昨年、お茶で使われるお菓子の話を書いた時、
薄茶の前に出される干菓子の盛り方として、
「打ち物が一番格が高く、茶事などで2種の菓子を盛り合わせる時は、基本的に菓子器の右上に打ち物を、左下にそれ以外の干菓子を盛ることになります。」
とご紹介しました。
<ご参考>お菓子の話
http://blog.goo.ne.jp/m-tamago/e/5f873d98995bd8f36a661d84aaec9457
干菓子は自然や季節の動植物を象ったものが多く、様々なものがあります。
写真の干菓子は、琥珀の”蝶々”と打ち物の”桜の花”です。
これを以前ご紹介した干菓子の盛り方で菓子器に盛ると、桜の花は右上に、蝶々は左下に盛られることになるはずです。
しかし、通常、蝶々は花の上を飛ぶもの、約束にのっとって盛ったら不自然な図になってしまいます。
そんなときは、約束にとらわれず、写真のように二つを混ぜて盛ってしまう。
どうでしょう?写真の干菓子、桜の花の間を蝶々が自由に飛んでいるようにもみえて、とても自然で美しく見えませんか?
約束事はありながら臨機応変に状況によって変化させるひとつの例です。
他にも、組み合わせ次第ではありますが、水を象った干菓子、たとえ打ち物であっても、通常下を流れるはずの水が菓子器の右上にあったらおかしいでしょうし、空に浮かぶ月を象った干菓子が左下にあってはおかしい場合もあります。
実際の菓子の組み合わせによって、菓子器への盛り方は工夫が必要になり、亭主のセンスも問われるということでしょう。
写真の干菓子、最初別々に盛ってみて、そのあと写真のように混ぜたら、とてもしっくりと美しいと感じました。
普段から自然のものがどう存在しているのか体感しておくことで、なんとなく感覚として身についていくものなのかもしれません。ついつい知識や約束事に捕われてしまいがちですが、花も野にあるように生けよと教えられるように、最終的に茶に関わることは、自然に、あるように取り合わせたり、置いたりすることが大切なのだと感じました。普段から自然と交わり、楽しみ、あるがままの姿を吸収していきたいものです。
薄茶の前に出される干菓子の盛り方として、
「打ち物が一番格が高く、茶事などで2種の菓子を盛り合わせる時は、基本的に菓子器の右上に打ち物を、左下にそれ以外の干菓子を盛ることになります。」
とご紹介しました。
<ご参考>お菓子の話
http://blog.goo.ne.jp/m-tamago/e/5f873d98995bd8f36a661d84aaec9457
干菓子は自然や季節の動植物を象ったものが多く、様々なものがあります。
写真の干菓子は、琥珀の”蝶々”と打ち物の”桜の花”です。
これを以前ご紹介した干菓子の盛り方で菓子器に盛ると、桜の花は右上に、蝶々は左下に盛られることになるはずです。
しかし、通常、蝶々は花の上を飛ぶもの、約束にのっとって盛ったら不自然な図になってしまいます。
そんなときは、約束にとらわれず、写真のように二つを混ぜて盛ってしまう。
どうでしょう?写真の干菓子、桜の花の間を蝶々が自由に飛んでいるようにもみえて、とても自然で美しく見えませんか?
約束事はありながら臨機応変に状況によって変化させるひとつの例です。
他にも、組み合わせ次第ではありますが、水を象った干菓子、たとえ打ち物であっても、通常下を流れるはずの水が菓子器の右上にあったらおかしいでしょうし、空に浮かぶ月を象った干菓子が左下にあってはおかしい場合もあります。
実際の菓子の組み合わせによって、菓子器への盛り方は工夫が必要になり、亭主のセンスも問われるということでしょう。
写真の干菓子、最初別々に盛ってみて、そのあと写真のように混ぜたら、とてもしっくりと美しいと感じました。
普段から自然のものがどう存在しているのか体感しておくことで、なんとなく感覚として身についていくものなのかもしれません。ついつい知識や約束事に捕われてしまいがちですが、花も野にあるように生けよと教えられるように、最終的に茶に関わることは、自然に、あるように取り合わせたり、置いたりすることが大切なのだと感じました。普段から自然と交わり、楽しみ、あるがままの姿を吸収していきたいものです。
水が上で、月が下ながらば、
水面に映った情景でも。
和歌や俳句になぞらえた
物語性もたのしいですね。
これからも記事楽しみにしております。
滝煎餅 と 青楓の打ち物 どのように盛るか
という 話が ありました
亭主の目線が何処にあるか
その辺は その人のセンス
とのお答えをいただきました
写真の盛り方
大賛成!
