茶の湯 徒然日記

茶の湯との出会いと軌跡、お稽古のこと

偶数と奇数

2005-08-25 21:21:49 | 日本マメ知識
 ご存知の偶数と奇数、中国では、奇数(1,3,5,7,9)は陽の数字、偶数(0,2,4,6,8)は陰の数字とされ、とくに9は陽の数字の最高位とされている。
 もうすぐやってくるお節句のひとつ、重陽の節句、9月9日はまさに陽の数字が重なっためでたい節句である。思えば9という数字は“苦”に繋がるとしてあまり縁起がよくないと言われた記憶の方が強いがそれはあとから言われるようになったのだろう。

 東洋思想では、割り切れないこと、というのが大切にされる。はっきりとしない、どちらともいえない、日本人は曖昧を旨とし、言葉が無くても相手の気持ちを汲むという文化を育んだ。奇数の文化である。一方、西洋思想は、物事をしっかり主張し、理解してもらえることをよしとする。はっきりとしていることを好む、偶数の文化である。
 どちらも一長一短、大事なところは言わなければ伝わらないし、はっきり言うことが優しさだと感じることもあるが、色々な人といい関係を築くには相手の気持ちを汲みとる想像力や曖昧にする優しさももっていた方がよいのかもしれない。

 日本文化なだけあって茶道では奇数ということにこだわる。例えば、道具の取り合わせで同じもの2つは使わず、2つ使いたいならもう1つ足して3つにする、お菓子は必ず奇数で盛る、など。

 思想とは関係ないが、日本で湯呑みやお皿をセットで買う場合は5つ、奇数で用意されている。一方、欧米ではカップやお皿は必ずペアとなる偶数で用意される。そんなところも東洋と西洋では違うんだなと思ったりする。最近は核家族化しているから、ペアの方が購入するには経済的かもしれないなぁ。
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4 コメント

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Unknown (南瓜柑)
2005-08-26 12:38:08
こんにちは。

以前一度書き込ませて頂いてからずっと見てはいるのですが、余りにも知識の豊富な方へのコメントはどうか…とつい遠慮してしまっていたのですが。



奇数と偶数。

「割り切れない」を良しとする考え方が奇数を使わせていたのですね。いつも5卓で購入する食器がそういう事だったとは。てっきり昔の大家族の感覚からそうしていたのかと思っていました。

本当に、こちらを読むと知識が増えて嬉しいです。



それで、こちらでも出ていた「重陽の節句」ですが、ちょうどALL ABOUT JAPANに、特集が載っていました。季節にぴったりの話題ですね。次は中秋の名月…ですかしら…。



お茶のお稽古は重陽の週ですので、お道具拝見のお稽古のとき、茶杓の御名を、重陽にしようかな、と考えています(笑)
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コメントありがとう (m-tamago)
2005-08-28 16:06:48
南瓜柑さん、コメントありがとうございます。ブログを開けた時、コメントがあると本当にうれしいので、今後も感じたことを書いて下さい。お待ちしています。



日本の湯呑やお皿が5セットなのは、昔の大家族の関係もあるかもしれませんね~。田舎では冠婚葬祭があると一族郎党、集落の人々も集まって、10人、20人なんてこともありますしー。



ところで、ALL ABOUT JAPANってなんですか。雑誌ですか。重陽の節句について特集が載っていたということですが、読んでみたいです。



まだ暑いけれど風や蝉の声は確実に秋、おっしゃるようにもうすぐ仲秋の名月もやってきますね。

お稽古のこと等も是非お話しましょう。

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恐れ入ります。 (南瓜柑)
2005-08-29 08:56:55
こんにちは。お返事を有難うございました。



ALL ABOUT JAPANは雑誌ではなくサイト名なのです。

http://allabout.co.jp/

こちらのカテゴリ「ファミリー・ライフスタイル」の「季節の歳時記」にありました。中々興味深くて楽しかったです。



お稽古は、9月から再開なので(8月中は最初の週だけだったので…)今から何を学んでこよう、と楽しみで仕方ない状態です(笑)

お稽古が再開したらまたお邪魔させて頂きます。

では失礼します。
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ALL ABOUT JAPAN (m-tamago)
2005-08-29 20:37:14
南瓜柑さん、こちらこそありがとうございます。

ALL ABOUT JAPAN早速読ませて頂きました。詳しく載っているので興味深かったです。

他の皆さんも重陽の節句について詳しく書いてあるので是非読んでみて下さい。



お茶のお稽古は8月はお休みが多いですよね。

私も先日久しぶりのお稽古で、茶箱を致しました。大好きなお点前のひとつなので、そのこともまた書きたいと思っています。

南瓜柑さんも、色々教えて下さいね。

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