名盤まとめブログ

ジャンル問わず名盤をまとめていくブログです。私は音楽ゲーム愛好家でもあり、音ゲー曲もまとめるのでぜひ聴いてみて下さい♪

【音楽アルバム紹介】友だちを殺してまで。(2010) - 神聖かまってちゃん

2024-04-30 21:53:00 | 音楽アルバム(邦楽)
日本のロックバンド、神聖かまってちゃんのデビューミニアルバム。

全楽曲の作詞作曲をフロントマンの『の子』が担当しています。神聖かまってちゃんとしてデビューする前から『の子』は2ちゃんねるで自作自演をして叩かれたり、自身の曲をアップしたり、全裸ライブを配信するなど自己顕示欲の強い人物であり、こういった活動と楽曲が注目されネットの海からメジャーデビューすることになります。

サウンドはポップで疾走感がありますが、いじめやニートを経験した『の子』の経験や感情が歌詞に現れており「死にたい季節」や「学校に行きたくない」、「ちりとり」などで表現されています。

一見イロモノに見えますがサウンド自体は結構正統派であり、そのロックに対する情熱は本物。「ロックンロールは鳴り止まないっ」を聴くたびに熱いものが込み上げてきます。

CD発売に先行し、全国のTSUTAYAにて「ロックンロールは鳴りやまないっ」のみを収録した無料レンタルCDが期間限定でレンタルされ、本作は第3回CDショップ大賞の準大賞を受賞しています。

【トラックリスト】
1. ロックンロールは鳴り止まないっ
2. ぺんてる
3. 死にたい季節
4. 23才の夏休み
5. 学校に行きたくない
6. ゆーれいみマン
7. ちりとり
8. バイトなんかでへこたれないぞっ(隠しトラック)


ロックンロールは鳴り止まないっ



【音楽アルバム紹介】Unknown Pleasures(1979) - Joy Division

2024-04-29 20:17:22 | ・1970年代(洋楽)
ニュー・オーダーの前身となったイギリスのロックバンド、ジョイ・ディヴィジョンの1stアルバム。

ジョイ・ディヴィジョンのメンバーは以下の通り
イアン・カーティス(Vo)
バーナード・サムナー(Gt/Key)
ピーター・フック (Ba)
スティーヴン・モリス(Dr)

セックス・ピストルズに衝撃を受けたバーナード・サムナーとピーター・フックによって結成。ヴォーカルのイアン・カーティスはデヴィッド・ボウイやイギー・ポップに憧れ音楽の道を志した人物であり、ライブで顔見知りであったサムナーとフックのバンドに応募。その後、イアンの母校の後輩であったスティーヴン・モリスがドラマーとして加入します。

サウンドは冷たくヒリヒリした緊張感のあるサウンドが特徴であり、ポストパンクの代表的なバンドの一つとして認識されています。また、ヴォーカルのイアン・カーティスが書き出す内省的な歌詞も特徴。彼が抱えていた孤独や苦悩が歌われており、リスナーの感情を揺さぶります。

オープニングを飾る「Disorder」、"血と痛みに満ちた夜を見てきた"と歌われるシリアスな「Day of the Lords」、ベースの音が印象的な「Candidate」、不穏なイントロの「Insight」、正気を失ってしまった女性を歌った「She's Lost Control」、サムナーのギターソロがカッコいい「Shadowplay」などがハイライトであり、NME誌やQ誌などオルタナに寛容な評論誌からは極めて高い評価を受けています。

アルバムが高い評価を得て、全英ツアーに乗り出したジョイ・ディヴィジョン。順調に成功への道を進んでいましたが、過密なスケジュールによりイアン・カーティスのてんかんとうつ病が悪化。自身の病気がバンドの重荷になっていることへのプレッシャーや精神状態の悪化から、カーティスはてんかん薬の大量摂取を試み自殺未遂を起こします。一命は取り留めたものの、かつてのロックスターへの憧れは既になくバンドを抜けたいと口にするほどでした。

カーティスの精神状態は良くならず、全米ツアーへの出発を翌日に控えた月曜日、カーティスは自宅で首を吊り自殺。遺書は無く、妻デボラに宛てた手紙が残されており、ターンテーブルにはイギー・ポップとデヴィッド・ボウイ共作のアルバム『The Idiot』がかかった状態でした。

