ギター弾きのひとり言

ギターと音楽が趣味の私のひとり言を気が向くままに書いています。

修理完了!(Model1-300B)

2007-10-30 | オーディオルーム
愛用の300Bアンプ(ICL(現ソフトン) Model1-300)が、ほぼ
一年かかって、完全復活致しました。
このブログで何度か登場し、あれこれと奮闘の様子を書いて
きましたが、この週末に再度挑戦し、問題のトランスの唸りを
抑える事に成功!これで、ヒーター電源用の外部電源を取り外す
事ができました。トランスが唸った原因はヒーター電源用の
トランス出力にセメント抵抗を入れて電圧をドロップさせ
たのが良くなかったみたいです。300Bのヒーター電圧を
4.98V位で駆動させたいと考えての事でした。
セメント抵抗を取り外し、更にヒーター電源部を含め、
プリントパターンのハンダ補強を行いました。
これによりトランスの唸りはかなり小さくなって、
アンプに耳を付けて少し聞こえる程度になりました。
現在は5.05~5.1Vがフィラメントに印加されていますが、
この程度ならフィラメント寿命を極端に縮める事は無いかな?
尚、このアンプの電解コンデンサは耐熱105℃品に、カップリング
コンデンサーはSHIZUKIのフィルムコンに、6SJ7のカソード抵抗に
リケノームの金足タイプ、トランジスタ、FET、三端子レギュレータ、
一部のダイオード等抵抗以外殆どの部品を交換しました。

■音質
音質は大変満足しています。低音は締まっていて、かといって
硬すぎず、物足りなさはありません。中域は厚みがあり、高域は
綺麗にのびて文句のつけようも有りません。
ヴォーカルは、ぐんと前に出て目の前で歌っている感じがしますし
ピアノの音は滑らかで、ストリングスなどもとても綺麗に聞こえます。
とても立体的で、まるで音に包まれているような感じになります。

一点だけ不満があります。ちょっと音量に物足りない感じが
します。(ソースの録音レベルによりますが、特に顕著なのは
サラヴォーンの枯葉のCDはヴォリューム全開で少し大きいかな
と思える程度です)
このアンプはボリューム全開の時増幅度が8倍、最大出力
8Wと言うことなので、こんなもんかも知れないですね。

このアンプは99,000円?位だったと聞いていますが、この安さで
こんな素晴らしい音が出るとは思っても居ませんでした。
一時トライオードのTRV-A300SEを検討した事もありましたが、
今はそんな気はすっかり失せて、このアンプが修理不能に陥るまでは
使い続けようと思っています。

■使用真空管
300B-98 SHUGUANG
 6SJ7GT NEC製メッシュタイプ

■仕様(カタログ値)
 入力数    3 (CD,TUNER,PC) ,RECORDER IN/OUT
 出力端子  4Ω,8Ω
 最大出力  8W + 8W
 残留ノイズ 0.8mV以下
 周波数特性 25Hz~80KHz(-3db,1W)
 サイズ W30cm D25cm H25cm
 重量   10Kg
その他  純A1級シングルアンプ、固定バイアス方式
      300BフィラメントDC点火

300Bアンプのその後

2007-10-23 | オーディオルーム
300Bアンプのリプルノイズが出なくなって
ホッとしております。
また、ステップアップトランスも取り外せて、直接
コンセントから電源を取ったせいもあって、音質も
以前に増して良くなりました。

さて、ここまで来たら、出来れば300Bのフィラメント用
に外付けにしてある電源(無線機に使っていたもの)も
取り外したくなり、昨晩元に戻してみました。

何故外付け電源にしたかと言うと、理由は2つありまして
1つ目は、例のリプルノイズの原因がフィラメント電源では
ないかと言う事。(これではなかった)
2つ目は、電源トランスが唸るのと、ハム音が出る。
と言うことで、1つめのリプルノイズはリプルフィルターで
解決したので、残りは1つ。電源トランスの唸りである。

元にもどすのは、容易いことなので、早速蓋をあけて
トランスのヒーター電源用の端子に接続。それだけで
元に戻りますw

さて、電源スイッチON。おや、何も音がしないぞ。
トランスに耳を近づけると、ちょっと唸ってるが
当初のような激しい唸りは無い。スピーカに耳を
近づけてもハム音がかなり小さく、問題なるレベルではない。
これはイケる!と早速CDを繋いで音を出して見ると
ちゃんと鳴るではないですか。
あれー、以前出ていたトランスの唸りは何だったんだろう?
と思いながら、300Bのヒーター電圧を測定してみると
5.1V~5.3Vで変動しているので、ちょっと高いなあと。
それで、トランスの出口に2Ωの抵抗を挿入。
(実際には3.9Ω10Wのセメント抵抗をパラ接続で使用)
再度電源を入れてみると今度は5.01~5.05V。
もうちょっと下がるといいけど、まぁいいかと言うことで、
15分程様子を見ていると、ブーンという唸りが聞こえて
きました。スピーカに耳を近づけると、はっきりとハム音が
出てるではないですか。うう残念!
やはり、トランスが小さいから無理なのかなぁと
思いつつ、また何か案がうかんだらやって見ることとして
再び外部電源仕様に戻しました。

