ギター弾きのひとり言

ギターと音楽が趣味の私のひとり言を気が向くままに書いています。

アンプの測定

2008-03-31 | オーディオルーム
今月は、少しオーディオから遠ざかっておりました。オーディオに関する
事で、ちょっと嫌な事があったのでした。ここに書こうとも思いましたが
それは止めておきます。普段、こんなに尾を引く事は無いのですが、今回は
半月以上かかってしまいました。さて、これくらいにして。。。

今まで自分で改良や改造を行ってきたアンプの特性を知りたくなって、調べて
みると、以前からオシロスコープは持って居たので、あと電子電圧計(かつて
ミリバルとかバルボルと呼ばれていたと思います)が有ればパソコンを利用し
てひずみ率や周波数特性、出力など測定できるという事が判りました。
電子電圧計は、行きつけの部品屋さんに中古品(かなり古い)が売れずにある
のを知って居たので、早速買いに行ってきました。(KENWOOD SSVM VT-106)
5000円となってましたが2300円で譲ってくれました。

帰ってから、ソフトウェアをダウンロードしてインストールをしました。
あと、肝心なアンプと測定機器を接続する部分をどうしようか考えました。
それで、ダミーロード(8Ω20W)を内蔵し、出力ゲイン調整用ボリューム、
LRチャンネル切り替えスイッチなどを装備した入力ボックスを製作しまた。

ラックを見上げると古めかしい機器とパソコン+AD/DAコンバータという
何とも妙な組み合わせになっております。

試しに、アンプのひずみ率を測定してみると、ちゃんと測定できました。
私のModel1-300Bのひずみ率は 1KHz 1W時 0.63%でした。
(ちょっと改造してNFBを減らして有ります)

私の測定環境
○オシロスコープ KENWOOD CS-1022
○電子電圧計 SSVM VT-106
○外付けUSBオーディオ ROLAND UA-5
96KHz/24ビットモードが使えれば、何でも良いと思います。
○使用ソフトウェア
・WaveGene ジェネレータ
・WaveSpectra スペクトラムアナライザ

※この測定方法は、善本(Model1-300Bの製作者)さんのHPを参考にさせて
 頂きました。
 

いい勉強になりました

2008-03-04 | オーディオルーム
LUXKIT A3032 改造完了後、しばらく気を良くして音楽を楽しんでましたが、レコードを
再生した時に異変に気付きました。そしてその原因が、RECOUTからTU-875への接続だっ
たと言うのは、最後に判ったのでした。

改造直後はとりあえずCDプレーヤーとフォノイコライザーとして使っているTU-875を
1台だけ接続して使用していました。この状態では、全く問題がないのです。
ところが、もう1台のTU-875を接続して、そのTU-875は別のパワーアンプと接続する為
同じソースを再生できるように、A3032のRECOUTからTU-875のLINE入力に接続しました。
これが問題の原因と気付くまで、数日かかってしまいました。その間、色々な事をやっ
てみました。

CDの再生(A3032 AUX-1)への入力では、この接続でも殆ど問題はありません。ところが
レコードを再生したときに、今まで元気になっていた音量が少し小さくなり、しかも
中域のみ出てさらに音が割れて(歪んで)いる(音量は小さいのに入力オーバーな感じ)
のに気付きました。TU-875の故障かと思いダイレクトにパワーアンプに接続すると、問
題ありません。という事は、TU-875は正常と判断しました。A3032のAUX-2とTUNER入力
には入力ゲインの調整ボリュームが付いています。この調整がかなり微妙で、最大位置
からほんの少し戻しただけで、音量がかなり小さくなってしまうのです。それを慎重
にほんの少しだけ絞って、メインボリュームを上げると、そこそこの音で再生できるの
です。この時点では、後から接続したTU-875へのRECOUTの仕業とは全く気付いておりま
せんでした。

