ぼくは散歩と雑学が好き
という名コピ-を書いたのが、
植草甚一という、大作家にしてジャズ評論家にして、
まあ名目はどうでもいい、ぼくが大好きなエッセイスト。
カッコ良かったんだあ、
ファッションとかそういうことじゃあないよ。
生きかたが、
反骨精神にあふれたビートニク素敵な?生き方が大好きだった。
一つだけ例を挙げる。
この偉大なヒップな先生は、大の雑誌好き。
街の洋書屋さんで大量の雑誌を買ってきて、
その足でカフェに入って、まず、
びりびりとつまらない広告ページを破るというんだね。
すごいよねえ、雑誌って広告収入でなっているというのに。
今日はそんな事を書こうとしたんじゃあない。
たまたまあるカフェに入って、奇妙な光景を目撃したんだ。
それは、10数人のグループで、一人だけお話しする人がいて
聞く側の人々は、さまざまな年齢、男女のもよう。
聞くともなく話される内容が隣のぼくの耳に入ってくる。
まあ、無料でいきなり企業の研修に立ち会わされたようなものか。
もっともらしいことを話されていたようだが、
肝心な点は、化粧品なのかなあ、よく女性が使うらしい製品を
ドンドン売れ、もっと売れ、やれ売れということらしかった。
こんな社内の会議の如きものを格安カフェの片隅で
堂々と行う企業だかグループって、
先にあげた、植草甚一という一人の作家のカッコよさと
まったく対照的な、カッコ悪いものに思えてしょうがなかった
ということを書きたかったのですね。
もっとも今はみなさん、けっこう財布のひもをきりりと締めて
どんな甘言にも、おいそれと買ったりしない時代になったから
この人の言うとおりのいい(結果)が、出されるのかどうかは
はなはだ疑問ではあったが。
消費者は、相当買い物を抑えている、
そんな風になったのは、
今の時代の勝ち組が天文学的な富裕者になって、
ますます貧富の格差が大きくなったからであり、
その政策を止めて、所得の移転を、つまり貧困層に
お金を流すようにしてくれたなら、きっと事態は一変する。
例えば、貧困層に、ある収入以下の人々に
政府からポンと臨時給付金を30万も出して御覧なさい。
消費を抑えてきた人々は一気に買いたかったものを買うでしょうね。
ぼくなら、大型のプリンター、等すぐ買いたいものはいくらでもあるねえ。
文・フォト 石郷岡まさを
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