昨日三月三日は五節句のひとつ上巳の節句でしたね。皆様お雛様は飾りましたか。昔は壇飾りで賑やかに飾りましたが、住宅事情もあり最近はお内裏様とお雛様だけを飾るご家庭が多いようです。ごたぶんに漏れず我が家もそう。
小さい頃はきれいなお人形やお花が飾られ、蛤のお吸物と華やかなちらし寿司が食卓に並び、賑やかでうれしい日でした。
この時期、お茶の世界でもお雛様にまつわるお道具やお菓子などで楽しみます。桃の節句やお雛様の由来についてはお人形屋さんが詳しく説明しているHPを見つけたのでそちらにお任せして、私はお茶のお稽古での雛祭りをご紹介したいと思います。それにしてもこのHP、とても勉強になりました。
http://www.kougetsu.co.jp/hinamatsuri/iware.html
さて、お稽古は雛祭りにちなんだお道具を多く使い、徒然棚の薄茶点前のお稽古をしました。
掛物は大徳寺瑞峯院管長の書かれた桃花笑春風(桃花春風に微笑む)、茶花は桃と菜の花。春爛漫の床の間でした。
上巳の節句の花というとまず桃の花ですが、桃はちょうど花が咲く頃であること、中国では桃が古来女性を表すものであったこと、桃の木には邪気を祓う力があるとされたことから使われているようです。菜の花は春を表すものとして。最近はセットで売られることが多いですね。
ちなみに、菜の花は、茶花としては利休忌(二月二十八日)以降に使用します。これは利休様が切腹した際、菜の花が見事に咲いていてその悲しみを思い起こさせるからとの理由です。茶花としては3月以降に生けるのが決まりなのでご注意下さい。また菜種きんとんなどの菜の花に由縁のあるお菓子も3月以降に使用します。
点前座、徒然棚とは淡々斎好みの棚で、菱形の珍しい形。上段が襖のように左右に開くようになっていてそこに薄器を入れておく。下には水指を置く。先生のお宅では水指も菱形、馬の染付絵で、棚にぴったり合っている。お雛様のぼんぼりを象った水指もあり、それを使うことも。棚に水指を飾り、薄器を仕込んだら準備完了。
立雛の描かれた茶碗で総礼をして席に入る。点前畳に進み、上段の襖を左、右と開けて中から薄器を取り出し、茶碗と置きあわせる。薄器にはミル貝棗を使用。まさか襖の中から棗が出てくるなんてと最初は驚いた。茶杓の銘は雛の里としました。蓋置にはぼんぼりを。
お菓子は引千切(ひきちぎり、ひちぎりとも)。京都では雛祭りには欠かせないお菓子で、宮中の祝儀に使われた戴餅(いただきもち)に由来がある。お店によって形は様々ですが白もしくは蓬餅を伸ばしてくぼみを作り、一方を引きちぎったように伸ばして取っ手のような形を作って、くぼみに餡を乗せる。あこや貝の形にも似ていることからあこや餅と呼ばれたりもします。
お雛様といえば菱餅も欠かせませんが、この由来には諸説あるようです。宮中の菱花びら餅が元であるとか、蓬餅の上に紅白の餅を置いたことが始まりであるとか。紅は解毒作用のある梔子で染められたもので、春の桃の花を表し、白は穢れのない冬の雪を表し、緑は造血作用のある厄払い薬草の蓬で萌え出づる春の緑を表していて、厄を祓い春を呼ぶめでたい三段重ねになっています。
ところで、お内裏様とお雛様、皆さんは左右どちらをどう飾っていますか。我が家では、お人形側から見て右にお内裏様、左にお雛様ですが、京都では反対に飾っているのが大多数です。はてさて?
