名盤まとめブログ

ジャンル問わず名盤をまとめていくブログです。私は音楽ゲーム愛好家でもあり、音ゲー曲もまとめるのでぜひ聴いてみて下さい♪

【音楽アルバム紹介】K.AND HIS BIKE(2003) - the band apart

2024-08-31 00:38:06 | ・2000年代(邦楽)
日本のロックバンド、the band apart(略称:バンアパ)の1stアルバム。

ジャンル:ロック/オルタナティブ・ロック
オススメ度:★★★★★

the band apartのメンバーは以下の通り。
荒井岳史(ボーカル・ギター)
川崎亘一(ギター)
原昌和(ベース・コーラス)
木暮栄一(ドラムス)

英語で歌われた歌詞とクールでオシャレなサウンドが特徴。ヘヴィメタルやフュージョン、ソウルそしてボサノヴァなどあらゆるジャンルをロックテイストで味付けしたようなサウンドであり、爽やかながら重厚感のある独自のサウンドに仕上がっています。
ドライブやランニング中に聴くととても爽快なのでオススメです。

【トラックリスト】
1. FUEL
2. cerastone song
3. Snowscape
4. ANARQ
5. Take a shit
6. Fool Proof
7. silences
8. ag FM
9. Eric.W
10. K.and his bike
11. in my room

FUEL


【和訳】
日曜日の夜明け前、夏の嵐
ベイビー、音が遅れて聴こえるようだ
ここには誰もいない、俺と夏だけ
何もかもが通り過ぎていく

1月か2月の頃は一人でいるのが好きだった
調和と揺らめき
俺のためだけにギターを弾く

日曜日の夜明け前、夏の嵐
ベイビー、音が安心を与えてくれるようだ
今は目を逸らしたくない
何もかもが通り過ぎていく

1月か2月の頃は一人でいるのが好きだった
調和と揺らめき
俺のためだけにギターを弾く

1月か2月の頃は一人でいるのが好きだった
調和と揺らめき
誰のためでもない、ギターを弾く

俺たちはどこで塵になるのだろう
燃えろ、燃え尽きろ
俺たちはどこで塵になるのだろう
燃えろ、燃え尽きろ
俺たちはどこで塵になるのだろう
燃えろ、燃え尽きろ
それで俺たちはいつ塵になるのだろう
どこで俺たちは塵になるのだろう、友よ

日曜日の夜明け前、夏の嵐
ベイビー、音が安心を与えてくれるようだ
今は目を逸らしたくない
何もかもが通り過ぎていく

1月か2月の頃は一人でいるのが好きだった
調和と揺らめき
俺のためだけにギターを弾く

1月か2月の頃は一人でいるのが好きだった
調和と揺らめき
誰のためでもない、ギターを弾く

夏の日に夢中なんだ
全ての瞬間、全ての日々
調和と揺らぐ感情
気だるい太陽、俺の歌を歌う

夏の日に夢中なんだ
全ての瞬間、全ての日々
調和と揺らぐ感情
気だるい太陽、俺の歌を歌う

俺たちはどこで塵になるのだろう
燃えろ、燃え尽きろ

今夜、死んでしまいたい気分さ
今夜、燃え尽きてしまいたい気分

どこで俺たちは塵になるのだろう、友よ

【音楽アルバム紹介】文化(2017) - Eve

2024-08-16 22:50:19 | 音楽アルバム(邦楽)
日本のロックバンド、Eveの4thアルバムでありインディーズ時代最後の作品。

ジャンル:ロック/オルタナティブ・ロック
オススメ度:★★★★☆

Eveは日本のシンガーソングライターであり、BUMP OF CHICKENやRADWIMPS、ボーカロイドから多大な影響を受け音楽活動を始めた人物。
2009年から2019年は歌い手として活動した後、自ら作詞・作曲を携わるようになりインディーズとしてアルバムをリリース。

