日本のロックバンド、頭脳警察の2ndアルバム。
ジャンル:ロック
オススメ度:★★★★★
頭脳警察はPANTA(中村治雄)とTOSHI(石塚俊明)の2名が中心となって結成されたバンドであり、全学共闘会議・全日本学生自治会総連合(全学連)などの政治活動が過激化した時期の最後にデビューします。過激な歌詞と扇動的なライブパフォーマンスにより若者から人気を得て左翼のアイドルとして扱われることになります。
1972年に1stアルバム『頭脳警察1』を発売する予定でしたが、政治的に過激な歌詞により発売中止。問題となった箇所を差し替えて急遽『頭脳警察セカンド』を発売しますが、こちらもすぐに発売禁止となり回収されることになります。
過激な歌詞により販売中止となった経歴がありますが、時代が進んだ現在ではやや大げさで販売中止になる程ではないと感じます。しかし、その力強いロックやメロディアスなバラードなど、バラエティ豊かな作風は当時の日本語ロックとしては高水準であり今聴いても全く色褪せることはないと感じます。また、TOSHIのパーカッションが非常に良いアクセントとなっており、頭脳警察特有の高揚感を生み出しています。
特に「銃をとれ! / マラブンタ・バレー」の不穏なファズベースのイントロは彼らの怒りが現れているかのようです。
【トラックリスト】
1. 銃をとれ! / マラブンタ・バレー
2. さようなら世界夫人よ
3. コミック雑誌なんか要らない
4. それでも私は
5. 軍靴の響き
6. いとこの結婚式
7. 暗闇の人生
8. ふりかえってみたら
9. お前と別れたい
銃をとれ! / マラブンタ・バレー
あの暴力以外の何物でもない歌詞と曲調・リズムは秀逸だと思っています。