実は本来の飾り方は京都の、左にお内裏様、右にお雛様の並び方です。天皇は北に坐し、南を向いているという思想をベースに都は作られました。茶室もまたそういう作りになっています。(茶室の陰陽をご参照ください)
北から南に座った場合、左側が東、右側が西になります。東は太陽が出づる方向なので、西より上座、従ってお内裏様も左に、となったわけです。左大臣、右大臣でも、左大臣の方が位が上であることも同じです。
ではいつから反対になってしまったのか。これは明治以降、西洋文化が入ってきてその並び方に倣った際に入れ替わったとされています。だから東京では我が家のような飾り方が多いのでしょうね。また、最近では、女性上位だからなんていう人もいます。
不思議なことに右とつく言葉には○○の右腕になるとか○○の右に出るものはない、右へならえなどいい言葉が多いのに対し、左とつく言葉には左遷、左前などいい言葉がありませんね。。。。いつから変化したのでしょう。
余談ですが、先日友人がお雛様を見た外国の方に「この人たちは誰なの?彼はエンペラーなの?」と聞かれ、困ったそうです。言うなれば天皇というより親王(プリンス)なんでしょうか。続いて「FIVE BANDもいるよね。」と言われて大笑いしてしまったそうです。そう、五人囃子のこと。私も大笑いしました。
さて、お雛様、急いでしまわないと!
小さい頃はきれいなお人形やお花が飾られ、蛤のお吸物と華やかなちらし寿司が食卓に並び、賑やかでうれしい日でした。
この時期、お茶の世界でもお雛様にまつわるお道具やお菓子などで楽しみます。桃の節句やお雛様の由来についてはお人形屋さんが詳しく説明しているHPを見つけたのでそちらにお任せして、私はお茶のお稽古での雛祭りをご紹介したいと思います。それにしてもこのHP、とても勉強になりました。
http://www.kougetsu.co.jp/hinamatsuri/iware.html
さて、お稽古は雛祭りにちなんだお道具を多く使い、徒然棚の薄茶点前のお稽古をしました。
掛物は大徳寺瑞峯院管長の書かれた桃花笑春風(桃花春風に微笑む)、茶花は桃と菜の花。春爛漫の床の間でした。
上巳の節句の花というとまず桃の花ですが、桃はちょうど花が咲く頃であること、中国では桃が古来女性を表すものであったこと、桃の木には邪気を祓う力があるとされたことから使われているようです。菜の花は春を表すものとして。最近はセットで売られることが多いですね。
ちなみに、菜の花は、茶花としては利休忌(二月二十八日)以降に使用します。これは利休様が切腹した際、菜の花が見事に咲いていてその悲しみを思い起こさせるからとの理由です。茶花としては3月以降に生けるのが決まりなのでご注意下さい。また菜種きんとんなどの菜の花に由縁のあるお菓子も3月以降に使用します。
点前座、徒然棚とは淡々斎好みの棚で、菱形の珍しい形。上段が襖のように左右に開くようになっていてそこに薄器を入れておく。下には水指を置く。先生のお宅では水指も菱形、馬の染付絵で、棚にぴったり合っている。お雛様のぼんぼりを象った水指もあり、それを使うことも。棚に水指を飾り、薄器を仕込んだら準備完了。
立雛の描かれた茶碗で総礼をして席に入る。点前畳に進み、上段の襖を左、右と開けて中から薄器を取り出し、茶碗と置きあわせる。薄器にはミル貝棗を使用。まさか襖の中から棗が出てくるなんてと最初は驚いた。茶杓の銘は雛の里としました。蓋置にはぼんぼりを。
お菓子は引千切(ひきちぎり、ひちぎりとも)。京都では雛祭りには欠かせないお菓子で、宮中の祝儀に使われた戴餅(いただきもち)に由来がある。お店によって形は様々ですが白もしくは蓬餅を伸ばしてくぼみを作り、一方を引きちぎったように伸ばして取っ手のような形を作って、くぼみに餡を乗せる。あこや貝の形にも似ていることからあこや餅と呼ばれたりもします。
お雛様といえば菱餅も欠かせませんが、この由来には諸説あるようです。宮中の菱花びら餅が元であるとか、蓬餅の上に紅白の餅を置いたことが始まりであるとか。紅は解毒作用のある梔子で染められたもので、春の桃の花を表し、白は穢れのない冬の雪を表し、緑は造血作用のある厄払い薬草の蓬で萌え出づる春の緑を表していて、厄を祓い春を呼ぶめでたい三段重ねになっています。
ところで、お内裏様とお雛様、皆さんは左右どちらをどう飾っていますか。我が家では、お人形側から見て右にお内裏様、左にお雛様ですが、京都では反対に飾っているのが大多数です。はてさて?