コメントありがとうございます。
nutsさんは、茶道は習っていらっしゃるのでしょうか。
>水が上で、月が下ながらば、水面に映った情景でも。
そうですね。そういう趣向も考えられますね~。
和歌や俳句も勉強して知っておくと、深みのある趣向ができると思います。
今後ともよろしくお願いいたします。気軽にコメント下さい。
>滝煎餅 と 青楓の打ち物 どのように盛るか
なるほど、そうですね。。。
やはり最後はその人のセンスということなのですね。滝煎餅と楓では混ぜるわけにもいきませんね。
その時はどのように盛ったのでしょう?
色々なものがあるだけに、楽しみも広がりますね。
参考にさせていただきます。
お菓子の盛り方もちょっとした位置で印象が違いますよね。
お菓子は種類が豊富で、厭きませんね。思いがけないものに出会うと嬉しくなってしまいます。
m-tamagoさんの決まり事に縛られずに自然の姿に学ぼう
とされる姿勢にも共感します。
ただ、
>自然に、あるように取り合わせたり、置いたりすることが大切なのだと感じました。
という点では「桜に群れ飛ぶ蝶」というのは、未だ嘗て
見たことのない情景なので、ちょっと違和感が…
蝶は強い風は苦手ですし、高い木の花の蜜を吸いに飛んで
くることは殆ど無いように思います。
桜の木の下の草花の上でひらひらしているのが自然な姿に近いかな。
菓子盆の上を絵巻物やキャンバスと思えば、上下は遠近にも
置き換えられますから、不自然に思える位置関係でも
間に雲や霞が漂って二つの場面が一緒に表されている
と思い描くのもアリかなと思います。
色々考える機会を作って下さりありがとうございます。
とても楽しかったです♪
そうですね、桜に蝶が群がっているという姿は自然でないといえば自然でないかもしれません。おっしゃる通り、たんぽぽやつくしなどの草花のそばにヒラヒラ飛んでいるのが見る風景かも。
どの菓子をどうとり合わせるかは亭主次第なので、数ある干菓子の中で何を選ぶか、どう盛り合わせるか、センスが問われますね。
桜と蝶だと、華やかでありながら、儚げな春の一風景という感じかなあ。
全く自然とはいえないけど、不自然でもないか?
>菓子盆の上を絵巻物やキャンバスと思えば、上下は遠近にも置き換えられますから、不自然に思える位置関係でも間に雲や霞が漂って二つの場面が一緒に表されていると思い描くのもアリかなと思います。
そうですね。そういえば、記事で書いたことと矛盾してしまいますが、末富のご主人が、主菓子でもそのものを模して作るのではなく、なんとなくイメージしてわかる形や色を考えて作るのだとおっしゃっていました。その曖昧さが亭主と客の想像力をかきたて、茶会をすばらしいものにするのでしょう。
菓子の世界は、自然に学びながらもそのものではない世界を創作するものなのかもしれません。それをどう盛り合わせるかも創作のひとつで、職人さんと使い手の気持ちやセンス次第で様々なバリエーションが産まれてくるのでしょうね。
これからも私も色々な菓子を見て想像を膨らませ学んでいきたいと思います。
こちらこそ考える機会を与えて下さってありがとうございました。
何度も書いては消し、やっぱりやめようかどうしようかと
逡巡した上で、自分も同じ疑問を持ったことがあるので
お話が広がったら嬉しいな~と思い、投稿を決心しました。
きっとm-tamagoさんも少なからずお返事に戸惑われたことと
思いますのに、流石、きちんと受け止めてお応え下さって
ありがとうございます^^
波風立てずに和を重んじてばかりではなく、時には
細波を立てたり風穴を開けてしまいたい山桜をお許し
下さり嬉しいです。
こちらこそ、ありがとうございます。
書いた記事や考えについて、読んでくださる方がどう思うのか、いつも知りたいと思っていますので、読み流さずに忌憚ないご意見を頂けて嬉しいです。
色々な角度から色々なものを見たいと思うし、間違っていることも多々あるので、今後とも考えを聞かせて下さいね。
今後ともよろしくお願い致します。(●^-^●)