日本のプログレバンド、ページェントの1stアルバム。
アルバム名の読みは『らでんげんそう』。
本作『螺鈿幻想』レコーディング時のメンバーは以下の通り。
中嶋一晃(Gt,Vo)
永井博子(Vo,Key)
宮武和広(Flute,Gt)
長嶋伸行(Ba)
引頭英明(Dr)
ページェントは中嶋一晃を中心に、永井博子をヴォーカルに迎えて結成されたバンド。
日本的な湿っぽさも備えつつ、しっかりとプログレしているのが良い。ページェントの魅力は複雑なプログレ的な展開に、永井博子の湿っぽく艷やかなヴォーカルが乗るところです。
全曲名曲と言っていいほど完成度が高く、特に『螺鈿幻想』、『ヴェクサシオン』、『木霊』、『エピローグ』は必聴です。
また、女性ヴォーカルのプログレバンドというのは珍しく、永井博子の迫力のあるヴォーカルがプログレサウンドにきっちりとハマっており唯一無二の高揚感と陶酔感を生み出しています。
トラック5の「セルロイドの空」のみ中嶋一晃がヴォーカルをとっています。悪くはないのですが、ややインパクトに欠けます。全て永井博子のヴォーカルで統一されていたほうが一貫性があり気持ち良いのでこの点だけ残念です。
トラック1の『螺鈿幻想』は作詞作曲ともに永井博子であり、トラック3〜5は中嶋一晃が作詞作曲を担当しています。
トラック2『ヴェクサシオン』とトラック6の『エピローグ』は作詞が永井博子、作曲が永井博子となっています。
ニッチな作品ですがサブスクで配信されているのでぜひ聴いてみて下さいね。聴きやすくも奥深くて、本作で日本のプログレにハマるきっかけになるかもしれません。
余談ですがアルバムジャケットが素晴らしく、息を呑むほど美しいと個人的に思います。
【トラックリスト】
1. 螺鈿幻想
2. ヴェクサシオン
3. 木霊
4. 夜笑う
5. セルロイドの空
6. エピローグ
螺鈿幻想
木霊
「人形地獄」のシングルは、ミニアルバム
「奈落の舞踏会」に収録はされています。
「螺鈿幻想」の裏ジャケのイラストを使っっているので、マニア向けなアイテムですね。
基本的に2006年の紙ジャケのCDを持っていれば問題ないですが、
「仮面の笑顔」のミニアルバムは、紙ジャケの方が未CD化だったものがボーナストラックに入っていますので注意が必要ですね。
コメントありがとうございます。
ページェントのオリジナルアルバム(再発のCDですが)は全て持っているのですが、EPが存在するとは驚きです。毎回、マニアックな音楽知識をありがとうございます。
新月や美狂乱についても今後取り上げていきたいですね。
ミスターシリウスと並んで必聴ものですね。
(もちろんKENSOや美狂乱といったグループもですが)
このアルバムでも充分満足度が高いですが、
「仮面の笑顔」も名曲ですし、
「ヴェクサシオン」や「人形地獄」も別バージョンがあるので、
気に入ったなら、ミニアルバムも探す価値はあるかと。
ジェネシスに日本的な雰囲気を絡めた感じというべきか。
そして永井博子(大木理沙)さんのボーカルは素晴らしいの一言。
当時のライブは、関西的なお笑いのノリもあったというし、
生で見たかったものです。