残った3人のメンバーは(だれか1人でもメンバーが欠けたらバンド名を変更することになっていたため)バンド名をニュー・オーダーと変更し、カーティスの死を知らされたときの心境を歌った「Blue Monday」をリリースします。

【トラックリスト】
1. Disorder
2. Day of the Lords
3. Candidate
4. Insight
5. New Dawn Fades
6. She's Lost Control
7. Shadowplay
8. Wilderness
9. Interzone
10. I Remember Nothing

Disorder
Disorderとは無秩序や障害といった意味で、生まれつきてんかんを抱えていたイアン・カーティスの苦悩が歌われています。


【和訳】
俺は案内役が来て手を引いてくれることをずっと待ってた
この感覚は俺に喜びを感じさせてくれるのだろうか、一人の普通の男としての
感覚を失い、侮辱される、別の日まで放っておいてくれ
俺の精神は感情を失う
その振動を取り除いてくれ

どんどん速くなって、今ではかなり速いんだ
手に負えなくなっている
裏階段の10階から下りる
そこは無人地帯
ライトが点滅し、車が衝突する
今では頻繁に起こっている
俺の精神は感情を失う
とにかく気持ちを吐き出したい

君と俺にとって何を意味するのか
また会うだろう
俺は君を見ている
ああ、君の友達からの同情は受けないよ
誰が正しいのだろう
誰が伝えられるのだろう
誰が罵るのだろう
精神、新しい感覚を手に入れるまで
知っているだろ
俺にも精神はあるが、感情を失っている
俺の精神は感情を失っている

【音楽アルバム紹介】Murmur(1983) - R.E.M.

2024-04-28 11:50:22 | ・1980年代(洋楽)
アメリカのロックバンドR.E.M.の記念すべき1stアルバム。

R.E.M.のメンバーは以下の通り。
マイケル・スタイプ(Vo)
ピーター・バック(Gt)
マイク・ミルズ(Ba)
ビル・ベリー(Dr)

ビル・ベリーが1997年に脱退するまでこのメンバーで活動を続け、『Out Of Time』や『Automatic For The People』など数多くの作品を生み出すことになります。

R.E.M.の意味はRapid Eye Movement(レム睡眠時の眼球運動)と言われていますが、バンドはそれを否定しており半ば記号的な意味合いとなっています。

マイケル、ピーターともにヴェルヴェット・アンダーグラウンドやパティ・スミス、テレビジョンなどのニューヨークパンクに強い影響を受けています。
サウンドは60〜70年代のロックをベースとしつつ、ニューヨークパンクの洗礼を受けたような社会的で知的な歌詞が特徴。
本作はアーシーな雰囲気を纒いつつサイケでポップな作風となっており、形容しがたい不思議なサウンドとなっています。

オープニングを飾るシングル曲「Radio Free Europe」、神秘的な「Pilgrimage」、印象的なベースで始まる「Laughing」、"誰もが世界の重さを背負える訳では無い"と歌う「Talk About the Passion」、逆回転ギターとピアノのメロディーが組み合わさった「Perfect Circle」、勢いのある「Catapult」、歌詞がほとんど聞き取れない「9–9」など味わい深い曲が多数。

本作はマイケル・ジャクソンの『スリラー』、ポリスの『シンクロニシティ』、U2の『ウォー』を抑えて、ローリング・ストーン誌の1983年のベスト・アルバムに輝いており、評論家から高い評価を得た作品です。

ちなみにMurmurとは木の葉のざわめきや、人が囁やく声などを意味しています。

【トラックリスト】
1. Radio Free Europe
2. Pilgrimage
3. Laughing
4. Talk About the Passion
5. Moral Kiosk
6. Perfect Circle
7. Catapult
8. Sitting Still
9. 9–9
10. Shaking Through
11. We Walk
12. West of the Fields

Radio Free Europe


【和訳】
君の側にはラジオがあって
簡単に一日を素敵なものにしてくれる
それを壁の上に置きなよ
悪いのは国のせいじゃない
ラジオステーションは君の棚の上

僕を世の中から引き離してくれ
近寄って来る取引が僕たちを馬鹿げた方向に導こうとする
君が引くまで押してくる
狂気なんかなんでもないさ
レーダーが僕たちが行く場所を示してくれる

