このシリーズはイギリスBBC系列で2020年に放送されていた番組をEテレ版に再編集されたモノ。
今回のシーズンは、COVID-19の蔓延でロックダウンがあった中で撮影された番組。
これを見ていると、日本とのパンデミック対策の違いに本当にビックリします。
2020年から2023年の現在に至るまで、日本のテレビ番組でマスク着用はいまだに見かけるし、アクリル板の仕切りも見かけます。
でも2020年の段階でこの番組では、そういった対策がありません。
出場者が共布の端切れでマスクを作ったこともありますが、それは時間が余って、ファッションのアクセントとして作り出しているだけ。
さすがに飲み物の回し飲みはしていませんが、バブルの中で隔離して撮影しているから普通に過ごしている、という感覚です。
日本の対応とは全然違う世界だな、と感じてしまいました。
2020年~22年くらいまでの日本のテレビ番組が海外で放映されたら、物凄く奇妙奇天烈に受け止められるンじゃあないかな?
さて今回のシリーズは、最初から優勝しそうな出場者は分かりきっていた、というかレベルが段違いに高い方が1人いらっしゃいました。
ゆえに見ていても、この方が優勝だな、とかなり初期の段階から分かってしまい、その意味では面白みに欠ける部分がありました。
振り返れば、シーズン1もそうだったな、という感じ。
でもシーズン1は高齢だったので、長年の経験がモノを言う、という感覚もありました。
今回は比較的若い学生だったのですが、丁寧な縫製は群を抜いていたのです。
もう少しレベルが似通った方々が出場していたら、接戦で面白かっただろうに…と。
さて今回は前シーズンよりもさらにSDGsを意識した服作りがテーマになっていて、カーテン、間仕切り、クッションカバーなどから服作りをしていました。
私自身、リメイクは好きなのですが、男性用ハーフパンツ(海水浴用)4着から女性用リゾートファッションアイテム作りはちょっとムリがある課題だと思いました。
それは私の常識が発想の邪魔をしているせいだとは思いますが、海外の方々が思いリゾートファッションは露出度が高いンですよね。
私にこの課題が与えられたら、たぶん「そもそも布が足りないよ…」と対応できないです。
そして、前シーズンにやった「これまでに出た全員分の端切れから服を作る」をもう一度やってほしかったな、と思いました。
だって、今回も端切れはたくさんあるはずですから。
さてBBC系列の「ソーイング・ビー」は2021年にシリーズが終了し、あとは各国でローカライズ版が放送されているそうです。
Eテレで各国版まで放送してくれるとは思っていませんが、見てみたいな、とも思っています。
一方で日本でローカライズ版を製作して欲しいとは思っていないンです。
日本のいいところは、丁寧なものづくりだと思っているからです。
ソーイング・ビーでは、日本ではまずお目にかかれない大胆で雑な作りでも服の形をしていればOKみたいなおおらかさが一番の魅力です。
古い着物をリメイクでビリビリと破ったり、ハサミで大胆に柄を切り抜いてアップリケに使うという作業を見かけたら、たぶん、どの放送局であろうとも、日本では苦情殺到でしょう。
不寛容社会の日本では、この番組は作れないと感じさせられます。
それにしても、そろそろユニセックスな服の課題が出てきてもいいと思うのですが、意外と男性用、女性用と性別をハッキリと区切って課題が与えられます。
体型にフィットさせることは高い技術が必要だからなのかもしれませんが、男女ともに着心地がいい服となると、ビッグシルエット一択になってしまうのデショウか?
いろいろな福野デザインや縫製の仕方を見てみたいです。
そして、たぶん次回作が最後のシーズンになりそうですが、ぜひEテレ版で放映してほしいです。
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