その後メジャーデビューし、「おとぎ」をリリースしてオリコン6位を獲得。2020年には呪術廻戦のOP「廻廻奇譚」をリリースして全国的に有名になります。

作風はメロディアスでキャッチーな楽曲が特徴であり、2000年代のオルタナ+ボカロ曲風といった感じでとても疾走感があります。

「ナンセンス文学」がなんと言っても名曲ですが、「ドラマツルギー」、「あの娘シークレット」、「会心劇」、「お気に召すまま」などもgoodであり2000年代オルタナ好きには堪らない曲が多数。

【トラックリスト】
1. fanfare (instrumental)
2. ナンセンス文学
3. ドラマツルギー
4. ホームシック
5. あの娘シークレット
6. 会心劇
7. ふりをした。
8. 羊を数えて
9. お気に召すまま
10. paradigm (instrumental)

ナンセンス文学




【音楽アルバム紹介】John Wesley Harding(1967) - Bob Dylan

2024-08-10 20:38:37 | ・1960年代(洋楽)
アメリカのシンガーソングライター、ボブ・ディランの8枚目のオリジナルアルバム。

ジャンル:ロック/フォーク・ロック
オススメ度:★★★★★

ディランがモーターサイクル事故で重傷を負って以来、約1年半ぶりに発表したアルバム。
『Highway 61 Revisited』や『Blonde on Blonde』と比べると、ギターとハーモニカが主体の落ち着いた作風に仕上がっています。

歌詞には貧者、聖職者、道化師、浮浪者、移民など自由の効かない暮らしをしている者が頻繁に登場し、療養中のディランの心情が反映されていると思われる箇所が多数。

ハイライトはタイトル曲「John Wesley Harding」、明るい曲調とは裏腹に奴隷の女性が登場する「As I Went Out One Morning」、ハーモニカが悲しく鳴り響く「I Dreamed I Saw St. Augustine」、本作の最ハイライトとなる人気曲「All Along the Watchtower」、ストーリー調で進む「The Ballad of Frankie Lee and Judas Priest」、浮浪者と裁判官のやり取りが歌詞となっている「Drifter's Escape」、地主に懇願する民の訴えが題材の「Dear Landlord」など。
トラック11と12はそれまでと打って変わって個人的なラブソングであり、次作『Nashville Skyline』を予感させる曲となっています。

アルバムタイトルの『ジョン・ウェズリー・ハーディング』とは実在の凶悪殺人犯「J.W.ハーディン」から取ったとされています。また、アメリカ史上最低と評される第29代大統領「ウォーレン・G・ハーディング」から取ったという見方も存在し、殺人犯と大統領をごちゃ混ぜにして暗喩的に政府を批判しているという考察も存在します。
この考察に従うとタイトル曲の「John Wesley Harding」中の歌詞"ジョン・ウェズリー・ハーディングは貧しい物の友人"、"電報は彼の名前で響き渡ったが、彼は何の罪にも問われなかった"という歌詞も全く別の意味に見えてきます。

総評として穏やかな曲調とは裏腹に物騒なタイトル、弱者目線で描かれた不穏な歌詞などディランの作品の中でも意味深な作品の一つであり、死ぬ前には絶対に聴いておきたい名盤です。

【トラックリスト】
1. John Wesley Harding
2. As I Went Out One Morning
3. I Dreamed I Saw St. Augustine
4. All Along the Watchtower
5. The Ballad of Frankie Lee and Judas Priest
6. Drifter's Escape
7. Dear Landlord
8. I Am a Lonesome Hobo
9. I Pity the Poor Immigrant
10. The Wicked Messenger
11. Down Along the Cove
12. I'll Be Your Baby Tonight

All Along the Watchtower
邦題で「見張り塔からずっと」というタイトルが付いているディランの人気曲。


【和訳】
「ここから抜け出す方法があるはずだ」
道化師は盗人に言った
「ここはひどく混乱していて
休む暇もない
経営者はおれのワインを飲み
農民はおれの土地を耕す
その価値を知ってる奴なんていつだってひとりもいない」

「そんなに興奮しなくてもいいさ」
盗人は親切に言った
「ここにいる多くの奴らは
人生なんてジョークだと思っている
でもおれとお前はそんな考えは卒業したし
これはおれたちの運命じゃない
デタラメなことを話すのはよそう、夜も更けてきた」

