣法制局長官ではなく)私が責任を持つ」と述べたことについて、「憲法は権力を縛るもの」という立憲主義の否定だと批判する。



 民主政権の時は…

 内閣の一部局にすぎない内閣法制局を首相の上に置くような議論も倒錯しているが、そもそも彼ら自身が権力の座(与党)にいるときはどうだったか。

 民主党政権は「政治主導」の名の下に内閣法制局長官の国会答弁自体を認めず代わりに法令解釈担当相を設けた。自分たちが政権を運営しているときには一閣僚に憲法解釈の権限を委ねておきながら、野党になると首相にすらそれは認めず「憲法破壊だ」などと言い募っている。また現在、盛んに安倍政権を批判する憲法学者らが民主党政権時代にも同様に、あるいは今以上に警鐘を鳴らしていたとは寡聞にして知らない。結局、自分たちの意向やイデオロギーに沿うかどうかで対応は変わるのだろう。


「みずからの正義について多弁を弄する一切の者たちを信用するな!(中略)彼らが自分自身を『善にして義なる者たち』と称するとき、忘れるな、パリサイの徒たるべく、彼らに欠けているのは-ただ権力だけであることを!」

 哲学者、ニーチェはこう喝破している。権力を持ったときは好き勝手に振る舞い、権力を失うと正義の仮面をつけて反権力を気取るのだ。パリサイ人には現在、「偽善者」「形式主義者」という意味もある。この種の人には気をつけたい。(政治部編集委員)




▲蓮舫元行政刷新担当相(写真)

家【順風の黒田日銀に伏兵、5年ぶり 「神の子」到来で冷夏予想】

2014-05-14 23:03:04 | 今日の御言葉
▼カトリック光丘教会(福岡県福岡市)
http://portal.nifty.com/cs/mitekite/detail/140420157900/1.htm




彼はわたしの名のために家を建てる。
わたしは長くその国の位を堅くしよう。

わたしは彼の父となり、
彼はわたしの子となるであろう。

もし彼が罪を犯すならば、
わたしは人のつえと
人の子のむちをもって彼を懲らす。

「サムエル記下」 7章13, 14節
旧約聖書 口語訳



すべての宗教は、永遠なるもの、
つまりもうひとつの命を信じています。

この地上の人生は
終わりではありません。


終わりだと信じている人たちは、
死を恐れます。

もしも、死は神の家に帰ることだと、

正しく説明されれば、
死を恐れることなどなくなるのです。


マザーテレサ
(マザーテレサ「日々のことば」より)





▲黒田バズーカ砲炸裂
(黒田東彦日銀総裁、写真)


お金刷るだけでなくて、
ちゃんと公共投資(財政出動)やろうよ。



★順風の黒田日銀に伏兵、5年ぶり
「神の子」到来で冷夏予想

◆ブルームバーグ2014年5月14日

http://www.bloomberg.co.jp/news/123-N5HTOT6K50YK01.html


5月14日(ブルームバーグ):消費税率引き上げ後の駆け込み需要の反動も想定の範囲内に終わる兆しが見えるなど、順風満帆に見える黒田日銀だが、5年ぶりに予想されている「エルニーニョ」の到来で冷夏になる可能性が出ており、日銀は一抹の不安を抱いている。関係者への取材で明らかになった。

スペイン語で「神の子キリスト」を意味するエルニーニョ。ペルー沖の太平洋赤道海域で海面水温が高い状態が保たれ、世界的に異常気象の原因となる現象を指す。気象庁は12日、これが今夏に発生し秋にかけて続く可能性が高いと発表した。エルニーニョが発生すると、日本の夏は全国的に気温が低くなる傾向がある。

第一生命経済研究所の永浜利広主席エコノミストは先月22日のリポートで、仮に今年7-9月期の日照時間が梅雨明けの遅れた2003年並みとなれば、同時期の実質GDPを前年同期比で0.5%、梅雨明けが認定されなかった93年並みとなれば、0.9%押し下げると試算している。