移動中、皆に呼びかける
移動中、皆に呼びかける
ラジオフリーヨーロッパ

そのサウンドはメディアに反抗している
均衡を押し進める代わりに
それを君の腕に押し込め
狂気なんて全くありがたいものじゃない
ラジオステーションは君の棚の上

移動中、皆に呼びかける
移動中、皆に呼びかける
ラジオフリーヨーロッパ

進む道は
自分自身で決めろ
メディアは性急すぎる

僕を世の中から引き離してくれ
僕たちを裏切り、滑稽な方向に導く
すぐにボリュームを上げろ
どこに行こうか

移動中、皆に呼びかける
移動中、皆に呼びかける
ラジオフリーヨーロッパ


【音楽アルバム紹介】Horses(1975) - Patti Smith

2024-04-24 23:43:24 | ・1970年代(洋楽)
アメリカの女性シンガーソングライター、パティ・スミスの1stアルバム。

パティ・スミスは女性ロックシンガーの先駆者とも呼べる存在。ニューヨークパンクシーンから現れ、文学的な歌詞と畳み掛けるような歌唱が特徴です。
本作はジョン・ケイルをプロデューサーに迎え作成され、前衛的だけども神秘的なアートパンクとも呼べる内容になっています。
このアルバムと彼女の存在は、R.E.M.やソニック・ユースなどのアンダーグラウンドシーンに多大な影響を与え、R.E.M.のマイケル・スタイプは本作を人生を変えたアルバムと語っています。

"キリストは誰かの罪で死んだ。でも私の罪じゃない"という一節で始まるゼム時代のヴァン・モリソンのカヴァー「Gloria」、レズビアンのカップルの別れが題材のレゲエ調の曲「Redondo Beach」、詩人としての側面が強く出た9分の曲「Birdland」、アルバムタイトルHorsesが組み込まれた圧巻の組曲「Land」など素晴らしい曲が多数。

【トラックリスト】
1. Gloria
2. Redondo Beach
3. Birdland
4. Free Money
5. Kimberly
6. Break It Up
7. Land
・Horses
・Land of a Thousand Dances" (Chris Kenner)
・La Mer (De)
8. Elegie


Gloria



Land


【和訳】
少年は廊下で一杯のお茶を飲んでいた
廊下の向こう側ではリズムが生まれており、
もう一人の少年は廊下を進んで行った
彼は廊下の鏡と完璧に溶け合っている
少年はジョニーを見た、けどジョニーは逃げたかった
しかし、映画は計画通りに進み
少年はジョニーを連れて行き、ロッカーに押し付けた
彼はジョニーの心の底まで入り込んでいった
少年は姿を消しジョニーはひざまずいた
ジョニーはロッカーに頭を打ち付け始め、ヒステリックに笑い出した
突然、ジョニーは自分が何かに囲まれているように感じた
馬、馬、馬、馬
あらゆる方向から現れる
白く輝き、燃え上がるような鼻を持つ銀の馬
彼は見た、馬、馬、馬、馬、馬、馬、馬、馬
ボニー・マロニーのようにポニーする方法を知ってる?
ツイストのやり方は知ってる?こんなふうに
マッシュポテトは?アリゲーターは?
君の妹のようにツイストを踊ろう
君の妹が欲しい
彼女は膝立ちし、スウィート・ピーをする
仰向けに転がりめちゃくちゃになる
めちゃくちゃになって、正気を取り戻す
それが好きなんだ
それから君はワツシを踊る
人生は矛盾点だらけ、ジョニーは彼の精子棺に横たわっている
天使が見下ろして言った"ああ、可愛い少年よ、降伏以外示すことができないの?"と
ジョニーは立ち上がり、革のジャケットを脱ぐと
彼の胸に答えが貼られていた
君はペンもナイフもある
飛び出しナイフは特に好きだ
それから彼は泣き、叫び、こう言った
人生は痛みに満ちている、私は頭の中を駆け回っている
私は鼻に雪を詰め、アルチュール・ランボーのところへ行く
ジョニーは進み、ワツシを踊る
小さな空間がある
とても小さな場所、道の向こう側にある
道の向こう側、その場所の名前が好きなのさ
そしてバンドの名前は
Twistelettes、Twistelettes、Twistelettes…
ベイビー、もっと落ち着くんだ
夜、森の中、ポツンと開いた空き地に
黄金のたてがみを持つ黒い牝馬がいる
彼女の絹のようなたてがみを撫でると一つの階段を見つけた
私は躊躇うことなく、階段を昇り、見たんだ
あそこに海がある
海には可能性がある
その陸以外に陸はない
(そこに可能性の海があるだけ)
その海以外に海はない
(そこに可能性の壁があるだけ)
鍵を守る番人はいない
(そこにいくつかの可能性の壁があるだけ)
可能性を掴む者を除いて
私は最初の可能性を掴む、それは私の周りの海
私は船乗りのように足を広げ立っていた
私は膝の上にジョニーの手を感じた
ジョニーを見て、冷たい炎のような枝を手渡す
波がアラブの種馬のように押し寄せていた
それは次第に海馬に姿を重ねていく
彼は刃を拾い上げ、柔らかな喉に押し当て、深く突き刺した
可能性の海に沈む
私は彼の頭蓋骨を手に入れた、ああ、私達は素晴らしい恋をしていた
でも、もうおしまい、私は意識をその領域に移さなければいけない
進みなさいジョニー、そしてワツシを踊れ
輝き開け、とぐろを巻いた白い蛇がくるくると周り取り囲んでいる
私達の人生は今、絡み合っている、二人で一つになるだろう
あなたの神経、輝く馬の黒いたてがみ
私の指は絹のようなたてがみに絡みつき、指で感じる
それは私の体の中を通るワイヤーのようだった
私はそうやって
そうやって私は死んだ
(バベルの塔で彼らは何を求めていたか知っていた)
(現在のすべてが)上昇した
止めようとしたけど、熱く、信じられないほど滑らかだった
可能性の海で遊ぶように
刃だった、光り輝く刃、可能性の海への鍵を握っていたのは
その陸以外は存在しない
手のひらを見たら赤い血が流れていた
それは指の間を通る砂のように流れていた
動脈のように、指のように
横たわる彼の喉に押し付けた
彼の喉は開かれ
彼の声帯は狂った(馬の)脳下垂体のようにいななき始め
彼の叫び(と私の心)はとても高い音だったため、誰にも聞こえなかった
その叫び声は誰にも届かず
誰も(ジョニーの)蝶が喉の中で羽ばたく音を聞いていなかった
誰も聞いていなかった、ジョニーはゼリーの海ようなベッドの上にいた
彼が最初に掴んだものは
黒いチューブだった、彼は自分が崩れていくのを感じた
そして黒いチューブの中に入り、急勾配の坂で見たものは
パーキングメーターに抱きついたり、もたれかかったりする素敵な若者だった
シーツの中には踊りまわる男がいた
シンプルなものへ
ロックンロールと歌


