アメリカのシンガーソングライター、ジム・オルークの1999年のアルバム。
ジャンル:オルタナティブ・ロック/ポスト・ロック
オススメ度:★★★★★
ジム・オルークはノイズ、ジャズ、ポスト・ロック、アンビエントなど幅広い音楽性を持つ人物ですが、本作『Eureka』においては彼のフォーキーでポップな一面が現れています。
楽曲はこれまでの前衛性は鳴りを潜め、ひたすら美しく優しい旋律が奏でられて行きます。しかし、ただポップてメロウなだけではなく電子音を活用したり幾重にも音が重ねられていたりして非常に幻想的。
ハイライトはオープニングを飾る「Prelude To 110 Or 220 / Women Of The World」、70年代を彷彿させる「Ghost Ship In A Storm」、彼の音響センスが輝く「Movie On The Way Down」、ジャズ/フュージョン調の「Please Pateonze Our Sponsors」、アルバムタイトル曲となった「Eureka」です。
ジム・オルークは親日家であり、日本のアーティストと深い関わりを持つことも有名。チャットモンチーのレコーディングエンジニアをしたり、くるりのアルバム『図鑑』の中の4曲をプロデュースしています。また、若松孝二氏の映画『実録・連合赤軍』を担当し、このアルバムは日本の漫画家友沢ミミヨのイラストを採用していることも有名です。
【トラックリスト】
1. Prelude To 110 Or 220 / Women Of The World
2. Ghost Ship In A Storm
3. Movie On The Way Down
4. Through The Night Slowly
5. Please Pateonze Our Sponsors
6. Something Big
7. Eureka
8. Happy Holidays
9. Little Island Walking (Bonus Track)
Eureka
【和訳】
モシモシ、聞こえる?
そっちの空は晴れているかい?
雨の中でも風は僕に届いている
また、電話だ
僕の一日の四分の一はこればっかりで
まるで代わり映えがしない
僕の小銭はすぐなくなってしまって
君はお尻を床につけて
考え続けてる
君のシャツに新しいシワができ
背中には汗の跡なんて残らない
必要なものなんてないさ
仕事の口はあるんだ
君の緩みきったものをシャンとさせる
種を撒いたって
水をやる人間がいなきゃ木まで育たないのさ