茶の湯 徒然日記

茶の湯との出会いと軌跡、お稽古のこと

箱の種類

2007-05-01 23:08:14 | 茶道マメ知識
 箱にも色々ある。何を入れるかによって、その素材、形、様々である。
 例えば、茶道具や骨董などの頑丈な箱、衣服や食品など柔らかいものを入れる箱、ゴミ箱などの捨てる為の箱、宝石などの美しく飾られた箱など私達の周りには箱が溢れている。
 箱の形は四角(正方形や長方形)をベースに、丸や楕円、多角形や、中身と同じ形をしたものなどこれまた様々。
 材質は、紙、木、竹、陶器など。

 茶道具における箱は紙もあるが、木製が多く、木の種類では桐が一番で、他に杉、樅、栃、桑、黒柿、紫檀、黒檀など。
 桐は箪笥でも重宝されてきたが、軽くて、木質が柔らかで加工に便利、衝撃を和らげる特性があり、湿気に強く、木材の白さが清潔な感じを与え、茶道具の箱としても多く使われてきた。湿気の多い日本では、水に浸かると木が膨らんで防水し、渇いても割れない桐はモノを守るのに最適だったのだろう。
 桐の次に多いのが杉、樅と続く。
 装飾的に使用されるものとして、桑や、紫檀や黒檀といった中国の木材がある。重さがあり、堅牢で見栄えがする一方で、衝撃を強く受け、乾燥に弱く割れ易いという特徴がある。
 箱の装飾には、蒔絵、漆塗(真塗・溜塗・春慶塗・掻合塗など)などがあり、守るという役割の他に、美しく中身を引き立てる為の役割りも果たすようになった。

 茶道具の箱は、大事にされるほど何重にもなっていたりする。二重箱は外箱・内箱からなり、三重箱は内箱・中箱・外箱からなり、大事な道具を守ってきた。
 先日先生のお宅で拝見した井戸茶碗は二重箱で、更に、茶碗は仕覆で覆われ、茶碗の中にはぴったりの真綿が詰められていた。衝撃を受けぬよう何重にも包まれて守られ、今に伝わってきたことが感じられ、感動した。

箱の歴史
http://blog.goo.ne.jp/m-tamago/e/52c12e22fecc59c59f3ebdaca11541fa
箱の意味
http://blog.goo.ne.jp/m-tamago/e/90c76b61363abd25ccaee86c54c2ef17

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