見張り塔からずっと、王子たちは見ていた
女たちと裸足の召使い達が行ったり来たりしているところを

遠くのほうでヤマネコが唸り、
二人の馬乗りが近づいてきたとき、風が唸り声をあげ始めた


【余談】
「All Along the Watchtower」はジミ・ヘンドリックスによるカヴァーが有名であり、ライブではこれに近い形で演奏されることもあるほど。

"All Along the Watchtower"at the Concert for the Rock & Roll Hall of Fame in 1995



【音楽アルバム紹介】On the Beach(1974) - Neil Young

2024-08-09 16:18:00 | ・1970年代(洋楽)
カナダのシンガーソングライター、ニール・ヤングの5thアルバム。
有名な邦題『渚にて』と名付けられている作品。

ジャンル:ロック/ブルース・ロック
オススメ度:★★★★★

前作『Harvest』の大ヒットによってミュージックビジネスの中に放り込まれたニール・ヤング。
真面目で偏屈的なニール・ヤングは大勢の観客の前で歌うことが、まるで自分の歌がビジネスのようでありとても苦痛に感じていました。
この時期はニール・ヤングは小さなクラブで演奏することを望んでおり、お客さんの顔が見える場所でお客さんのために歌うことを望んでいました。特に大きなコンサートで音楽ビジネスを批判する歌を歌うことは、相当彼にとって苦痛であったと思います。

それでも大きなコンサートで歌い続けるうちに心情の変化があったのでしょう。ロックとビジネスの狭間で葛藤しつつも、自己の感情を隠さずに歌うことを受け入れ新しく踏み出そうとしている彼の姿を『On the Beach』で見ることができます。

全曲味わい深いですが"歩いて行け"と前向きに歌う「Walk On」、革命気分を批判する「Revolution Blues」、音楽業界を批判するカントリー調の「For the Turnstiles」、ニール・ヤングの孤独が歌われた「On the Beach」、シニカルだけど前向きな気持ちも歌われた「Motion Pictures」と「Ambulance Blues」などがハイライトです。

総評としてニール・ヤングの孤独や憂鬱を表現しつつも、自己の再生を込めて放った名盤であると言えます。

【トラックリスト】
1 Walk On
2 See the Sky About to Rain
3 Revolution Blues
4 For the Turnstiles
5 Vampire Blues
6 On the Beach
7 Motion Pictures
8 Ambulance Blues

On the Beach


【和訳】
世の中は回っているけど
俺は背を向けたくはないんだ
世の中は回っているけど
俺は背を向けたくはないんだ
昨日壁にかけた
写真が全部落ちている
世の中は回っているけど
俺は背を向けたくはないんだ

俺には大勢の人たち(観客)が必要だけど、毎日顔をあわせることはできないんだ
俺には大勢の人たち(観客)が必要だけど、毎日顔をあわせることはできないんだ
俺の悩みなんて無意味だけど
それでもどこかに行って去ってくれない
大勢の人たち(観客)が必要だけど、毎日顔をあわせることはできない

ラジオのインタビューに行ったけど
結局、マイクの前にひとりになってしまった
ラジオのインタビューに行ったけど
結局、マイクの前にひとりになってしまった
今、海岸で暮らしているけど
カモメは未だに手の届かないところにいる
ラジオのインタビューに行ったけど
結局、マイクの前にひとりになってしまった

町から出る
町から出ようと思う
町から出る
町から出ようと思う

友人と一緒に俺のバスの操縦桿に向かう
道なりに進む、どこで終わるか分からないけど
町から出る、町から出る
町から出ようと思う
なぜなら世の中は回っているから
そして俺は背を向けたくはないから

【音楽アルバム紹介】Astral Weeks(1968) - Van Morrison

2024-08-06 13:02:15 | ・1960年代(洋楽)
アイルランドのシンガーソングライター、ヴァン・モリソンの2ndアルバム。
非常に美しく、神秘的な輝きを放つ傑作。

ジャンル:フォーク・ロック
オススメ度:★★★★★👑(極めて芸術性の高い作品)

