あなたがたの光を人々の前に輝かしなさい。
人々が、
あなたがたの立派な行いを見て、
あなたがたの天の父を
あがめるようになるためである。
マタイによる福音書/ 05章 16節
新約聖書 新共同訳
先進国にも、一つの貧しさがあります。
それは、お互い同士、
心を許していない貧しさ、精神的貧困、淋しさ、
愛の欠乏からくる貧しさと言っていいでしょう。
愛の欠乏こそ、
今日の世界における最悪の病です。
(私が思うのに、この世で一番大きな苦しみは
一人ぼっちで、誰からも必要とされず、
愛されていない人々の苦しみです。)
マザーテレサ『愛と祈りの言葉』より
▲欧州訪問中のオバマ米大統領は27日、
バチカンでローマ法王フランシスコと
会談した。
オバマ大統領は自ら、
ローマ法王フランシスコの
「熱烈なファン」と称している。
★オバマ大統領、法王と会談―格差是正など追い風になるか
◆ウォールストリートジャーナル日本版2014年 3月 28日 10:29 JST
By CAROL E. LEE AND LIAM MOLONEY
【バチカン市】オバマ米大統領は27日、バチカンで、フランシスコ・ローマ法王と初めて会談した。会談は象徴的なもので、見解を異にする社会問題などは避けて、意見が一致している経済格差に焦点が当てられた。
▲President Obama and Pope Francis met for the first time at the Vatican on Thursday. Photo: EPA
ホワイトハウスは、人気の高い法王との会談がオバマ大統領の経済政策への関心を高める一助になると非常に期待をかけていた。両者間には、同性婚や中絶、避妊といった問題での見解の相違がある。
会談後にオバマ大統領は、法王の執務室で52分間にわたって、所得格差や移民制度の見直し、中東などでの国際紛争といった問題について話し合ったが、カトリック教会が反対している中絶への保険適用を定めたオバマケアについてはほとんど触れなかったと述べた。
大統領はその後、レンツィ・イタリア首相との共同記者会見で、「われわれの会談を貫いていたのは、お互いの外見や言葉、哲学が異なっても、相手の立場に立ち、相手を思いやれる能力が政治においても日常生活においても重要だということだ」と述べた。大統領は法王に対して訪米を要請するとともに、米国民は法王を大歓迎するだろうと伝えた。
オバマ米大統領とローマ法王、バチカンで初会談
オバマ大統領は、カトリック教会が反対している中絶・避妊など難しい問題は、バチカンの国務長官であるピエトロ・パロリン枢機卿と話し合ったと語った。大統領によると、パロリン枢機卿は「オバマケア適用において良心と信仰の自由が厳守されるかどうか」に懸念を表明した。大統領は「私は(雇用主が避妊などの面で従業員に保険を提供することに関しては)ほとんどの宗教組織が完全に免除されていることを説明した」と述べた。
バチカンは会談後の声明で、法王執務室でのオバマ大統領との会談では、米国民が「信仰の自由の権利、生活の権利、それに良心的反対の権利」を行使できることについて取り上げられたとし、避妊・中絶への教会の反対に不明確な言及をするにとどめた。
この会談に先立ち、米国の司教らは同問題で厳しい姿勢を示すよう法王に求めていた。法王は教会が主導的にこうした問題を強調しないよう求めてきたが、それにもかかわらず法王は今回、教会の教理をあらためて強く表明した。
バチカンの声明はまた、両者が人身売買の根絶をめざすことについても話し合ったことを明らかにした。法王はシリア内戦を平和裏に解決することを声高に求めており、近く中東を訪問するという。
法王は、市場主義的経済政策を厳しく批判するコメントをしていることで、特に米国で一部の反感を招いている。法王は今月、イタリアの新聞とのインタビューでも、「グローバリゼーションが多くの人を貧困から救っているのは事実だが、これは別の多くの人々を死に追いやっている」と述べている。
大統領のローマ法王との会談は、24日に始まった欧州歴訪の中でも非常に期待されていたものだ。法王の人気は大統領のそれを上回っている。26日発表されたギャラップ調査によれば、米国での大統領の支持率は52%であるのに対して、法王は76%に上った。
米国の教会は2015年秋にペンシルベニア州フィラデルフィアで開かれる家族に関する世界会議に法王が参加することを期待している。経済問題で大統領と意見を異にするベイナー下院議長(共和)は上下両院合同会議に法王を招待しており、一部では国連で演説するためのニューヨーク訪問も期待されている。
ただ、バチカンは訪米については何もコメントしていない。通常は訪問の数カ月前に確認されることになる。
オバマ大統領とフランシスコ法王の前任者であるベネディクト16世との関係は冷たかったため、ホワイトハウスは大統領と初の開発途上世界出身の法王との間により良い関係を構築したい考えだ。26日夜にイタリア入りした大統領は、自分の政策と法王の貧困との闘いのメッセージとの類似点を強調しようとして、経済格差に関する演説で法王の言葉を引用した。
法王が大統領の経済政策に賛同を示してくれれば、議会の承認を得るのに苦労している大統領にとっては追い風となる。大統領は法王に対して、移民法の修正を通過させられるチャンスはまだあると述べた。大統領は法王政治的ではなくても重要な役割を果たせる可能性があることを示唆し、「政策立案者たちが考える必要のあることと法王が話していることが収れんする可能性がある」と述べた。
(2014年 3月 28日 10:29 JST)
http://jp.wsj.com/article/SB10001424052702304233804579466160834767486.html
【今日の御言葉】