名盤まとめブログ

ジャンル問わず名盤をまとめていくブログです。私は音楽ゲーム愛好家でもあり、音ゲー曲もまとめるのでぜひ聴いてみて下さい♪

【音楽アルバム紹介】The Great Escape(1995) - Blur

2023-10-28 14:03:05 | ・1990年代(洋楽)
デーモン・アルバーン率いるイギリスのロックバンド、Blurの4thアルバム。

タイトル「グレイトエスケープ(偉大なる逃避行)」の名の通り、現実逃避や何事もなく暮らしている人々の隠蔽された狂気を歌っています。
また、前作「パークライフ」の成功のプレッシャーからのグレイトエスケープという意味も込められています。

サウンドの方はシニカルな歌詞のややひねくれたブリットポップといった感じで、Blurの作品の中では本作が一番とっつきやすくなっています。

【トラックリスト】
1. Stereotypes
2. Country House
3. Best Days
4. Charmless Man
5. Fade Away
6. Top Man
7. The Universal
8. Mr. Robinson's Quango
9. He Thought of Cars
10. It Could Be You
11. Ernold Same
12. Globe Alone
13. Dan Abnormal
14. Entertain Me
15. Yuko and Hiro

郊外に住んでホームビデオを撮るといった典型像を皮肉った曲
Stereotypes

都会で成功し田舎に移り住んだ男性の空虚な気持ちを歌った曲
Country House

テクノポップ調の曲。歌詞はなんとなく結婚して、なんとなく歳を取っていく夫婦の虚無感を歌っています。
「Fade Away」

金持ちのMr.ロビンソンを皮肉ったファンキーな曲
「Mr. Robinson's Quango」

宝くじの当選を夢見る男を歌った曲。
「It Could Be You」

日産で働く日本人がテーマの曲。一部日本語で歌われています。
「Yuko and Hiro」

総評として秀逸なメロディーと英国らしいユーモアが揃ったブリットポップのお手本と呼べる作品です。


Country House(Official Music Video)



【和訳】
(物語はこんなふうに始まる)

都会の住人で成功者
心の中で思った「おっと、俺ってすごい金持ちだ」
この無意味な競争に死ぬまで捕まってしまった
俺はプロの皮肉家、でもこれが本心じゃない
ギリギリまで生きるという代償を払っている
世紀の不安に巻き込まれた

そう、それは彼を食い潰していく
彼はだんだん痩せ細っていく
シンプルな生活を試してみろ

彼は田舎の大きな家に住んでいる
午後の再放送番組を見て、田舎ならではの料理を食べる
田舎であらゆる薬を服用し、分析医の領収書を積み重ねる
ああ、まるで動物農場のよう、田舎は魅力がいっぱいだ

彼は朝から調子バッチリ、まるで別の人生のよう
すべて順風満帆に進んでいる
人生がいつか終わることも分かった
バルザックを読んで、プロザック(抗うつ薬)を飲む
それは驚くくらい穏やかな気持ちにさせてくれるんだ
ああ、これは世紀の治療薬だ

心の弱い人にとっては新たなスタートだ
シンプルな生き方を試してみろ

彼は田舎の大きな家に住んでいる
胸に霧がかかってるんで、田舎で十分な休息が必要なんだ
彼は酒を飲まず、煙草もやらない、笑わない
田舎で薬草風呂に浸かっている
田舎の農場みたいなところにいれば、悪いことなんて何もないさ

田舎での生活

俺を吹き消してくれ
とても悲しいんだ、でもなぜだか分からない
俺を吹き消してくれ
とても悲しいんだ、でもなぜだか分からない

彼は田舎の大きな家に住んでいる
午後の再放送番組を見て、田舎ならではの料理を食べる
田舎であらゆる薬を服用し、分析医の領収書を積み重ねる
ああ、まるで動物農場のよう、田舎は魅力がいっぱいだ

彼は田舎の大きな家に住んでいる
胸に霧がかかってるんで、田舎で十分な休息が必要なんだ
彼は酒を飲まず、煙草もやらない、笑わない
田舎で薬草風呂に浸かっている
田舎の農場みたいなところにいれば、悪いことなんて何もないさ

ララララ
なりたい
何かになりたいんだ


【余談】
歌詞にある「ラットレース(rat race)」とは働いても、働いても、一向に資産が貯まらない状態のことであり、回し車の中を走るネズミに喩えた表現となっています。

【音楽アルバム紹介】Chicken Zombies(1997) - THEE MICHELLE GUN ELEPHANT

2023-10-27 14:44:26 | ・1990年代(邦楽)
チバユウスケがボーカル・ギターを務めるロックバンド、ミッシェル・ガン・エレファントの3rdオリジナルアルバム。

アルバムジャケットはアメリカのロックバンド、Blue Cheerの1stアルバムをオマージュしたものとなっています。

サウンドはガレージロックやブルースロックといったサウンドになっています。
パンクじゃないけど政治的メッセージが入っていないギターがやかましいロックといったイメージです。