外部電源のにすると、ハム音などはスピーカに耳を
近づけて、よほど耳をこらして聞かないと確認でき
ないくらい小さくなります。(皆無に近い)
(スピーカはタンノイ スターリングTWWです)
また、電圧を可変できるので、ヒーター電圧を
微調整でき(4.98Vに設定)、更に電圧変動も殆ど無い
のがメリットです。

外部電源のデメリットは、外部電源自体がかなり
発熱する事と、外部電源用に余分な電気を消費する
の2点です。発熱は、電源メーカーに問い合わせたら
問題ないとの事。気になるならファンでもつけて
やって下さいとの事でした。

使用外部電源
第一電波製 GSV1200 1~13.8V可変 連続12A(生産終了)
トランス式、自然空冷。ファンレスなので、静かです。


300Bのノイズ対策

2007-10-19 | オーディオルーム
我が愛用の300Bアンプで、以前より気になっていた
家庭用電源電圧降下によるリプルの原因がようやく
判って、今日その対策を行いました。
このアンプはリプルフィルタにFETを使用しておりますが
定電圧ダイオードのバラツキにより、300Bのプレート
電圧が325Vを狙っているのに対して、348Vと高めに
出ておりました。それで、定電圧ダイオードを13V低い
ものに交換(手持ちに有った物)しました。
電圧330Vに下がり、その状態で動作確認を行って
おりますが、電源電圧が100V以下になっても、
スピーカーからノイズが出なくなりました。
これで、電圧を上げる為に付加したトランスが要らなく
なりました~。ホントにこの対策で良いかどうかは
不明ですが、とにかく回路設計に近い数値になったので
ヨシとしましょう。

いつもは、そろそろノイズがでるのではと、
テスターの電圧を監視しながらのリスニングでしたが
これからは漸くノイズを気にせずに音楽を
楽しめそうです。

V-8000Sの修理

2007-10-09 | オーディオルーム
ここの所、いろんな物を修理していて、その成功率も
上がってきています。
そんな中、友人から、TEAC V-8000Sという、カセット
デッキが音が出なくなっているので
一度診て欲しいという依頼があり、道具を持って
出かけました。

症状を見ると
電源投入 正常(LED表示関係正常)
テープ走行 している
テープ再生 音が出ず(レベルメータ振れず)
ソースモニター 音が出ず(レベルメーター振れず)

友人に素人なので治らない、もしくは失敗するかも
知れない旨を伝え、同意の元早速分解。

感じとして、アンプ関係のボードが怪しいのではと
まず、そのボードへ供給されている電源を確認。
正常に供給されています。
それで、色々と探ってゆくと、そのボード上に
電源関係のトランジスタがあるのですが、まったく
発熱していないので、これだ!と思い交換してみました。
でも治りませんでした。
それで、友人に少し預からせてもらいたいと話したら
是非そうして、じっくり診て欲しいとの事で、
預かってきました。

家に帰って、再度分解、BGMを流しながら、
落ち着いて、各部の電圧等をチェックしていくと
どうも、IC類に電源が供給されて居ないのです。
という事は、やはり電源に異常があると思い、
今度は電源の出口からテスターで追っていくと、
あれあれ、電源用のトランジスタでは電圧が
出ているのに、その直後で電圧が出ないのです。
そこには、16V220μFのコンデンサが付いていまして
たまたま同じコンデンサを持っていたので、
交換してみました。電圧をみると今度はちゃんと
出力されていて、IC類にも電圧がかかるように
なりました。早速テープを再生してみます。
おっ、レベルメータが振っているではないですか。
早速、アンプに繋いで、再生ボタンを押すと
でました!音がでました。

すぐに友人に電話したら、友人は駄目だったという
連絡だと思ったらしく、残念そうな声でしたが
スピーカーに受話器を近づけて、これ貴方の
デッキから出てる音ですよ!って言ったら
これ、自分のデッキなのと言うから、そうです。
ちゃんと再生できるようになりましたと言うと
大変大喜びの様子でした。

電話を切って、今度は各部を確認しながら組み立てて
ヘッドの消磁や清掃、キャプスタン、ピンチローラ等
もきれいに清掃して、数時間動作させて、この日の
作業は終了しました。
一週間程度預かって、連続使用などして、異常が
無ければ修理完了とする予定です。

TEACの名機ともいえるV-8000Sですが、これがカセット
なの?と言うくらい素晴らしい音がしていました。
Dolby-B,C,Sが使用でき、BIAS微調整も可能。
また、CDデッキとのシンクロ録音機能など便利な
機能も付いています。

私はカセットテープはまだ売られていると思ったら
もうMETALテープは生産していないのですね。
残念です。現在はTypeⅠとⅡだけみたいですね。