茶の湯 徒然日記

茶の湯との出会いと軌跡、お稽古のこと

茶事とは 

2005-07-11 20:59:06 | 茶事
 茶事とは? 簡単にいうと、客を招待して食事(懐石)を差し上げ、その後濃茶・薄茶を点ててもてなすことをいう。
 最近は大人数のお茶会で濃茶か薄茶を頂くだけという形式が多いが、茶の湯のそもそもの形は、少人数で食事やお茶を楽しむ“お茶事”だった。
 普段お稽古するのは茶事の一部一部であって、最終的には茶事を知ってこそ個々の点前を理解できると言われる。

 茶事は行われる時間や季節によって種類があり、「茶事七式」といって、暁の茶事・朝茶事・正午の茶事・飯後の茶事・夜咄の茶事・跡見の茶事・臨時の茶事の7つがある。
その中では正午の茶事が一番一般的です。

①暁の茶事:厳寒時の茶事で、午前4時頃から始まり、客は懐石の終った頃にほのぼのと夜が明ける様子を楽しむ。一番稀で難しく、一度でもこの茶事を体験できれば本望と言われるほど。
②朝茶事: 気温の高い夏に涼しくもてなすために行う茶事で、午前6時頃から始まり、朝食から最後の薄茶まで三時間位、短めに終る。
③正午の茶事:昼食時から始まり、茶事では最も基本的。約4時間。
④飯後の茶事:菓子茶事とも呼ばれ、食事時を外したもので、濃茶薄茶以外は盃事のみ行う。全体をあっさりと時間も短く行う。
⑤夜咄の茶事:冬の夜長を利用して行う茶事で、午後5・6時頃から始まる。暖かくもてなすのが第一で、蝋燭等昔ながらの薄明かりを使っての風情ある茶事。
⑥跡見の茶事:正式に行われた茶事の跡を見るもので、当日茶事の招待にもれた人達が所望する。軽い食事と濃茶、薄茶を点てるが、点前は続き薄茶となることが多い。
⑦臨時の茶事:不時の茶事ともいって、突然の来客を迎えて催す茶事。突然の客なのでよほどの人でないと難しい。順序も適当に、客を待たせぬよう臨機応変に行う。
 これ以外に、口切の茶事、名残の茶事、など抹茶の使い始めと終わりに心を寄せて開かれる茶事がある。

 私が経験したのは、朝茶事と正午の茶事、といっても、正式に客として招かれたわけではなく、お稽古を兼ねて先生が開いて下さったもの。朝茶事は暑い時期でしたが清々しく、先生の作って下さった懐石がおいしかったことを覚えています。正午の茶事は先生宅でなく場所を借りて行い、大勢で一生懸命勉強したという印象。茶事は亭主側と客側お互いの知識や気持ちが通じ合った時に更にすばらしいものになるように思いました。
 いつか私も日頃の感謝を込めて身近な方を招いて茶事を開けるようになれたら・・・それがひとつの目標でもあります。


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