デヴィッド・バーン率いるアメリカのロックバンド、トーキング・ヘッズの4thアルバム。ブライアン・イーノがプロデュースに携わっています。
ジャンル:ニューウェイヴ
オススメ度:★★★★★👑(ロックの表現を広げた名盤)
本作はアフロビートからの影響を受け、ポリリズムとファンクをロックと融合させた革新的な作品として扱われることが多い作品となっています。
繰り返されるリズムにロック的なアプローチが合わさって得体のしれない高揚感を感じることができます。
ハイライトはオープニングを飾るBorn Under Punches (The Heat Goes on)、バックでひたすら同じリズムが繰り返される「Crosseyed and Painless」、やたら性急なリズムとヴォーカルが繰り返される「The Great Curve」、エレクトロサウンドが印象的な名曲「Once in a Lifetime」、妖しいリズムにスポークンワードが合わさっような「Seen and Not Seen」、アルバムの最後を飾るダークなニューヨークパンク「The Overload」など。
ロックにファンクやアフロビートを取り入れた作品ですが、『Remain in Light』のサウンドの実態は極めて多角的でありサイケデリック、アヴァンギャルド、エレクトロ、ダンスロック、ポスト・パンクなど様々な要素が組み合わさっています。
総評として当時主流であったプログレ、ハード・ロック、パンクロックなどの思想からロックを解き放ち、ロックを新たなステージに到達させた重要な作品と言えます。
【トラックリスト】
1. Born Under Punches (The Heat Goes on)
2. Crosseyed and Painless
3. The Great Curve
4. Once in a Lifetime
5. House in Motion
6. Seen and Not Seen
7. Listening Wind
8. The Overload
Born Under Punches (The Heat Goes on)
Once in a Lifetime
タイトルは一度きりの人生という意味であり、人生を水が流れに沿って流れてゆく様子に例えた歌詞となっています。
【和訳】
あなたは気づくかもしれない、自分がショットガンハウスに住んでいることに
あなたは気づくかもしれない、自分が世界の一部であることを
あなたは気づくかもしれない、自分が大型車のハンドルを握っていることに
あなたは気づくかもしれない、素晴らしい家と美しい妻を持っていることに
そしてあなたは自分に尋ねる、「えっと、どうやって此処に来たんだろう?」
月日が流れてゆく、水の流れに身を任せよう
月日が流れてゆく、地下を水が流れている
お金が無くなってしまったら、また青色に
人生は一度きり、地下を水が流れている
あなたは自分に問いかけるかもしれない、「どうやって働けばいいんだっけ」
あなたは自分に問いかけるかもしれない、「あの大きな自動車はどこにあるんだろう?」
あなたは自分に言い聞かせるかもしれない、「この美しい家は自分のものではない」
あなたは自分に言い聞かせるかもしれない、「この美しい女は自分の妻でない」
月日が流れてゆく、水の流れに身を任せよう
月日が流れてゆく、地下を水が流れている
お金が無くなってしまったら、また青の中に
人生は一度きり、地下を水が流れている
これまでと同じ、これまでと同じ
水が溶け出し、取り除かれていく
海底には水がある
水の下でも水が運ばれている
海底から水を取り除く
水が溶け出し、取り除かれていく
月日が流れてゆく、水の流れに身を任せよう
月日が流れてゆく、地下を水が流れている
再び青の中へ、静かな水の中へ
岩や石の下には地下水がある
月日が流れてゆく、水の流れに身を任せよう
月日が流れてゆく、地下を水が流れている
お金が無くなってしまったら、また青の中に
人生は一度きり、地下を水が流れている
あなたは自分に尋ねるかもしれない、「あの素晴らしい家は何だろう?」
あなたは自分に尋ねるかもしれない、「あの高速道路はどこにつながっているのだろう?」
あなたは自分に問いかけるかもしれない、「自分は正しいのか、間違っているのか」
あなたは自分に言うかもしれない、「神様、自分は何をしてたんだ?」
月日が流れてゆく、水の流れに身を任せよう
月日が流れてゆく、地下を水が流れている
再び青の中へ、静かな水の中へ
月日が流れてゆく、水の流れに身を任せよう
月日が流れてゆく、地下を水が流れている
お金が無くなってしまったら、また青の中に
人生は一度きり、地下を水が流れている
これまでと同じ、これまでと同じ
これまでと同じ、自分の手がどこにあったか見るんだ
時間は遅れることはない、時間が追いかけてくることはない
これまでと同じ、これまでと同じ
これまでと同じ、これまでと同じ
これまでと同じ、これまでと同じ
竜巻がくる、竜巻がくる
今までと同じ、これまでと同じ
今までと同じ、これまでと同じ
一度きりの人生、水の流れに身を任せよう
月日が流れてゆく