茶の湯 徒然日記

茶の湯との出会いと軌跡、お稽古のこと

流鏑馬(やぶさめ)

2005-09-11 18:46:50 | 日本マメ知識
 今日は茶道のお話とは全く違いますが、ほぉと思った新聞記事について。

 車の新車開発コンセプトが“流鏑馬”がトレンドとなるらしい。現代技術の象徴ともいうべき車に和のテイストが盛り込まれるという興味深い記事を読んだ。
 マツダ“ロードスター”はコンセプトを「人馬一体」として開発され、最近話題の“レクサス”はデザインフィロソフィーを「L-finess」(先鋭―精妙の美)と表現し、日本伝統文化を表すアローヘッド(矢じり)をモチーフとしたデザインを盛り込んで展開している。
 マツダもトヨタもその開発者は、“流鏑馬”がスポーツドライビングのキーワード「人馬一体」のイメージにもっともふさわしいと考えたようだ。
 確かに昔の日本人の乗り物といえば馬、2つの呼吸がぴったりあってこそ、動きも自在になったことだろう。

 “流鏑馬”は馬に騎乗し、疾走した状態から鏑矢(かぶらや)で3つの的を射る。
流鏑馬の歴史は、日本書紀に記されている457年に行われた騁射(うまゆみ)が原型とされ、これが馬的射(むまなと)、騎射(きしゃ)と称されるようになり、平安時代後期に“流鏑馬”の言葉が出現したという。
 平安時代は吉凶を占う行事、鎌倉時代には武士の嗜みとされていた。今は由緒ある神社の祭りなどでしかみることはできないが、1500年以上の歴史をもつ和の技術。今も流鏑馬には小笠原流、武田流、細川流といった流儀があるという。
 私は弓をひいた経験はないが、ダーツで的の中心に当てるだけでも難しいと思う。それを動いている馬に乗って的を射るのだから至難の技、相当な鍛錬と集中力が必要だっただろう。

 馬は生き物だけど、自動車は機械、開発者が心をこめて作ってくれた御蔭で乗る人は昔よりずっと楽で快適なんだろうな。あとは騎乗者が心を落ち着けて安全運転を心がけてくれれば言うことなし?! ロードスターとレクサス、試乗してみたいと思った。
 和のテイストが様々な場で見直され、活用されるのはなんだかうれしい。日本人が築いてきた文化や技術はすごいと思うから。
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