実は本来の飾り方は京都の、左にお内裏様、右にお雛様の並び方です。天皇は北に坐し、南を向いているという思想をベースに都は作られました。茶室もまたそういう作りになっています。(茶室の陰陽をご参照ください)
北から南に座った場合、左側が東、右側が西になります。東は太陽が出づる方向なので、西より上座、従ってお内裏様も左に、となったわけです。左大臣、右大臣でも、左大臣の方が位が上であることも同じです。
ではいつから反対になってしまったのか。これは明治以降、西洋文化が入ってきてその並び方に倣った際に入れ替わったとされています。だから東京では我が家のような飾り方が多いのでしょうね。また、最近では、女性上位だからなんていう人もいます。
不思議なことに右とつく言葉には○○の右腕になるとか○○の右に出るものはない、右へならえなどいい言葉が多いのに対し、左とつく言葉には左遷、左前などいい言葉がありませんね。。。。いつから変化したのでしょう。
余談ですが、先日友人がお雛様を見た外国の方に「この人たちは誰なの?彼はエンペラーなの?」と聞かれ、困ったそうです。言うなれば天皇というより親王(プリンス)なんでしょうか。続いて「FIVE BANDもいるよね。」と言われて大笑いしてしまったそうです。そう、五人囃子のこと。私も大笑いしました。
さて、お雛様、急いでしまわないと!
段飾りではなくて、2人だけのやつです。
左右は左がお雛様です、逆もあるんですか、面白い話ですね。
3月3日を過ぎて片付けれないないときは、後ろ向きにしています、今も^^
やはり享保雛に間違いないようです。
紅花の産地である山形は、最上川の船運により紅餅を北前船で京や大阪に運び、その帰りの積荷として
上方文化が入ってきました。その中には沢山の雛人形もあり、県内はいたるところで「雛のみち」として展示が行われています。3月3日より4月4日くらいまででしょうか。楽しいイベントもあるようですので
機会がございましたら是非に!!
ですから、先日の僕のブログに載せた写真の、ミニチュア雛も、それに倣って並べてみました。
普段の生活では、古式に則ってという訳には行きませんから、せめてそうしたものだけでも、古式に倣ってみたいと思っています。
片付けられない時は後ろ向き、、、、思いがけない発想でした。
左右の話は面白いですよね。日出づる方角の東が上位との考え方はわかる気がします。
並び方ひとつとっても文化って面白いと思います。
享保雛でしたか、やはり。素敵な写真を見せて頂きありがとうございました。とても素敵な宝物をお持ちですね、大切になさって下さい。代々大切に受け継がれてきたものは輝いていますよね。
「雛のみち」のイベント楽しそうですね。山形には大学の友人もいて近しく感じている県です。また是非訪れたいと思っています。
お母さまの形見の押し絵雛、大切なものですね。
先日拝見したミニチュア雛、そんなに小さいとは思えないほど美しく精巧に作られていてびっくりでした。敷紙もぴったりでいいものを見せて頂きました。ありがとうございます。
並べ方、小さい頃から関東式なので悩むところですが、albireoさんのおっしゃるようにこうしたお祭りの際は古式に倣いたいとも思ったり、、、来年は、どうしましょう。