234『自然と人間の歴史・世界篇』ブルジョア革命の条件
ブルジョア革命といわれるための条件とは何であろうか。
それは一つには、後進国における資本主義経済の発展は、一国ないし一定地域のみの自生的発展としてとらえられない。他国、他地域との間に複合的な相互作用が展開する余地がある。
二つは、革命には大まかに社会の上部構造からの視点と、下部構造からの視点とがある。前者が民主主義の実現であり、後者がブルジョア的生産構造の実現である。一般にブルジョア革命という場合には、この両方の側面があることを忘れてはならない。また、この二つは互いに関連しあいながら発展する傾向を持つものの、一律でくくられるものではない。 そして三つ目は、民主主義といい、ブルジョア的生産構造といい、これらには各々の領域で様々な発展段階があり、一律でくくられるものではない。前者では、変革が中途半端なところで停滞することがありうるし、後者では、上からのコース(商人から資本家へ)、下からのコース(手工業生産者自身が資本家へ)などの差異がありえる。
(続く)
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