輸出の回復が遅れているだけに、景気の腰折れを防ぐには、個人消費が消費税引き上げ後の駆け込み需要の反動から回復していくことが不可欠だ。関係者への取材によると、日銀内では、エルニーニョによる冷夏が個人消費や消費者心理を冷やし、景気の足を引っ張る可能性を懸念する声が出ている。



97年以降で最も本格的

気象庁の前田修平エルニーニョ情報管理官は、ブルームバーグの電話取材に対し、今夏のエルニーニョ現象について、不確実性はあるものの、97年以降で最も本格的なものになる可能性があると語った。97年は前回の消費税率引き上げが行われた年で、アジア通貨危機や山一証券の破綻など国内の金融システム不安の高まりを受けて景気が失速した。

全国的に記録的な冷夏に見舞われた93年は、船田経済企画庁長官(当時)が6月に「景気はおおむね底入れした」という見解を表明したが、その後、冷夏・長梅雨という異常気象に加え、為替円高もあり景気は再び悪化。政府は景気底入れ宣言を取り下げざるを得なかった。

永浜氏は「今夏のエルニーニョが消費増税後の日本経済に思わぬダメージを与える可能性も否定できない」と指摘。「来年10月の消費税率引き上げの判断の際には、今年7-9月期の経済成長率が重視されるため、エルニーニョによる天候不順の影響が現実のものとなれば、今年12月に予定されている消費税率引き上げの判断に影響を及ぼすかもしれない」と指摘している。

内閣府が12日発表した4月の景気ウォッチャー調査によると、2、3カ月先の景気を見る先行き判断指数は前月比15.6ポイント上がり、50.3となった。比較可能な2001年8月以降、最大の上昇となった。



反動減は短期で収束か

バークレイズ証券の森田京平チーフエコノミストは発表後のリポートで「先行きDIは景気の改善・悪化の境目である50を超えるまでの上昇が見込まれている。このことは、消費増税の反動減が短期で収束する可能性を示唆していると解釈できよう」という。

日銀の黒田東彦総裁は先月30日の会見で、「消費税率引き上げに伴う駆け込み需要とその反動の影響を受けつつも、基調的には潜在成長率を上回る成長を続ける」と表明。生鮮食品を除く消費者物価指数(コアCPI)の前年比上昇率(消費増税の影響を除く)が15年度を中心とする期間に「2%の目標に達する可能性が高い」と述べた。

しかし、三井住友アセットマネジメントの宅森昭吉チーフエコノミストは同社のサイトで「4月の消費税率引き上げで落ち込んだ消費が夏には立ち上がる、という期待が広がっているが、エルニーニョ現象が発生すると経験則上、冷夏になる可能性が大きく、エルニーニョ現象発生で景気回復へのシナリオが狂う恐れがある」と指摘する。

黒田総裁は一方で、「今後、何らかのリスク要因によって見通しに変化が生じ、2%の『物価安定の目標』を実現するために必要になれば、ちゅうちょなく調整を行う」と語った。

みずほ証券の上野泰也チーフマーケットエコノミストは、エルニーニョ現象が発生して国内景気に悪影響を及ぼせば、「4月の消費税率引き上げ後の景気は持続的で力強い景気回復のけん引役が不在の状況に陥り、下振れリスクが色濃く漂う、すなわち何らかのショックに対してもろい状態になると十分予想される」としている。


記事に関する記者への問い合わせ先:東京 日高正裕 mhidaka@bloomberg.net;東京 藤岡 徹 tfujioka1@bloomberg.net

記事に関する記者への問い合わせ先:東京 日高正裕 mhidaka@bloomberg.net;東京 藤岡 徹 tfujioka1@bloomberg.net記事についてのエディターへの問い合わせ先:Paul Panckhurst ppanckhurst@bloomberg.net淡路毅, 上野英治郎

更新日時: 2014/05/14 00:01 JST



▲『日本国債は破綻しない』三橋貴明 (写真)

http://youtu.be/_lmRceR2WBY