茶の湯 徒然日記

茶の湯との出会いと軌跡、お稽古のこと

日本家屋その4 近代建築と現代

2005-08-04 22:23:08 | 日本建築・茶室
 明治時代と共に西洋建築の波が押し寄せ、鉄・セメント・ガラスといった新しい建築材料が導入され、椅子への需要も高まった。また、関東大震災後は耐震性の必要からコンクリート造が確立。人々の生活は西洋化していく。
 
 第二次世界大戦後、日本では住居が不足し、公営住宅・公団住宅・公庫住宅といった住宅供給体制がひかれ、まずは外箱作りが急がれた。
 やがて一世帯一住宅から、一人一部屋へ、住宅供給は達成。
最近では、欧米スタイルが輸入されるに伴って、インテリアや建築に対する興味も高まり、住宅に求められることは量から質へ、質から快適性・健康性へと移って来ている。

 日本での畳の需要は生活の洋風化から減ったが、海外では畳愛好家が増えているそうで、スイス・アメリカ・ドイツ等で畳ショップが増加、“タタミ”という言葉が通用するとか。とはいえ、ほとんどが中国・台湾製。
 日本国内でもその通気性や保温・断熱性、湿度調節、芳香性、吸音性といったことから畳が見直されているとはいえ、新築マンションでの和室は皆無に等しく、マンションで一部だけ敷かれる畳は安くて虫がつき難い建材床(畳表にインシュレーションボードや発砲スチロール等を貼り付けたもの)で本来のワラ床を使った畳ではないそうだ。

 ところで、本来の畳といわれてピンときますか?
 畳は、イグサで織られた畳表と、ワラ30キロを40センチ積み重ねて5センチの厚さに圧縮したワラ床を縫い合わせ、縁をつけてできている。イグサは、刈り取った後、粘土を溶かした水につける(泥染め)と青みや光沢、独特の香りが生まれるんだそうだ。ちなみにイグサの産地は大分、広島、熊本、ワラ床の生産日本一は宮城とか。イグサ栽培農家も、畳職人も減ってきているというが、最近はイグサの縁の色も縁の模様もバリエーションが増えて選択の幅も広がっているようなので、少しずつでも需要が増えればと願っている。

 私は畳の上でゴロゴロするのも、正座するのも大好き。新しい畳を敷いた時の部屋の香りはなんともいえない。最近は椅子の生活が身について畳で座ることがない子供が増えているようだけれど、それは残念。夏は涼しく、冬は素足でも暖かく、フローリングよりも身体によいと思う。正座も座り方に慣れればすぐ足が痛んだりはしないのですが、椅子に慣れてしまった身体には不便なものなのでしょうね。

 日本建築の歴史を簡単にさらいました。インテリアコーディネーターの勉強をした際のノートを参考にしましたが、いかがでしたか。しばらく茶道に余り関係ない話でしたが、これから床の間や京間・関東間、茶室のお話などに続けて行きたいと思っています。
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