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第157回「芥川賞」に沼田真佑氏の『影裏』　「直木賞」に佐藤正午氏の『月の満ち欠け』
二十歳を過ぎて職に就き、表面上は社会人であり乍ら、私生活は怠惰だった頃には「小説」が自分でも書けるぐらいに思って居て、「いつか」生活を変えたいと願いつつ毎夜酒に溺れて居たのだったが、荻窪界隈で飲んで居た頃に何度か私に風貌がそっくりな男が要る、と二軒程で聞いた事が在り、興味を持ったが、対面する事も無く帰省して２年後に読んだ「永遠の1/2」（佐藤正午氏のデビュー作）には何処となく郷愁を感じさせられ、其の後の氏の新刊も何冊か購入するも、読む事無く埃を被り、未だに氏が現役の小説家である事にさえ関心が持てないのである。