『アストラル・ウィークス』が発表されたとき、ヴァン・モリソンは23歳でした。彼が在籍していたロックバンド『ゼム』は解散しており、バート・バーンズが設立したバングにヴァンは所属することになります。しかし、バート・バーンズの死によりヴァンはワーナー・ブラザースに移籍して本作のレコーディングを開始することになります。

ジャズ畑で育った腕利きのミュージシャンとフルート/ソプラノサックス奏者のジョン・ベインを迎い入れレコーディングされた本作はたった2日間で録音されました。

ヴァンが奏でるアコースティックギターとヴォーカルにぴったり呼応するかのように即興的に演奏され、ジャズ的な要素を併せ持つ唯一無二の作風に仕上がっています。
また歌詞も内省的なものが多く、ゼムの解散、バート・バーンズの死、ワーナーへの移籍などが重なった結果、不安を感じつつもどこか達観したような雰囲気も持っており、『アストラル・ウィークス』のサウンドに見事にマッチしています。

全曲名曲ですがオープニングを飾る名曲「Astral Weeks」、ヴァンのギターと歌を堪能できる「Sweet Thing」、彼の心情を吐露したような「Ballerina」、アルバムの最後を飾る切ない「Slim Slow Slider」なとは必聴。

ちなみにヴァン・モリソン本人は後年『アストラル・ウィークス』について次のように語っています。
"ロックという音楽から抜け出したかった。だからロックとは異なるフィーリングを持った歌がたくさん入ったアルバムを作りたいと思った。完成したアルバムはロックから離れることができたが、評論家やリスナーは「これぞロック・アルバムだ」と騒ぎ立てた。僕はロックから離れたかったのにね。"

総評として神秘的で美しく、聴くものの感情を揺さぶる本作は間違いなくロック史に残る大名盤であると言えます。

【トラックリスト】
1. Astral Weeks
2. Beside You
3. Sweet Thing
4. Cyprus Avenue
5. The Way Young Lovers Do
6. Madame George
7. Ballerina
8. Slim Slow Slider


Astral Weeks



【和訳】
もし僕が後流に飛び込んでみたなら
君の夢の高架橋の間を
動かない鋼鉄の車輪がひび割れている場所
裏道の行き止まりとなる溝に

君は僕を見つけてくれるだろうか?
僕のまぶたにキスをしてくれるかい?
静かで優しい場所に僕は横たわる
生まれ変わる、生まれ変わる

海のずっと向こう側から
僕が車輪を動かし始めたら
腕を後ろにまわし立ちながら
ドアを押したなら

君は僕を見つけてくれるだろうか?
僕のまぶたにキスをしてくれるかい?
静かで優しい場所に僕は横たわる
生まれ変わる、生まれ変わる

ほらね君は
貪欲そうに見つめて立ったまま
レッドベリーに話しかけている
壁に掛けられた写真を見せて
廊下で囁いたり
そして僕を指差す
ほらね君は、そう君は
太陽の光の中に立っていて
腕を後ろにまわして
目の前で
ほら君は
君の男を世話している
彼が洗濯した服を着て
彼が用意した小さな赤い靴を履いて
彼が洗濯した服を着ているなんて僕はわかるさ
小さな赤い靴を履いていることも
僕を指差している
そうさ、君の悲しい拘束に耐えながら
僕は最善を尽くしている
君の正面に立ちなから
僕は持ちこたえている

もし僕が後流に飛び込んでみたなら
君の夢の高架橋の間を
動かない鋼鉄の車輪がひび割れている場所
裏道の行き止まりとなる溝に

君は僕を見つけてくれるだろうか?
僕のまぶたにキスをしてくれるかい?
静かで優しい場所に僕は横たわる
生まれ変わる、生まれ変わる
生まれ変わる、生まれ変わる

別の世界で
別の世界で、別の時代で
故郷は遥か高く
見知らぬ人しかいないこの世界で
僕はこの世界で余所者
故郷は遥か高く
遥か遠い別の地で
天国に昇る

別の時代に、別の場所で
別の時代に、別の場所で
天国に昇る
別の時代と別の場所で
別の時代と別の場所で
そして別の顔で