【トラックリスト】
1. ロシアン・ハスキー
2. ハイ!チャイナ!
3. マングース
4. ゲット・アップ・ルーシー (Album Version)
5. バードメン
6. ブギー
7. アイブ・ネバー・ビーン・ユー(Jesus Time)
8. COW 5
9. カルチャー (Album Version)
10. サニー・サイド・リバー
11. ブロンズ・マスター
12. ロマンチック (Broiler Dinner Version)
13. アイブ・ネバー・ビーン・ユー(King Time) 

『吐きたいね 吐いちゃいな』が繰り返される
「ハイ!チャイナ!」

5thシングル曲
ゲット・アップ・ルーシー
イントロのギターリフが印象的な
バードメン

8分に及ぶブルースロック
「ブギー」

などがハイライトです。

総評としてギヤ・ブルーズと並んでミッシェルガンエレファントの最高傑作と数えられる作品であり、何年経っても色褪せない本物の名盤の一つです。


バードメン


【音楽アルバム紹介】メシ喰うな!(1981) - INU

2023-10-24 20:41:36 | ・1980年代(邦楽)
芥川賞作家「町田康」が率いていたパンクバンド、INUの1stアルバム。

町田康が書く独特で狂気的な歌詞に、テンションの高いパンクロックが合わさり一度聴いたら忘れられない作品となっています。

【トラックリスト】
1. フェイド・アウト
2. つるつるの壺
3. おっさんとおばはん
4. ダムダム弾
5. 夢の中へ
6. メシ喰うな!
7. ライト・サイダーB(スカッと地獄)
8. インロウタキン
9. 305
10. メリーゴーラウンド
11. 気い狂て

以下歌詞の一部抜粋。

つるつるの壺
『お前の頭を開いてちょっと気軽になって楽しめ』

おっさんとおばはん
『すべてが終わった後で何が残るか俺は知らない』

メシ喰うな!
『俺の存在を頭から打ち消してくれ
俺の存在を頭から否定してくれ』

気い狂て
『みんなお互い窒息寸前
ええ加減にせんと気い狂いて死ぬ』

総評として、迫力のある演奏と町田康の狂気的な歌唱により強烈なインパクトを残すパンクロックの名盤と言えます。


つるつるの壺



【音楽アルバム紹介】ブーゲンビリア(1997) - Cocco

2023-10-23 00:47:44 | ・1990年代(邦楽)
沖縄県出身のシンガーソングライターCoccoの1stアルバム。

彼女はもともと音楽の道は志してはおらず、たまたま応募した新人歌手発掘オーディションで当時のディレクターの目にとまった事からデビューすることになります。

女性だからこそ書ける厳しくも優しい歌詞と静と動がハッキリしたグランジを彷彿とさせる楽曲が特徴。
また、沖縄出身ということもあり自然を感じさせる開放的な雰囲気も併せ持っています。

総じてロックの初期衝撃が発揮された素晴らしい作品です。
ロック好きなら死ぬ前にはぜひ聴いておきたい名盤となっています。

【トラックリスト】
1. 首。
2. カウントダウン
3. 走る体
4. 遺書。
5. Rain Man
6. ベビーベッド
7. SING A SONG〜NO MUSIC, NO LIFE〜
8. がじゅまるの樹
9. 眠れる森の王子様〜春・夏・秋・冬〜
10. やわらかな傷跡
11. ひこうきぐも
12. 星の生まれる日。

衝撃的な歌詞の名曲
カウントダウン

切なくも壮大な楽曲
「遺書。」

タイトルからは想像がつかないヘヴィなサウンドの楽曲
「ベビーベッド」

アルバムの後半を支える名曲
やわらかな傷跡

などがハイライトです。


カウントダウン
初めて聴いたときブッ飛びましたね、本当に衝撃的でした。




【音楽アルバム紹介】てん、(2005) - クラムボン

2023-10-22 01:41:10 | ・2000年代(邦楽)
原田郁子(ボーカル、キーボード)、ミト(ベース)、伊藤大助(ドラム)による日本のバンド、クラムボンの6thアルバム。

本作は2枚組アルバムとなっているのですが、曲目は同じで1枚組がモノラルMix、2枚目がステレオMixとなっています。

ベース、ピアノ、ドラムからなるシンプルだが奥が深く、芸術性の高い楽曲が魅力となっています。
言葉では説明できない切なさと浮遊感を併せ持つ、心を揺さぶる唯一無二の名盤となっています。

【トラックリスト】
1. バイタルサイン
2. loop bridge
3. 柏手
4. インパクト
5. ハローハローハロー
6. hoshinoiro
7. アンセム
8. 炉
9. ホムンクルス
10. sonor
11. ふたり
12. itqou

オープニングを飾るアップテンポの楽曲
バイタルサイン

浮遊感のある名曲
ハローハローハロー

クオリティの高いインスト曲
「hoshinoiro」

ブレイクビーツ調のハードな楽曲
「炉」

アルバムのラストを飾る9分50秒の楽曲
itqou
聴き終わったときの感動は凄まじく、この楽曲が本作を真の名盤たらしめていると言っても過言ではありません。


バイタルサイン(stereo)



ハローハローハロー