今回は終始「寒っ!」と、半袖を着て来たことを後悔するほど涼しかったです。
メイン農産物の収穫量も安定しているし、品種もたくさん。
サブ農産物は、1種類は収穫終了で、もう1種類は収穫量が増えてきたので品不足と言うほどでもなく。
これなら私のお手伝いはそろそろで終わりかな?と思ったものの、人員の都合で今月半ばまでちょいと手伝い要員として駆り出されます。
兄から聞いた話。
数年前まで2つ隣の町で同じ農産物を作っていた栽培仲間のことです。
兄より5歳くらい年上の方でしたが、今は栗栽培に切り替えたそうです。
なぜ栗?と思ったら、生産資材や農薬、肥料など生産コストが安く済むことと、それまで栽培していた農産物では近隣住民からの苦情が多くて生産できなくなったそうです。
そして栗なら継続的に営農できると考えての切り替えだったとか。
ところが思わぬ盲点があったそう。
栗のイガの処分がとても難しいそうです。
農業の場合、木の枝は専用の機械でチップにして堆肥化にするのが一般的です。
それ以外は農地の穴を掘って埋めれば、微生物が分解してくれます。
籾殻のように微生物の分解が難しいときは、野焼きで炭化させて土壌にすき混んで改良材にする方法があります。
ところが栗のイガは、粉砕機でチップにしようにもトゲがうまく破砕できずトゲが飛び散って危険極まりない状況に。
土壌に埋めると、元々木質なのでそう簡単に分解できず、いつまでも土壌中にそのままの形で残るそうです。
それなら炭化しようとしても、元々住宅街の中の農地なので野焼きなんてできない…と八方塞がりで頭を抱えているそうです。
それならばと、焼却場に持ち込みをしたいと相談したら、お断りされたそうです。
イガのトゲによって作業員がケガする可能性があるからだそう…。
うーん、気の毒としか言えません(涙)
私の実家の農園では大正から昭和初期にかけて栗の生産をしていたそうです。
でも100年近く経っている今はイガは分解されたのか、それとも当時は野焼きをしたり、風呂を沸かす時の燃料にしたのか跡形もないです。
それを思うと、住宅街の隣接地で農業を続ける実家にとってもひとごとではありません。
いつまで農業を続けられるのだろうか?と考えずにいられないです。
今年の有人直売所も残すところ、あと2週間を切りました。
例年ならあと1週間なのですが、今年は収穫が遅れ気味なのだそう。
私が子どもの頃は9月いっぱいは営業していたのですけれどね。
これも気候変動と栽培技術の変化によるものです。
次回も楽しくお手伝いしたいです。