真っ先に頭に浮かんだのは、カップリングコンデンサの交換が原因なのか。。。
思い当たる点があります、一部Shizukiがその規格(0.022uF/630V)を生産してなくて
ニッセイのMMCを使って居た事。。。これが一番の原因ではないかと判断してしまい
ました。素人と言うのは恐ろしいものです(笑)それで、インターネットなどで
検索してみると、A3032にはアムトランスのメタライズドフィルムコンデンサを使って
改造している記事がありました。オークションにも出てました。ですが、全て交換する
と若松通商で送料込み8000円オーバーになってしまいます。これは最後の手段として
他の物を探してみると、意外にあるもんですね、TOWA,Mallory,日立、松下,ASC・・・
どれも賛否両論、まあこの手のコンデンサは一番音に影響するので、好みが分かれる
ところでもあります。さて、一番に入手しやすいのはと思ってみると、これがなかなか
無くて、結局最初のアムトランスのものにしようと電話しましたら、このコンデンサは
ごく普通の音ですと教えてくれました。普通の音に8000円はかけられないと思い、
注文するのを思い留まりました。しばらくして、先週行った松本の部品屋さんの事を
思い出しました。早速電話してみると、親切にアドバイス頂き、オーディオ用に
良いのがあるとの事で、会社が終わるのを待って、買いに行きました。
勧めてくれたのは、ニッケミのメタライズドポリプロピレン(TAC,HACシリーズ)です。
緑色のちょっと大きめの物でした。全部買って2300円。いい物が手に入ったと思って
帰って食事をすませ、早速交換してみました。さて、全ての機器をつないで音出し
をしました。多少は改善されましたが、やっぱり駄目です。その日はそれで諦め
ました。



寝床に入って、仕方ないからA3032の入力ゲインは最大にして、アッテネータを作って
間に入れようかと思い、その日は寝ました。
翌日、アッテネータもカートリッジの出力の違いでかなり変動するので、3段くらい
に切り替えられる物にしないとと、ボリュームを使ってその時、その時の抵抗値を
測定してみました。スルーと、1KΩ、2.5KΩで良い事がわかりました。ただ、この
方法では、メインボリューム半分以上上げないとまともな音量にならないので、
その点は覚悟の上の対策です。早速部品を買いに行ってきて、製作にとりかかりまし
た。ケースのレイアウトを考えながら、ふと、このプリアンプって真空管はだいぶ
古いよなぁ。。。と思いました。それで、一旦製作を中断して、フラットアンプの
真空管(松下 12AX7(T))を交換してみました。この時、初めてTU-875を1台だけで
テストしました。まだ蓋は開けた状態です。そうしたら、ちゃんと音が出るでは
ないですか、素晴らしい音で、ちゃんと音量も出てるし。。。なぁんだ、真空管
がダメだったのかぁ。。。という事で、蓋を閉めてすべての機器を繋いでラックに
戻して、さぁ、もう一度聞いてみました。あれ?また元に戻ってる。。。音は
小さいし、歪んでる。。。これは、何かの接続に問題があると、この時初めて気づき
ました。ひとつずつ確認しながらケーブルを外すと、RECOUTのケーブルを外した
ところで、音が正常に戻りました。原因は、RECOUTからTU-875のライン入力に接続
した事でした。TU-875のライン入力の抵抗値をみるとTU-875の電源OFF時の抵抗は
500Ωとかなり小さいのです。これでは、RECOUTの信号は分圧されてひっぱられて
しまいます。

どうしてこんなに気付くのが遅かったのでしょう。少し後悔もしましたが、掛けた
お金や労力などは、決して無駄にはなっていないと思いました。いい勉強ができ
ました。また、今回使ったニッケミのカップリングコンデンサは、Shizukiと比べて
中低域の厚みが増して、線も太くなりとても良いです。また、高域もスッキリ伸び
て私好みの音になりました。、交換した価値は十分あります。それから、いままで
安価なフィルムコンデンサ=Shizukiと決めていましたが、他にも色々あることも
分かりました。

現在は、TU-875は2台ともフォノイコとして使用し、それぞれ別のCDプレーヤーを
接続して、それぞれのパワーアンプにつないでおります。
また、A3032の入力ゲイン調整ボリュームは、異常時のようにちょっと動かすと
急激に音量が変わってしまう現象もなくなりました。