徒然映画日記。

食わず嫌いは卒業し何でも観よう。思い切りネタバレありの「観た帳」です。

愛のコリーダ

2007年02月24日 | ★★★★★


愛のコリーダ
おすすめ度:
制作:1976年 日本 フランス
製作:若松孝二・アナトール・ドーマン
監督・脚本:大島渚
出演:藤竜也 松田英子 中島葵 芹明香

アナトール・ドーマン繋がりで大島渚監督の愛のコリーダです。昭和の犯罪史を代表する「阿部定事件」をモチーフに作成された作品です。「女性が起こした猟奇殺人事件」としても稀な事例だと思います。

1976年の公開当時は規制のため大幅なカットが余儀なくされたという問題作。2000年に完全版として再公開されています。制作にあたっても国内では規制が発生するため編集作業はアナトール・ドーマンの協力によりフランスで行われたそうです。この種の「規制」に対して私は少々疑問を感じます。「規制」をすることにより、作品本来の芸術性や作品性が大きく歪曲されてしまうのではないかと思うのですが…。何でもアリでという訳にはいかないデリケートな問題なのでしょうが…。「映倫」様。ひとつ宜しくお願い致します。

中居の定は店の主人の吉蔵と愛人関係になります。関係が深くなるに従いふたりの情交はエスカレートしていきます。ついに定は吉蔵を殺害し、局部を切り落としてしまいます。ふたりの「究極の愛の形」があの凄惨な最期。壮絶です。でも、吉蔵は望んでいたのだと思います。まさに「事実は小説よりも奇なり」です。決してウキウキできる作品ではありませんが、心に残る作品であることには違いありません。

見終わったとき、私は、この阿部定という女性がとっても気になりました。「彼女はどんな生い立ちなんだろう?」とか「事件後彼女はどうなったんだろう?」など。興味がある方はこちらをどうぞ。事件前後の彼女の動向が書かれています。<阿部定事件>

愛のコリーダ2000@映画生活



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