【LUNA SEA到達点とも呼べる傑作】MOTHER(1994) - LUNA SEA

2024-04-17 00:35:50 | ・1990年代(邦楽)
日本のロックバンド、LUNA SEAの4thアルバム。
LUNA SEAのメンバーは以下の通り。

・RYUICHI(ボーカル)
・SUGIZO(ギター・ヴァイオリン)
・INORAN(ギター)
・J(ベース)
・真矢(ドラムス)

結成から解散まで一度もメンバー変更がなく、自分たちの音楽を洗練し続けたバンドです。

サウンドはいわゆるヴィジュアル系に属するロックであり、鋭くもメランコリックな楽曲が特徴。キャッチーだけどとても工夫されており、聴けば聴くほど新しい発見があってとても面白いです。そして、不思議なことに何回聴いても飽きないところがLUNA SEAの凄いところ。

ハイライトはオープニングを飾る「LOVELESS」、キラーチューンの「ROSIER」と「TRUE BLUE」、インダストリでハードな「FACE TO FACE」、8分を超える「GENESIS OF MIND 〜夢の彼方へ〜」、個人的に好きな「FAKE」、ラストを飾るタイトル曲「MOTHER」など。楽曲の曲順とバランスもよく、トータルアルバムになっています。

ビジュアル系に興味がなくともこれだけは絶対に聴いておきたい作品であり、LUNA SEAがヴィジュアル系バンドの最高峰と呼ばれる理由が分かる傑作となっています。
ヴィジュアル系の括りで語ってきましたが正直なところ、LUNA SEAに関してはその影響力の大きさ、そして海外での評価の高さからヴィジュアル系という枠組みに収まりきらないバンドであると言えます。

【トラックリスト】
1. LOVELESS
2. ROSIER
3. FACE TO FACE
4. CIVILIZE
5. GENESIS OF MIND 〜夢の彼方へ〜
6. AURORA
7. IN FUTURE
8. FAKE
9. TRUE BLUE
10. MOTHER


ROSIER